3、人体医学とも関係づけられている手相-7
手のひらの線は皮ふ下の筋肉の発達によって変化します。母指に関連した各筋が発達すれば金星丘(母指丘)や生命線(近位手掌皮
線=きんいしゅしょうひふせん)が発達するのは当然です。また人によってその線の位置が異なるのも当然です。医学でもこの皮ふ線の著しい個人差を認めています。
手は五本の指と手のひらからなり、物を摘んだり掴んで投げたり、物に触れて確かめたり、物を乗せたりと様々な動き方をして、起き
ている間は絶えず休むことなく働いています。
一般に、身体内部の特長は、手に現われるといいますが、特に心臓の働きの影響がもっとも大きく、心臓と手の大きさは比例すると
いわれます。手と指の筋肉が形よく発達している人は、例外なく健康な心臓の所有者で、心身共に健全です。手のかたちによって、健
康と性格、そして行動力を知ることができます。
大脳の指令によって動く手には、基本的機能として二つの役割があり、それは運動機能と知覚機能です。
運動機能の一番自は「手で押す」という動作、二番目は「手に乗せる」という動作で、三番目の役割は「手で下げる」、四番目は「掴(つか)む」または「摘(つま)む」という動作です。
手は、重いものを運んだり物を引く時など、その動作の違いによって指の関節を曲げたり伸ばしたり握ったりしますが、この場合、指
だけでなく指の根元の丘や手のひら全体の筋肉が運動量に応じて作勤します。
矢J覚機能の一番目は、手で触れて物の大小や「重さを計る」役割で、二番目は触ってみて「柔らかさ」を知る機能、三番目に「温度差」を矢口る、などの触感覚があります。
それらは全て、大脳の指令によって夕帽βの感覚情報を集めることから、神経生理学という分野では「手は外部の脳」ともいわれ重要
な器官とされています。