しばらく手相シリーズです。
1、手相は小宇宙を表わすー3
手相をせいようではパルミストリーと呼び、手の型による性格診断と手のひらの掌紋(しようもん)による運勢と性格診断とに分かれます。西洋手相学は星占いから語られ、東洋の手相学は自然界に存在する五つの精気、木、火、土、金、水の性質から語られますが、東西の手相による見方はほとんど変わりません。
人間の身体は一切ムダがなくできているそうで、眉毛は頭から流れる汗や雨水が目に入るのを防ぐためにあるそうですが、どうも盲腸と手の線だけは、その存在感があやふやにされてきました。
しかし、生まれたときから手相の線は存在するわけですから何らかの重要な役割があるはずです。その疑問を解く鍵は遠い祖先の樹上生活からの名残と新たな発達にあると考えられます。
人類は、原猿から真猿、頬人猿、原人、古代人、現代人と、脳も身体も発達し、変化しながら進化して来ました。樹上生活の時代は
手足で木の幹や枝を握ったときに滑らない工夫が必要です。そのための滑り止めとして、物を掴んだ時にしっかりと握るためにも手のひらの線は重要な役割を果たします。
一般に手相といわれる手掌線(しゆしようせん=手のひらの線)は、脳の発達と密接な関係にあり、人間の成長と共に微妙に変化します。手の線は、絶え間なくかすかな変化を見せます。しかし主要線はそう大きく変わるものではありません。手の背面の皮ふは指の屈伸運動に伴って、三センチ以上も移動しますが、手の内側では、皮ふと筋膜とが密着して皮ふの動きを封じています。
私達が手相と称している手のひらの線と丘も手の構造では重要な
役割をしています。