占い豆知識
1、あなたの吉日選びー4
花見 正樹
前回は、東洋の占いの根幹を成す五行(木、火、土、金、水)について述べました。
木は燃えて火に尽くし、火は灰になり養分となって土に尽し、土は金を育て、金気の水は美味となる。
これが相性で、木生火(もくしょうか)、火生土(かしょうど)、土生金(どしょうきん)、金生水(きんせいすい)、水生木(すいせいもく)が相生五行と呼ばれ、小吉(退気)と大吉(生気)の組み合わせです。
その反対に悪い相性として、木が土の養分を奪う木剋土(もっこくど)、土が水を汚す土剋水(どこくすい)、水が火の勢いを止める水剋火(すいこくか)、火が金を溶かす火剋金(かこくきん)、金が木を傷つける金剋木(きんこくもく)があり、注意(殺気)と凶(死気)の凶相性の関係になります。
干支(えと)という言葉があります。
「あなたの干支(えと)は?」と聞くと、大抵の人は「うまです」などと12支を言いますが、これは違います。
仮に午年だったとしても干支(えと)なら「きのえうま」「ひのえうま」などと答えるのが正解なのです。
干支(えと)の正式名称は10干12支です。12支は誰でも知っていますが、一般の人は意外に知らないものです。
私はいつも、干支(えと)につては幹と枝の字から説明を始めます。
幹の右下傘の下に「干」の字があるのにお気付きですか? 枝の右は「支」の字ですね?
えとの当て字には次の文字もあり、兄弟(えと)、姉妹(えと)、と、幹と枝のように「え」は大きく、「と」は小さいことに
お気付きかと思います。これを陰陽でみると「え」は陽、「と」は陰になります。
そこで前述の五行、木、火、土、金、水、に「え」と「と」を配当してみます。
ここで、五行X陰陽=10干、という式が成り立ちます。
陽干・木のえ、火のえ、土のえ、金(か)のえ、水のえ。
陰干・木のと、火のと、土のと、金(か)のと、水のと。
十二支も同様に五行でみる場合があります。
冬は「亥と子」で冷たい水、春は「寅と卯」で芽吹く木、夏は「巳と午」で燃える太陽の火、秋は「申と酉」で稲穂の黄金色から金、丑と辰と未と戌は四季それぞれの土用で土(丑は冬の土用、辰は春の土用、未は夏の土用、戌は秋の土用)と五行に分けられます。
12支を陽支と陰支に分けますと、陽支は、子、寅、辰、午、申、戌。陰支は、丑、卯、巳、未、酉、亥、です。
前述の10干と12支を掛けると120になりますが、干支の組合せは、陽と陽、陰と陰だけですから半数の60になります。これを60干支(かんし)といい暦に用います。生まれてから60年で一回りしますので60歳を還暦として祝います。
東洋の運勢学の基本は、この五行説と、前述の12支にも表わされる陰と陽の組み合わせて、陰陽五行説といいます。
この「陰陽五行説」によって、十干十二支占い、気学九星術、四柱推命、易学など全ての東洋運勢学が成り立つのです。
陽は太陽で陰は月、陽は男で陰は女、明と暗、天と地、動と静、大と小、この陰陽説に五行説が加わると、いよいよ男女の相性問題もここから解明されることになります。
つづく