占い豆知識
1、あなたの吉日選びー3
花見 正樹
占いを業として半世紀以上、82年も生きていると、ごく自然に自分にとってツキのある日、ツキのない日が分かります。
以前は不思議な現象に思えたのですが、いまはこれが当たり前になっています。それは、朝からツイている日などは対人関係、仕事、乗りもの、愛情面とすべてが思い通りが調子よくきまるか、思っている以上の成果が出てくるのです。
その半面、朝の目ざめが悪くて気分が乗らない日は、何をやってもチグハグですから、この日は無理をせず守りに徹してやるべき仕事以外には手を出さない、隠居の私ならこんな気分で丁度いいのですが、人にによっては仕事上、これでは済みません。
毎日、ベストコンディションでいたい人もいるはずです。
運勢を学ぶと「ツキは呼び込むもの」とする説と「ツキは自然の流れから得られる」のどちらも理解できるようになります。
どちらにも真理があり、どちらも占いによって得られるからです。
この逆に、自然の流れに逆らって無理をすると、ますます状況を悪くしストレスを高めることもあるものです。
男と女の結びつきにも、どうやら同じようなことが言えそうな気がしますね。
職場の人間関係やビジネスの社会も同様に、周囲に逆らわず、自然の流れにのりながら、しかも、ツキを呼びこむテクニック、これがあれば鬼に金棒、坊主にお布施、カラオケマニアにはマイマイクとなり恐いものなし、大きな顔で大手をふってマイペース、当然ながら愛情面もすこぶる順調、公私とも笑顔の毎日となることでしょう。
「いい日旅立ち」という歌の文句ではありませんが、何事もスタートが肝要です。
スタートだけではなく、毎日のツキを大切にし、積極的行動の日、我慢忍耐守りの日などがあってもいいと思います。
生体リズムを解明したドイツ生まれのバイオリズムからみますと、人間の健康リズム、感情リズム、知性リズムのそれぞれが出生から一定のリムを保ちながら好調期、安定期、低調期を繰り返し、新陳代謝を続けます。
その一定不変の生体リズムサイクルは、健康が二十三日、感情が二十八日、知性が三十三日、その周期の中に各々二度ずつ、好調期から低調期、低調期から好調期へ移行するときの転換日が注意日になり、好調期のピークが絶好調日となります。
毎日が発展日で、毎日が大安日であることは理想ですが、人間は感情の動物ともいわれるだけに精神的にも肉体的にもムラがありなかなか思うようにゆきません。
そこで、どうしたら自分にとって「強運日」と「弱運日」を見分けることができるか、その判断の基準が必要となります。
そこで視点を変えて、人と人の相性について考えてみます。
洋の東西を問わず、生まれ日からみた相性は気になるとみえて、古い映画ですがフランスのシャンソン歌手イヴ・モンタン主演の「真夜中の刑事」でも、女が、イヴ・モンタン扮する刑事に対して「星座は?」と聞くしゃれたシーンがありました。
射手座と獅子座は同じ「火」の星座で相性がいいとか、蟹座と山羊座は正反対の位置で百八十度の対冲の凶とか、いろいろな説明が占星術にもあり、東洋の運勢学の基礎となる「木、火、土、金、水」の五種すなわち五行説との類似点も沢山見ることができます。
西洋運勢学でいうところの「木、火、土、金、水」は、実在の惑星である「木星、火星、土星、金星、水星」から命名され、それに「日、月」の「太陽と月」を加えた七種がカレンダーの七曜となっています。
カレンダーの語源は、文明発祥の地古代オリエントの舞台となるチグリス・ユーフラテス川流域で星の動きや自然現象を生活のリズムにとり入れて暮した遊牧に民カルデア人の名からとったものといわれます。
東洋運勢学でいう「木、火、土、金、水」は天体の星とは直接の関係はなく、むしろ自然現象の中にある生活に密着した五種をそのまま、用いたものです。これを五行説といいます。
この五行説については、現代の科学知識になれた人には理解しにくい点があると思いますが、これは東洋運勢学や東洋の哲学を理解する要点ですから、納得のゆくまで検討していただきたいと思います。本文の九星気学の項で再説しておきましたが、これをエンジンの回転力とエンジンブレーキの関係とみて始めて理解できたという人がありますので紹介しておきます。
方位学でおなじみの九星気学(きゅうせいきがく)も「一白水星(いっぱくすいせい)」「九紫火星(きゅうしかせい)」、水と火で相性は凶などと、木、火、土、金、水の五種ですべてを見ます。
これを五行(ごぎょう)といいます。