無償の愛をつぶやく Ⅲ
高尾 義彦
銀杏(ぎんなん)で 上野公園 彩られ
(2019/09/11)
銀杏(ぎんなん)で 上野公園 彩られ銀杏(ぎんなん)で 上野公園 彩られ 国立西洋美術館に松方コレクション展を見に行ったら、公園の緑地に銀杏が無数に散らばっていた。実がついたままの枝もあり、本来はまだ落ちる時期ではなく、これも台風の被害。居酒屋なら酒のつまみに出すのに十分なのだが、誰も拾おうとはしない。
ミュシャの秋 シャッターの音響く部屋
(2019/09/13)
「みんなのミュシャ」展が渋谷・冒kaヨuraザ・ミュージアムで烈日まで。与謝野晶子の「明星」などで紹介され、その後忘れられていたが、1960年代に回顧展で見直され、日本の現代アートや漫画にも大きな影響を与えた。代表作を梶影できる部屋も。
無花果が 並ぶ店先 自転車で
(2019/09/14)
佃大橋から東京駅に向かう途中に、新鮮な果物を売る店があり、昨日はその帝を適って学士会館へ。催の講構会「戦国の天下人 三好長慶」。阿波の出身で織田信長以前に畿内に勢力を築いた武将。NHK大河ドラマの主人公に、と大阪や地元で運動も。
名月に 女踊りの 指が伸び
(2019/09/15)
中秋の名月の夜、徳島・眉山山頂で阿波踊り、という地元紙の写真がネット1でアクセス数叫位に。ピンクの襟の白い浴衣に編笠の女性たちが手を高く伸ばし、滴月に触れんばかり。本番の阿波踊りはこの夏、台風で会期後半が中止になつたが、ここで名誉挽回?
糸瓜見て 俳句の逢を 追いかけて
(2019/09/16)
根岸の子規庵。連れ合いとラブホテルの間を抜けて初めて訪ねた。19日が命日で今月は糸瓜忌。書斎から糸瓜の棚を眺め、庭を散歩して、俳句ポストに一句。すぐ前の書道博物館で中村不折のコレクションも拝見。こちらは書道の深遠な歴史を。羽二重団子を土産に買つた。
髪を切る 酷暑の名残り さようなら
(2019/09/17)
伸びててむさ苦しい髪を自分で切る。秋を迎え爽やかに。ェビネ蘭由来の育毛剤のお蔭か、以前に比べ、前髪に少し黒いものが混じるようになつたかも。70歳を過ぎて気にすることもないが、髪の艶は健康の証拠と受け止めて。俳句仲間は顔のシミを気にする。