連体の谷間俳句もひと休み
頭も連休モードで俳句が出ず、言い訳。休み前半は衣替えとベランダの鉢物の整理。日曜日は映画「3月のライオン 後編」。 帰りは、映画に登場する中央大橋を自転車で渡って。
八十八夜稲葉天目宇宙考
「茶の湯」展を東京国立博物館で。お目当ては静嘉堂文庫美術館所蔵の「稲葉天目」。小宇宙を思わせる奇跡の茶碗は、何度見ても感動的。自転車で走った上野までの道は、まさに新緑。自然の恵みの中で宇宙を考える。
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書籍ガイド
「私の一冊」
高尾 義彦
新治療への情熱
「森田療法の誕生」佃野文夫著、三恵社刊。
著者の佃野文夫さんは元講談社インターナショナル社長。洒の席で顔を合わせると「森田療法Lを話題にしていたが、退社後10年をかけて「森田療法の誕生、森田正馬の生涯と業績」(三恵社・3240円)をものにした情熱と努力に感動した。
明治の初め、高知県に生まれ、新治療への情熱
れた森田正馬は神経衰弱(神経質)の治療法を創始した。自らも神経衰弱に悩んだ体験を踏まえ、催眠術から禅の教えまで、幅広い研究で道を探った。フロイトなど西洋の構神分析や哲学も研究しつつ一線を画し、症状を「あるがまま」に受け入れることから治療は始まる、との確信に達した。
著者は未公開だった克明な日記を軸に森田像をさまざまな角度から解析する。その生涯を追う著者の姿が460ページの随所に浮かび上がる。