朱一閃一〇四歳の風通る

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新緑に水玉紅白抱き着いて    四日

「草間彌生 わが永遠の魂」展開催の六本木・新国立美術館。新緑の並木に、紅白の水玉模様の布が巻かれ、これも作品。目がちかちかするような会場。見終わって、自転車で菊池智美術館。「篠田桃紅 昔日の彼方に」展。

さくらんぼ十七年の恵み二個    五日

ベランダのさくらんぼの木に紅い実が二つ。連れ合いが声を上げた。一七年前に門前仲町の植木市で買って、連れ合いが水やりを続け、毎年花は咲いたが、実をつけたのは初めて。コーヒーの濾しガラを与えたせい?

朱一閃一〇四歳の風通る      五日


篠田桃紅さんの図録を見て、いくつかの作品に朱色の線が凛としたたたずまいで引かれていることに気づかされた。上村松園の絵にも、和服の襟や裾などに、朱色が使われていて、共通する美学を感じる。一〇四歳でなお現役の桃紅さんはいつも着物姿。