トゥルースをメディアの冬に噛みしめる 二二日
「ポスト・トゥルース(真実)」という言葉が、米大統領選以来、メディアに対する信頼を揺るがしている。トランプ大統領の記者会見を見ても、自分の気に入らないメディアには答えず、一方的発信。メディアの正念場。
冥福を年の初めに逝きし人 二四日
三原浩良さんが二〇日亡くなった。元毎日新聞西部本社報道部長。退社後、葦書房、弦書房を経営。昨年、自伝的な「昭和の子」を出版。八〇年代に長崎支局長だった頃、現地で指導を受けた。大らかな人柄で酒も好きだった。中洲川端のМIWAにも。
みそ汁の椀に冬日が差し込んで 二五日
工場に週一回勤務の専門職の男性が豚汁風味噌汁を振舞った。日当たりのよい場所に陣取り、温かいお相伴。周囲に、喫茶店もない工場団地。チャイムとともに、午後の作業に。
梅描くしっかり筆を握りしめ 二七日
高校先輩の画家、今獅々貴美子さんから「梅」の小品が届いた。インキ原材料の取引先、ウメモトマテリアルの梅本隼三社長から、左手を描いた彼女の初期作品を所有、と聞き、連絡。「出会いに感無量。苦しさをこの手で乗り切ってみせると描いた作品」。
春隣りポストに託す人の縁 二七日
今獅々さんの詩画集「原風景」を梅本社長に送るため、大川工業団地のポストへ。今獅々さんへの葉書も。奇跡的な偶然の仲介役。
もろみ買う寒さゆるんで京の朝 二八日
京都御所に近い澤井醤油本店。子供の頃、温かいご飯に乗せて食べた。ある意味では貧しい食品だけど懐かしい。高校同窓会の近畿総会で京都に泊まって大阪へ。