富家先生と私は古いお付き合いですが、実は借りだらけなのです。
今になって借りを返すのも照れますので頬っ被りしていますが、命の恩人でもあるのです。
医者嫌いの私が止せばいいのに、 昭和57年10月のある日、 法人会の勧めでレジャー気分で一泊の人間ドックに入りました。
そのお蔭で、完全右脚ブロック、という2本ある心臓へのバイバス血管の一本が 不通の心臓欠陥と診断されました。
恐る恐る
「命に影響しますか?」
と聞くと、担当の荒川医師は平然と
「5年が一つのメドですな」です。
小規模ながら会社経営で働き盛りの46歳、 一人息子はまだ大学生、身辺整理するにも気持ちの整理がつきません。 そこで当時公私共に超多忙な富家先生を訊ねて教えを乞うたところ、 実に簡単明瞭な助言でした。
「プロレスラーにも右脚ブロックはいるから何の心配もないですよ」、
これで心の暗雲が一気に吹き飛び元氣倍増です。 それ以来、 年齢が私の方が上ですが富家先生には頭が上がらず、借りもまだ返していません。
富家先生、済みません。この場を借りてお詫びです。
開運村村長・花見正樹。