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{富家孝著・SB新書「死に方」格差社会より}
第6章 どうしたら健康で長生きできるか?
「長寿遺伝子」を探せ!腹八分は本当だつた!-2
(1)暖かい環境では活動しない
(2)取り除くと早死にし、増やすと長生きする
(3)活性化しないと効果がない
つまり、寿命を延ばすためには、活性化が必要になる。
では、どうやったら活性化のためのスイッチを入れられるのだろうか?
実証実験によると、それは空腹である。飢餓状態になると目覚め、細胞中のミトコンドリアを活性化させてエネルギー効率を高め、活性酸素の害を防ぐ。つまり、免疫力低下を防ぎ、抗ガン作用が高まるので、老化が抑制されるのだ。
また、赤ワインに含まれるポリフェノールの一種「レスベラトロール」も、スイッチとして働くことがわかつている。これは、ハーバード大学のデービッド・シンクレア准教授が発見したもので、カロリー制限をしていないマウスにレスベラトロールを投与したところ、サーチユイン遺伝子が活性化され、寿命が延びたというのだ。
サーチユイン遺伝子は、動物の長い飢餓の歴史のなかで、飢餓対策として生まれたものと言われている。百寿者(センテナリアン)の調査では、彼らが若い頃から小食でサーチュィン遺伝子の働きが活発だつたことがわかっている。
私は、60歳からの食事は「腹八分」にすることを提唱してきたが、「腹八分」は、長寿遺伝子の研究からも裏付けられたわけだ。