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「富家孝著・SB新書「死に方」格差社会より}
第5章 こんな検査・治療は拒否していい
(3)脂質‥LDLコレステロールは悪玉ではない。高くてもOK。中性脂肪も1000までOK-2
体にはLDl受容体というのがあり、たとえば1Dl150で適切な人なら、従来基準で120未満に引き下げようと、食事や運動をしても、またすぐ元に戻る。なぜなら、その人にとって、その数値が適切だからである。
中性脂肪も、肥満の大敵としてク悪玉″のイメージがある。そのせいか、少しでも少ないほうがいいとされ、これまでは30~149喝/舶とされてきた。150を超えたら要注意というわけだ。食事を済ませてから12時間以1経過して、血液検査で血液中に中性脂肪が150以上あると、医者は「高中性脂肪血症」と診断するケースが多かった。
しかし、新基準では男女別に分けられ、一般的に男性のほうが中性脂肪が高いため、上限値が198と引き上げられた。ただし、女性では逆に134以下とより厳しくなった。
一般的に、予防医学の専門医は数値に厳しいから、数値が基準値を超えると、「~の恐れがある」とすぐ言い出す。しかし、中性脂肪自体は命にかかわる病気とも関係なく、また運動したりして消費すれば、その数値は変化する。だから、上限値198を超えたとしても、とんでもない高い数倍でなければ心配する必要はないというのが多くの医者の見方だ。
「1000まではOK」という医者もいる。BMIの欄でも書いたように、「小太り」のほうが健康だからである。
中性脂肪値が高い人の大半は、食べすぎ、運動不足、飲酒などが原因だ。だから、肥満が気になるなら、食べ過ぎや飲酒に注意して、生活習慣を変えればいいだけの話である。