ガンの治療で死んでしまうという皮肉-2


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「富家孝著・SB新書「死に方」格差社会より}

第4章 ガンで死ぬということについて。

ガンの治療で死んでしまうという皮肉-2

クスリには必ず副作用があるが、抗ガン剤の場合、ほとんどク猛毒″であるから副作用が大きい。
ガン細胞だけではなく正常細胞まで丸ごと叩いてしまうからだ。こうなると、ガン細胞が消える前に命のほうが危なくなる。
それでも、医者たちは抗ガン剤を「効く」と勧める。
しかし、医者が言う「効く」は、患者が思う「治る」とはまったく違うものだ。
抗ガン剤には認可基準というものがあり、それは、レントゲン写真をどの画像上でガンの大きさが半分以下になること、その状態が4週間以1続くこと、さらに服用した患者の2割以上がこの状態を維持することとされる。
つまり、一般的な意味ではなにも「効いてはいない」のである。抗ガン剤の効果には、このような「ガンの縮小効果」とともに「症状の緩和効果」「延命効果」などが挙げられるが、副作用の大きさを考えると「縮命効果」のほうが大きい。
もちろん、抗ガン剤は血液のガンや精巣ガン、子宮絨毛ガンなどでは有効性が証明されている。
しかし、胃ガンや肺ガンのような固形ガンでは一時的に縮小させることはできても、それ以上の大きな効果は得られていない。
高齢になつて自覚症状もないのにガンが発見される。それだけで、手術・抗ガン剤治療を受けるのは、リスクのほうが大きい。
ならば、ガンを老化と捉えて、ガンと共存して寿命までの残された時間を有意義に過ごすべきだろう。