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「富家孝著・SB新書「死に方」格差社会より}
第4章 ガンで死ぬということについて。
ガンの治療で死んでしまうという皮肉-1
ガンが発見され、それによって治療が行われる。その結果、かえつて体を壊し、場合によっては命を縮めて死んでしまうという例も多い。
こうなると、ガン検診などしなかったほうがよかったと言うことになる。とくに歳をとってからの検診にはほとんど意味がない。
早期発見は、それによって適切な治療をすれば早すぎる死を回避できるという効果はある。
しかし、それは現役時代の話で、たとえば70歳を超えた人がガン検診でガンを早期発見する意味はあるだろうか?
しかも、自覚症状がなにもないとしたら、それまでそのガンは体内で悪さをしてこなかったことになる。
それなのに、ガンが発見されると、たいてい手術が行われ、転移を防ぐために抗ガン剤治療や放射線治療が行われる。人によってはガンとの闘いを宣言して、それまでと違う闘病生活をするようになる。
マスコミは、ガンとの壮絶な闘いをした有名人が大好きだが、こうした有名人のなかで、闘ったためにかえって早死にしてしまったケースは多い。一余計な手術、余計な抗ガン剤治療などを行わなければ、もっと長生きできたのにと思うと、本当に残念である。
ガンの手術の場合、それを行う医者の技量の問題も大きい。下手む医者にかかれば、手術が命を縮める結果になるだろう。
また、難治性の珍しいガンに対して意欲を燃やす外科医もいるから、こうした医者にかかった患者は本当に不幸である。
たとえ手術がうまくいっても、その後の抗ガン剤治療、放射線治療は、かえつて体をボロボロにしかねない。