{ぜんそく}いったんぜんそくになったら、一生付き合う覚悟を。

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「富家孝著・SB新書「死に方」格差社会より}

第3章 「老化」と「病気」は違うもの

完治しない病気とどう付き合うのか?-6

{ぜんそく}いったんぜんそくになったら、一生付き合う覚悟を。

ぜんそくの原因は、外因性と内因性がある。外因性の場合はアレルギーからきているが、内因性の場合はなんらかの免疫障害である。
ぜんそく(喘息) になると、「ゼーゼー、ヒユーヒユー」といった喘鳴(ぜんめい)や、激しい咳が出て、呼吸が苦しくなり、発作も起こる。
これは、呼吸をするときの空気の通り道(気道)が、アレルギーなど炎症によって敏感になり、けいれんを起こして狭くなってしまったからだ。
日本では、子どもの5~7%、大人の3~5%がぜんそくに罹患(りかん)していると言われている。
内因性で1度発症した気管支喘息に関しては、絶対に治らない。クスリを使い発作が起きなくなって、治ったと思い治療をしなくなる人もいるが、これは治ったのではなく、たまたま発作が起きなくなっただけである。
つまり、ぜんそくは一生付き合わなければならない病気だ。
アトピー性皮膚炎の患者さんのなかに、数人に1人ぜんそくになり、気管支拡張剤を飲んでいる人がいる。気管支拡張剤というのは、いわゆるステロイドだが、これは副作用が大きい。朝晩飲み続けると、腎臓をやられてしまうことがある。また、気管支拡張剤というのは交感神経を刺激して気管支を拡張するものだから、心臓を過度に刺激してしまいかねない。そうすると、必ず不整脈が出る。
つまり、抗ガン剤と同じように、副作用が大きい。