安楽死は本当に「自殺封助」なのか?-2

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「富家孝著・SB新書「死に方」格差社会(本体800円)」より。

安楽死は本当に「自殺封助」なのか?-2

末期ガンきで苦しんでいる患者さんを見ると、「どうしても助からないなら楽にさせてあげたい」というのも人情だからだ。ご家族のなかには「死なせてください」と、医者に懇願する方もいると聞く。
しかし、問題は果たして安楽死が医療行為なのかという、大いなる疑問だ。安楽死支持者や団体は、「安楽死は医療」と捉え、患者を肉体的・精神的な苦痛から救うことだと主張しているが、本当にそうと言い切れるだろうか。
もちろん、私自身としては、苦痛を伴う延命治療だけは受けたくはない。もし自分で死期を決めてそれが実行できるなら、そうしたい気持ちはある。
ブリタニーさんの安楽死に関しては、アメリカ国内の世論調査でも、意見は賛成と反対に大きく割れていた。また、全米の67%の医療関係者が、医師による自殺酎助に反対しているという詰も伝えられた。
ただ、これはリアル過ぎて書きづらいが、医師による自殺常助による安楽死が認められると、どうなるだろうか?
おそらく、日本のような高齢化大国では、積極的安楽死はかなり増えるだろう。すると、現在、社会的な大問題となっている医療費の増加は抑えられることになる。そういう意味で、財政逼迫に苦しむ政府は、積極的安楽死を認める可能性がある。