「療養病床」を半分の18万床まで減らすー1

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「療養病床」を半分の18万床まで減らすー1

 2014年の医療改定では、診療報酬のアップと併せて、病院の病床数の削減も打ち出された。これは、重症患者向けの「急性期病床(いわゆる「療養病床」)を減らすことである。
現在、療養病床のほとんどは、死期が近い高齢者の重症患者で占められている。じつは、これは現在の病院のドル箱である。なぜなら、このような患者から病院は、入院基本料金でもっとも高い料金を取れるからだ。この入院基本料は2006年度の診療報酬改定で創設され、このため療養病床は、当初2~3万床が開設されると見込まれた。
療養病床は現在、なんと36万床まで膨らんでしまったのである。もちろん、医療費の膨張に拍車をかけてしまった。
療養病床を創設して終末ケアをするというのは、当時の国の政策だった。ところが、たった10年余りで、国は政策転換をしなければならなくなったのである。