記事になりましたので・・・上段は、日刊ゲンダイ8月29日号。
「オレのおふくろメシ」
下段は、秋田さきがけ政経懇和会講演風景
(秋田さきがけ新聞8月27日号)
日本人の8割りは病院で死んできた-5
医療削減のための患者負担を引き上げ
こうした流れをつくり出した政府は、2014年4月から大幅な医療費(診療報酬)の改定を行った。
しかし、この医療側が提唱した「国民が納得し満足できる最期を迎える」とは裏腹に、患者さんのことはほとんど考えていない、単なる医療費の値上げだった。政府としては、ともかく医療費を削減したい。そのために、医療費を上げて患者の負担を多くし、それによって医療費の削減を減らそうとしたのだ。
これは、医者の側が収入を減らされることに頑強に抵抗した結果でもある。医療費は上げるが、医者の収入は減らされては困る。そのために、医療費の値上げ分はすべて患者に負担させることになってしまった。
高齢社会が進むとともに、日本の医療費は年々凄まじい勢いで増加しているのは、読者のみなさんもよくご存知のことと思う。
厚労省が発表している平和23年度(2011年度)の国民医療費を見ると、なんと38兆5850億円、国民1人あたでは30万1900円にも達している。
となると、いまや医療費は年間40兆円以上に達しているはずで、これは現在の政府の税収とほぼ同じだ。さらに、あと10年後、団塊世代が75歳以上になる2925年には医療費は62兆円になると試算されている。こうなってしまうと日本の財政は本当にパンクする。
だから、診療報酬の改定は、今後も何回も行われるだろう。そして、患者側の負担はどんどん大きくなるだろう。そして、患者側の負担はどんどん大きくなる。これは止めようがない。
{富家孝著・SB新書「死に方」格差社会より}