お金ストレス-4

「長寿の秘訣の第一は、ストレスを溜めないことです」
ストレス解消、病気知らずで楽しく長寿!

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花見正樹のストレス・エッセイ

お金ストレス-4

 金は貯らず、借金は溜る。すべて悪循環のあげくが離婚話とノイローゼ、自業自得とはいえ身につまされる。
例年、金が恨みの悲喜劇は多いが、長寿を全うできる人生を、たかが数字の入った印刷紙のために寿命を締めることもない。
「金銭ストレス」に勝ちぬくにはまず借金をしないか、しても最小限にくい止めておく必要があろう。耐乏生活のコツはぜいたくをしないこと。知れきったことと笑う前に、身のまわり、日常生活のぜいたくを考えてみるといい。
着衣、交際、飲食、趣味娯楽、すべて今はぜいたくに慣れきっている。
ストレス発散のために主婦の衝動買いが増えているという説もあるが、夫の衝動飲み付き合い同様、ムダなのかムダでないのか判断に苦しむ場合も多く、「ぜいたく」の判定もなかなか難しいものである。
さて結論、A氏は離婚をしなかった。
三食昼寝浪費ぐせ以外なんの取り得もないのに離婚にふみきれないのは、要するに後妻に来てくれる望みがないからというより、A氏は奥さんに惚れているのである。
端から見ていると「あんな愚妻」あるいは「あんなぐうたら亭主」というケースが多いものだが、それでも本人がいいというのだから不思議なものである。
◎はあくまで◎なりの夫婦の組合せで満足していて、割れナベにトジブタ(ドジ豚ともいう) でまずは平和なればめでたしである。
一方、心豊か、誰が見ても円満を絵に書いたような夫婦、傍目にもうらやましくネタましく、幸せのおすそ分けにあやかるような気分になる。これに強いジェラシーを感じる方はすでに◎、ここはウソでもニッコリ微笑みを投げかけるべきシーンであろう。
ストレス問題で考える限り、金銭欲はほどほどがよろしく、かといって目標がないとどうしても中途挫折になりがち。したがって、つねに一段上を見つめて上昇をはかるのがもっとも賢明な蓄財方法である。
A氏は、その後、浪費ぐせの奥さんとよく話し合って必要なものをメモしておき、気の向いたときに買い物欲を満たすことで多少の欲求不満を解消、夫婦仲も徐々に回復中とか。
お金にまつわる人生相談、ストレス問題はこれからも浜の真砂と同様尽きることはない。
しかし、読者諸氏の如く、心豊かで小さなことにこだわらず人生をエンジョイされる限り、まずは安泰。いずれ、嫌だ嫌だといいながらも財布がふくれ上がり、銀行預金は増えるばかりとなる。
と確信できる人は幸多い人生を保証され、本年も無事無難。だからこそ美人を眺めると、ニッコリ笑うことが可能なのであろうか。
美人を見て笑顔が出たとき、視線が合う。
視線が合うとオヤッと相手の表情も変化する。そこで頑をチト下げる。相手もとまどいながら会釈する。
すかさず近寄り「00です」といい、本来は男性から握手を求めるべきではないのに手をさっと出す。びっくりして女性も手を出す。
「お茶でも」「ディスコでも」「お酒でも」「ホテル」でも、と自由に囁けばいい。
ここからが日頃の成果の表わしどころ、手八丁口八丁テクニックを駆使して㊨㊨のストレスを解放するのができるかどうか。