不眠ストレス-4

「長寿の秘訣の第一は、ストレスを溜めないことです」
ストレス解消、病気知らずで楽しく長寿!

-------

花見正樹のストレス・エッセイ

不眠ストレス-4

やる気が起こらない毎日-2

食欲がない。立ち食いそばも半分残す。
午後、会社に戻ると、上司が怒っている。
「 遠い郊外の建売住宅から出社してやっているんだぞ」という気になるが口には出せない。
この際、何も仕事をしないではないか、という疑問は愚問である。出社することがまず仕事であることを現代のサラリーマン諸氏は再認識すべだ。サラリーマンの本当の仕事は勤務時間後にある。
会社のツケが効く一流店に、取引先のふりをさせた友人を誘って付き合わせ、たらふく食べてただ酒を飲む。これも仕事なのだ。
友人に都合がつかないからと一人で立ち寄ることもある。
一人だと、お店の忙しいから会話も少なく、つい飲み食いのピッチが上がって酒量も増え酔いの廻りも早くなる。
つい調子づいて小皿たたいてチャンチキおけさなど歌ったところに、上司が客と連れ立って現れた。
一瞬、青森県にも支社があ縄のれ、縄のれんこれでまたったことが脳裏を走り、酔いも覚め、挨拶もそこそこに退する。
なんとなく物足りない。そこでまた、行きつけの縄のれんの店に寄って午前様でタクシーでのご帰館、例によって鬼の嫌味が待っている。
「仕事、仕事って、こんなに働いてるのにどうしてエラくならないの!」
「うるさい!女に男の世界がわかってたまるか」
と、わめきながらも、しどろもどろ、イライラ倍増、そのうち受験勉強中のガキなどがとび出して来て、 「二人共うるさいな、勉強やめてお父さんみたいになっちゃうぞ」
しーん、これで一家が静かになる。
その内、夜が明けてくる。家中が慢性の不眠症となる。