孤独ストレス-2

「長寿の秘訣の第一は、ストレスを溜めないことです」
ストレス解消、病気知らずで楽しく長寿!
----------------

花見正樹のストレス・エッセイ

孤独ストレス-2
“孤独ということは、自由と同意語である。
若い女性の死。若い生命。もったいない話だ。これは男性なら誰しも感じたことであろう。
これが「八十二歳、老衰に耐えられず二階の窓からとび降り、入れ歯がのどにつかえて死亡」などでは、誰も真似しないし流行らない。
ところが、冗談ではなく老人の自殺も多い。みな孤独なのだ。
「甘ったれるな、人間は生れてから死ぬまで孤独なのが本来の姿だ」
という声も聞こえる。
自殺などもっての外、今は福祉社会ではないか、官民一体となって:・…。
ところがである。ある官庁職員の死亡原因のなんと二位が自殺、職員の数も多いが年間に数百人が自殺するというから驚く。
しかし、民間の会社でも一応成長がストップし組織はマンネリでマンモス化、どうしたら人 員を減らすことが出来るかと陰々滅々肩叩きなどに励み、せっせと机を窓際に並べている会社は、さあどうぞ、その窓から思いきって、と囁きかけているのと同じこと、なかには死因の一位が一時期自殺と出た会社もある。
孤独なのだ。だからどうした。孤独だから人生はいいのだ、と開き直る。
孤独というのは、たった一人ということ。個性は一人だから発揮できる。一人だから友を求め、酒を求め、女を求める。一人だから自由がある。
孤独ということは、自由と同意語である。
言葉を換えて「さあ自由だ!」とのびのび大きく手をのばし、女房、子供、会社を忘れて旅に出る。サラリーマンは本来、気楽なはずだ。
孤独に耐えられず自殺するなどとんでもない。人間関係のしがらみに耐えられず自殺している心の弱さが本当の姿ではないか。
嫌な奴と生活圏を共にするのは辛いもの、同じ部屋の空気を吸うなどは嫌なことだ。しかし世の中、反面教師は必要、嫌な奴の横顔を睨みつけながら、そうならないようにすれば人から好かれるはずである、と考える。
人から好かれたいという思いは誰にもある。人から愛されたいと願う気持もよく分かる。
好かれれば満足、愛されれば満足なのか。