2、人間関係・ストレス対処法-5

 

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「楽しく長寿・ストレス発散」

花見 正樹

2、人間関係・ストレス対処法-5

ストレスが少ないと病気にならない。病気にならなければ長寿ば、どうすれば人間関係がよくなってストレスが消え、長寿への扉が開かれるけるのか? それの続きです。
最近、友人は多いが、とくに親友といえる友人はいない、という人が増えています。それだけ、信頼できる友人が少ないということになりますが、これも一種の対人ストレスとみることが出来ます。
人間関係のストレスは、近所付き合い、PTA,職場、嫁と姑、社会的上下関係など数限りなくありますが、友人関係のストレスも意外に多いものです。
男女問題でも失恋は、大きなストレスとなって心に傷を残しますが、友人間の別離でも同じようなストレス現象は起こります。
例えば、親友の病死や突然の事故死などは大きな衝撃でストレスになりますが、遠隔地への親友の転居でも心が痛みストレスとなるものです。たとえ、それが栄転での職場移動であっても素直に祝福できない寂しさがストレスになって残ります。
人間関係でのストレスは、友人知人が多過ぎても、義理交際でのストレスとなりますので厄介です。
したがって、人間関係には人それぞれの適切な受容量があり、それを超えるとストレスになることが分かっています。私は40代後半の頃、交際範囲が広がり過ぎて個人的な年賀状だけで約2千枚の往来があり、その時は人間関係がゴチャゴチャでパニック状態でした。当然ながら、顔も覚えていない友人知人がいくら増えても楽しくも嬉しくもありません。
人付き合いは多いほどいいというのは、仕事ならば別ですが、私のような普通の人には百害あって一利なしでした。
そこで、人付き合いを減らす工夫を考えました。
銀座から築地に事務所を移した折に、顔も思い出せない人には移転通知も年賀状も出さないことにしました。
郵便局には転居届を出しますから、旧住所でもこちらには届きますが、それも無視して、不要なご縁の方への返信を控えさせて頂きました。すると、事務所移転後2年目の年賀状は約八百枚に激減し、人間関係のストレスもさらに軽くなりました。
今では、さらに減って約五百枚。これから痴呆症気味になればますます顔を思い出せない人が増え、年賀状の枚数は減ります。
それでも、急用があればNETで調べたりして私を訊ねて来ますので何の心配もありません。
ところで、友人知人が何百人いても親友はただ一人、それは昔も今も変わりません。
親友が一人とは、少ないか多いか分かりませんが、親友とはそう簡単にできるものでもありません。
だからこそ、本当の友人は大切にしなければならないということにもなります。
では、友人と親友はどこが違うのか?
私は「友人の中でもっとも信頼できる友人で、お互いに裏切ることのない間柄」と定義しています。
知人友人の中にはガキの頃からの親しい友人もいますが、これは遊び仲間であって親友ではありません。
それと、あれこれ理屈をこねると親友のハードルがどんどん高くなって、親友がますます出来にくくなってしまいます。
でも、無理に親友をつくる必要もありませんね。
よく「あの人も私の親友です」などと誰でも親友にしたがる人がいます。
その反対に「私には親友といえる人はいません」と、いう人もいます。
こればかりは主観ですから、どちらも正しいのです。
日頃、親し気に近づいてくる人が、こちらが何かで窮地に立たされた時には、協力することなく知らんふりで離れていってしまう場合があります。これでは、友人どころかただの知人に過ぎません。
親友とは、お互いに困ったときに親身なって心配し励まし助け合える仲です。
ですから、いざとなったら自分の事以上に友人のために尽くしてくれる友人こそが親友と言えるのです。
また、友人でも長い間忙しくて連絡出来ないでいると、それをっかけに音信不通になってり疎遠になったりしがちですが、親友というのは、たとえ一年に一度しか会う機会がなくても心が通じていますから、会えば楽しく語り合えるし、離れていても信頼関係は揺るぎないものなのです。ですから、親友とは会う回数でもありません。
私と親友とは、互いに切磋琢磨しつつ年輪を重ね、年に何回かの会食で互いの無事を祝う、これもまた至福のひと時です。
いい友を持つ喜び、これもまたストレス解消への近道といえます。
友人が多いと、その交流に時間をとられて自分にとって大事な必要時間が不足し、これも大きなストレスの要因となります。
いい友人とは、お互いに様々な情報を交換し刺激を受け合うことができます。
それと、友人は作ろうと努力して作った友人よりは、ごく自然に出来た友人のほうが心が通うものです。友人づくりのコツは去る者は追わず、来る者は拒まず、貸し借りを作らず五分の付き合い・・・これが親友にも通じます。