私の名はカブですが、所属はカブラナ科・・・私の永遠のライバルは同じ根菜類の「大根(だいこん)」というヤツです。だいたい、大きい根っこなんて名前からして生意気ですよ。それに引き換え、私なんざ「蕪(かぶ)」ですよ。草かんむりに無しなんて・・・まるで味も栄養もないように思われるじゃないですか? え?「その通り!」ですって? 冗談じゃないですよ。私だって100gあたりの栄養価は、ビタミンCが21mg、ビタミンEが0,03mg、ナトリウム67mg、カリウム30mg、カルシウム30mgなど立派なものです。
たしかに大根は野菜の王様とかいってオデンでも主役で派手すが、私は渋い脇役として隠れた人気で生きています。
大根は確かにジアスターゼなどを含んで消化剤と師弟役になり、葉は青汁として人気はありますが、下手な芝居をする俳優を大根役者というぐらい、大根なんて芸がないのです。
それに反して、何か素晴らしいことを仕出かすと「カブが上がる」と誉め言葉になるのですから、やっぱりカブが上です。
なに? フランスでは、芝居の下手な役者をカブ役者って言う? 私はフランスは嫌いだ!