わたしはカボチャ、品性ただしく由緒あるカボチャです。
なのに、人間世界にははどうも正しく認識されていないようです。
人間同士で相手をののしる言葉に「カボチャ野郎!」、これは頭にきます。 「とうもろこし野郎!」「きゅうり野郎!」「さやいんげん野郎!」では何故ダメなのですか?
外国でもゲテもの扱いばかりで、ハロウインなどというお祭りでは、カボチャのお化けだらけです。
最近では、日本でも流行り始めているようで嫌な予感がします。
しかも、最近知ったのですが1ケ800キロという世界一の巨大カボチャが外国の品評会で披露されました。
これはもう立派な化け物・ゲテ物で、まっとうな食品としてのカボチャ道からははるかに逸脱しています。
本来は、かぼちゃの煮物、かぼちゃと豚肉のコク旨煮、鶏むね肉とカボチャの蒲焼き、かぼちゃとアボカドのサラダ、カボチャのマヨチーズグラタン、カレー風味かぼちゃグラタン、かぼちゃと豚肉の甘辛しょうが煮、かぼちゃクリーミーポタージュ、 カボチャケーキなどいくらでも美味しく食べられるのに、いつも主役から外されている感じです。
そこにいくと、山梨県などはさすが、カボチャを主役にした「ほうとう料理」が燦然と輝いてますね。 ほうとう麺が主役? そんなこたあありませんよ。カボチャなしでは「ほうとう料理」は成立しませんぜ。さといも、にんじん、白菜、青ネギ、しいたけ、しめじ、油揚げ、豚もも切り落としなども混入しますが、これらは全員、名もないわき役に過ぎず、ここでは何といってもカボチャ様が主役です。なに? ほうとう食べて放蕩息子? いい加減にしてください! 文・村長