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その中には、一過性で忘れ去られるには惜しい記事や随筆もあります。それらの力作を多くの人に読んで頂きたく、随時掲載して参ります。 新選組友の会主宰・大出俊幸
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東軍慰霊祭の想い出
郡 義武
第二回 東軍慰霊祭ー7
森町の「霊鷲院」で昼食。歳三初め脱走軍上陸の地、鷲ノ木浜で全員記念撮影。榎本氏とも写真に収まる。
晩秋の蝦夷の浜辺は妙にうら淋しい。あの時は大雪で、歳三は震え上がっただろうが、桑名の石井勇次郎、関川代次郎などは、越後暮らし
が長かったから、あまり驚かなかったのではとも思う。
駒ヶ岳の山頂が、昔の写真とは少し違う気がする。やはり、最近一部崩落したとのこと。榎本軍が上陸したころは、ブリユーネの絵の如く
もっと鋭峰だったのではなどと考えつつバスに戻る。帰途ほ森町~峠下~七飯~函館駅のコース。
車内では大出氏の司会で参加者全員の挨拶。
榎本氏が来年もぜひ参加したい、と述べられたが、二日間の短い日程とはいえ、一期一会、初対面の人もすぐ打解けた楽しいツアーで、名残は尽きない。
車内で函館の感想を尋ねられた私は「老後は、ここでノンビリ海を眺めながら暮らしたい」。
すかさず、後席の島津先生、「ついでに、お骨も碧血碑に埋めて貰いなさい」(上品な物腰の島津先生だが、言うことは結構、キッイ)
駅前で再会を約して解散。また大出、釣氏ら
と反省会で一杯。時間があったので摩周丸へ寄る。夕暮れの函館湾が美しく、柄にもなく少し感傷的になる。
「赤い夕日よ燃え落ちて 海を流れて何処へ行く……
と小林旭の歌まねしていたら、「今度はギター抱えてくるとイイヨ」と鬼釣先生。函館に逗留する釣氏と別れ、空港に引返し、土産袋を手にした観光客で満席のJAL最終便で、大出氏と帰途につく。やれやれ……。