東軍慰霊祭の想い出
郡 義武
第二回 東軍慰霊祭ー6
第三日 10月17日(日)雨のち晴
激戦地ツアー
朝、突然の激しい雨音で目がさめる。時計を見ると6時半。
「歳三の涙雨です……」釣サンのボヤキを聞きながら、身支度して食堂へ。すでに山本氏は食事中。ナント早いと思ったら、実は、昨夜あの
ままの格好で寝てしまったとか。(さすがは元自衛隊、やることが素早い)
出かける頃には雨も殆ど止む。振り返れば函館山に雲有り、我に天佑あり。8時前に駅前に、すでに大出氏、高橋悦子がおり、「誠」の旗が翻る。北海道新聞に、すでに慰霊祭の記事あり。
点呼をとり、総勢30名弱、元気にバスに乗車し出発。
本日のガイドは、市内は釣、市外は山本博司の両氏。鬼釣先生はすでに迎え酒で上機嫌。
大出氏の第一声、「本日、初参加の方もあり、碧血碑も回ります」車内騒然、特に昨夜わざわざ行ったギャルたちは、ダハンコク(エゾの方言、無理を言って泣く) こと。
バスは碧血碑~歳三碑~一路、大野の光明寺へ。ここは矢不来で戦死した永井蝮伸斎の墓と、官軍の合葬墓がある。ここも日当たりのよい場所が官軍である。
再びバスに乗り、全山紅葉真っ盛りの国道227号を中山峠二股へ。車内で熊がでるから注意、単身行動不可の達しが有り。今年は山も不作でグリズリーが出没するとのこと。バスを降り、官軍の碧血碑から少し戻る。
ここで大野町教委関係、地元有志20数人、佐藤先生引率の大野農校歴研グループ10数人が合流し、俄然、賑やかになる。官軍墓と薩藩卒某業
の墓が有り、長靴姿で付近の熊笹を刈っている地元の方がいる。営林署の人かと、よく見れば、昨日ユニークな話をした小井田氏なり。
早朝の雨と大勢に踏まれて、泥んこになった山道を、足を滑らしつつ二股の峠へ登る。どこがイナズマ型陣地か、イヤ旧陸軍の演習跡かな、と勝手な想像を巡らしていたら、おいてけぼりを食う。
ハッチヤキこいて駆け下りると、突然、熊笹がガサ!、出た熊だ!。
視線があったら熊がニヤリ。よく見たら、一人でキジを撃っていた、ツアーの関西系某男性会員。帰途、案内板をみたら「二股古戦場」と
あり、ど丁寧に甲胃姿が書いてあった。
バスは国道5号へ戻り、大沼、小沼、湖畔を走る。初めて見る駒ヶ岳が、絵のように美しい。