大出俊幸講師の略歴は、上部のプロフィールをクリックしてください。
会津戊辰 白河戦争と新選組-8
(新選組友の会ニュース118号より)
生江昌平
九、世良修蔵、斬殺される-2
四月十九日、米沢藩主・上杉斉憲、仙台藩主・伊達慶邦は、連名で鎮撫総督九条道孝に時局紛糾を訴える書面を提出し、藩兵の解兵を求めた。総督府より次のような返書が寄せられた。
○ 仙台中将
米沢中将
会津容保降伏謝罪の儀歎願の趣き、京都へ申すべき候間、追って何分の沙汰有の迄は、其藩諸攻口出張兵少々番兵差置き、自国の境内へ引退候事。
但、白河口近辺、諸口会境外において、浮浪の者共会藩と偽り、農家へ押入り、金銀盗取り或いは所々屯集御領等へ、種々廻書杯致し
候由相聞き候間、探索の上、守衛兵を以て早々掃壌いたすべく候共、尚会藩よりも精々取押え候様、手堅く相違候事。
辰閏四月
総督府
(『仙台藩記』から)
この日、会津追討を命じた世良修蔵は、仙台藩の戦意の低さを激高し、急遽白河城から白石の総督府へ向かった。途中、総督府参謀・醍醐忠敬と会談ののち、福島の妓楼・金沢屋に投宿、秋田口方面にいる下参謀・大山格之助に手紙を記す。
手紙の内容は、会津藩謝罪の嘆願書を
受け取った以上、返却するわけにもいかないので仕方ないが、一、二年のうちに奥州全土が敵になるという「奥羽皆敵と見て逆襲の大策に致したく」「仙米賊、朝廷を軽んずるの心底」「弱国二藩は恐れるに足らず、しかし、会津を合わせた時は始末が難しくなる」「手紙ほ福島藩足軽に頼み持参致す候。中も疎に候へども、御覧の上御投火下され候」等々記されていた。あまりの執拗な念押しに不審を感じた足軽は手紙を福島藩士に見せ、更に世良暗殺を計画する仙台藩士の知るところとなり、一同激怒。宿泊先の金沢屋で掃え、翌日(閏四月二十日)、世良修蔵を阿武隈河原で斬殺し、居合わせた会津藩士・中根監物、辰野勇は世良の髷(まげ)を切って国元へ持ち帰った。仙台藩は情勢の不安定を口実に、鎮撫総督九条道孝を仙台へ招き、保護下に置いた。この世良斬殺が奥羽諸藩が西軍との戦いに参戦するきっかけとなった。墓は白石・陣馬跡に建つ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
お知らせ
第42回土方歳三忌
日 時:平成29年(2017年)5月13日(土)
法要11:00~
講演会14:00~
場 所:
墓前法要 石田寺
東京都日野市石田1-1-10
(多摩都市モノレール満願寺駅下車・徒歩7分
京王線高幡不動駅下車・徒歩15分)
講演会 高幡不動尊金剛寺 信徒会館
東京都日野市高幡733
(京王線高幡不動駅下車・徒歩5分)
講師 権 東品氏(新選組刀剣研究家)
「土方歳三の愛刀について」
会 費(講演会のみ):おひとり 2000円 (記念品を含む)
※ 墓前法要のみ参加の方は、無料です。
※ 当日、直接申込みも可能です。
※ 事前申込みされた方は、領収書をご持参ください。
参加申し込み方法は、新選組友の会HPからお求めください。
http://tomonokai.bakufu.org/
ーーーーーーーーーーーーーーー
第14回 近藤勇忌
日 時:平成29年(2017年)4月9日(日)
法要13:30~
講演会14:30~16:00
場 所:
法要 長流寺
千葉県流山市流山6-677
(流山電鉄線平和台駅下車・徒歩10分)
講演会 流山市福祉会館
千葉県流山市流山2-102
(流山電鉄線流山駅下車・徒歩約5分 長流寺から・徒歩3分)
講師 松成 武治氏(元文藝春秋編集者、司馬遼太郎「燃えよ剣」担当者)
「『燃えよ剣』が最良の司馬遼太郎作品です」
会 費(講演会のみ):おひとり 2000円 (記念品を含む)
※ 法要のみ参加の方は、無料です。
※ 当日、直接申込みも可能です。
※ 事前申込みされた方は、領収書をご持参ください。
参加申し込み方法は、新選組友の会HPからお求めください。
http://tomonokai.bakufu.org/
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー