春の足音
新海 富美代
2月も半ばを過ぎて外気も冬の寒さから少しづつ解放されて春近しと感じられるようになりました。暦の上では2月は節分に立春ともう春、甲府でも春を呼ぶ祭りとして厄地蔵さんがあります。甲府の北西にある塩沢寺の地蔵尊様の耳が開き2月13日昼12時から14日の12時まで願いを聞き入れてくれるという事でお詣りする方で賑わいます。
今はひなびてしまいましたが湯村温泉郷として賑わった温泉郷の中に塩沢寺がありますから以前は湯村温泉郷に県外の方などが宿泊しながらお詣りされることも多かったのですが、今は宿泊する方は少なく昔に比べるとかなり参拝者は減っている様です。増して今年はコロナ感染症の問題もあり開催自体どうなるかと思っていましたが、感染予防をして執り行うとのお知らせが新聞に載りましたので執り行われた事と思いますが、私は昔からこの春を呼ぶお祭りには出かけておらずどの様にお詣りされるのか知りません。
人様のお話ではその年の厄年の男女が自分の年の数のお団子を作って持っていきお供えして厄を拾って頂くという事の様です。厄年の方だけでなく毎年お詣りしてお札を買い求める方々がいる様で春を呼ぶお祭りとして甲府では皆さんに知られています。この厄地蔵さんの日が近づくと府ではもうすぐそこまで来ている春を感じる様になります。
2月は行事が目白押し、14日はバレンタインデーで世の中の男性の方は心中穏やかではいられない日ですが、男性の皆さんは今年のバレンタインデーはいかがでしたでしょうか?私は毎年恒例で2月中にお見えになって頂いたお客様には神戸からお取り寄せさせて頂いたチョコレートをささやかですが友チョコとしてプレゼントさせて頂いております。
覚えていてくださるお客様もおり、昨年も頂きましたよねとか、これ美味しいですよねぇ嬉しい!!とおしゃっていただける方や、かわいいパッケージに入ったのを2つ差し上げるので主人と一緒に頂きましたとか、92歳のおばあちゃんなどは仏壇にお供えしてお父さん頂いて来ましたよ!と言って頂きましたと話したりしてくれました。ほんの少しですが2月のイベントとしてお客様に喜んで頂いております。
冬将軍様もそろそろ去って行かれ2月の行事を済ませて行くともうすぐ春。気持ち的にもウキウキしてくるこの頃です。ただ昨年からのコロナ感染症がまだまだ終息のめどが立たず両手を上げて春の訪れを喜ぶ事もできずいまいちですが、ワクチン接種もようやく始まった様子なので少し希望の光が見え始めてきたのかなとも思います。もうしばらく感染予防に努めながら新型コロナの終息を待ちたいものです。
コロナ感染症が出始めて丁度1年。この1年はあっという間の1年の様にも思いますが、辛い不安な1年でもありました。色々と考えさせられる1年でもありました。
私が一番残念に思っていることは、不要不急の外出以外県外への行き来が出来ない事により娘息子家族と逢う事が出来ず孫の成長をこの目で見る事が出来なかった事です。息子の2番目の子供などは一昨年の8月に生まれ7か月の時に会っただけで1年近く会っていませんから随分成長したでしょうし、一番可愛いとも言えるこの成長期を見る事が出来ませんでした。
他の孫達もそれぞれが今見ておきたいと思う一番大切な成長期、ましてあっという間に成長してしまう短い大切な成長時期を自分の目で体で感じる事が出来なかった事は本残念で仕方がありません。
しかしこれももう少しの辛抱! 明るい話題も出てきていますからきっとコロナ感染症も終息し日常生活が戻ってきます。気持ちを前向きにしてみんなでもう少し頑張って行きましょう。春はそこまで来ています。!!