新海 富美代
明けましておめでとうございます。
令和2年がスタートしました。元号が変わり始めてのお正月我が家では番狂わせのお正月でした。29日の午前中には息子家族が帰省しました。30日には私の姉宅でのお餅つきに家族総動員して神棚やご先祖様にお供えする鏡餅を作り、のし餅も作りました。つきたてのお餅にあんこやきな粉大根おろしをつけたからみ餅でみんな一緒に昼ごはんとして食べて息子の孫は大喜びでした。
餅つきも終わりお正月の準備が着々と出来て来ましたがその夜に娘の上の孫が咽頭炎にかかり高熱が出て31日の帰省が厳しいとの連絡が入りました。高熱の為救急医に行ったとのことで心配と明日帰省出来ない残念の気持ちの夜でした。
翌朝予想外の出来事が起きました。いつも早めに起きる主人が起きてから1時間位でまたベッドに戻って来ました。ちょっと熱があるとの事で測って見ると38度3分ありましたのでそのまま主人はベッドに戻って寝ました。本人も心配になったみたいで救急医に行った方が良いかな?と言う事で当番医を調べて受診しました。
主人は5か月の孫が可愛くてよく抱いてたりしていたから腰が疲れて腰に熱が溜まってしまったとばかり思っていましたが、診断はインフルエンザA型でした。ビックリです。主人の心配もですがそれ以上に5か月の孫にうつっていてはと、医院からすぐ息子に連絡を入れるときは胸がドキドキでした。息子と上の孫はやはりインフルエンザAにかかっていたので多少心配は薄れましたが、まだかかっていない者や特にまだ小さな孫にうつしてはいけないという思いで一杯でした。
息子に連絡をとると買い物中でしたが家の換気と消毒液をまいておいて欲しいとの事で主人に投薬して頂いた薬屋さんで主人のタミフルと併せて赤ちゃんにも安全な消毒液を購入して帰宅すると幸い息子家族はまだ帰宅してないので、家中の換気と消毒を済ませて主人は2階の寝室に隔離して、家族中マスク生活が始まりました。私たち夫婦はインフルエンザの予防接種をいつも受けていましたからここ10数年インフルエンザにかかったことはなくビックリの出来事でした。
31日昼過ぎから主人への食事運びやお世話が始まり我が家の独特の31日の夜のおもせと言うおせち料理など全ての作った物を並べて神棚に上げて一年間無事に過ごせた感謝の食事をする習わしになっていますが、今回のおもせの食事は今までに経験の無い息子家族との年越しとなりました。年が明け元旦の朝も始めての経験、やはり家の主がいない年越し元旦は寂しい年明けでした。
主人も始めての経験で可哀想に思ったのか息子が携帯でビデオ電話で主人にも状況を伝えていました。今までに経験の無いお正月で、私も気持ち的に
沈んでいましたが毎日の玄関掃除や清めを済ませて東の山を見ると丁度初日の出を見る事が出来ました。山から初日が出る5分間の間初日に手を
合わせながら今年も無事に過ごせますようにと祈りながら初日の出を見つめていました。寂しい年越し元旦でしたが偶然にも
初日の出に会うことが出来、幸せな一時で幸運を感じました。
心配していた娘の孫も熱も下がり回復したので2日の朝早く甲府に来ました。子供家族はこれで揃いましたが残念ながら主人だけは参加出来ないお正月でした。今は便利なビデオ電話がある為それぞれを中継してみんなで新年の挨拶と、じ~じとば~ばから恒例のお年玉を孫達に上げることが出来ました。子供達も孫達も今年はいつもとちょっと違うお正月でしたが、孫たちはじ~じがいるいないは関係ない様子でいつも通り大変にぎやかに楽しんで行ってくれましたので良かったと思います。
2020年代スタートの年に番狂わせのお正月でしたが主人曰く、子供達にも親が次第に歳を取ってきているのだなと思って貰えるいい機会だったかな?と話しながらも、親の介護という仕事の一端を見た様な気がして、決してこの先子供達にはいろいろな苦労や迷惑をかけないように自分たちの健康管理には気を付けなければと話しました。
今回のお正月を通して一番感じた事は息子夫婦の成長でした。主人が寝込んでから息子が色々と動いてくれたりお嫁さんが料理等してくれ主人の世話で
疲れ切っていた私を気遣い「お母さんは疲れるから休んでいてください」と優しい言葉を掛けてくれたり、息子もお母さん疲れているから今度から俺が
お父さんに食事を運んだり世話するからお母さんは休んでていいよと言ってくれました。とても嬉しく思いました。帰り際にも息子も嫁さんも「お母さん無理しないで気を付けて」と声かけて帰っていきました。私も2人に今回は良くやってくれてありがとうと伝えて心から感謝しました。息子夫婦の優しさが嬉しかったし息子夫婦の成長を感じたお正月でした。主人には残念なお正月だったと思いますが主人のインフルエンザが怪我の功名の様だった気がします。
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