甲斐奈神社 社報第42号に掲載された一文です。
お参りに寄せて
「いまがあるのは甲斐奈様のお陰様」
新海 憲一
富美代
(古府中町)
私達は父の代にご縁をいただき甲斐奈神社様にお世話になりました。今からもう四十年以上も前のことです。そして父が亡くなり、その時に葬儀でお世話になった名誉宮司様より朔参りのお誘いを頂きました。その時から私たちの朔参りが始まりましたのでこれももう三十年ほど続いています。
この間、私達の子供の初宮参りから始まり、七五三参りや受験・就職等あらゆる事で甲斐奈様のお力を頂いてまいりました。本当に有難く感謝です。
毎月朔参りをさせて頂き沢山の教えを頂き、何かの時にそこで聞いた先生のお話が頭の中に思いだされて参考にさせて頂く事があり、生きていく上で大変役立っております。
またお参りの中で「祈り・清めの大切さ」を教えて頂いています。私は日々の祈り・清めを大切に思って毎朝玄関等々清め、神棚・ご先祖様に祈り、一自分なりの祈りの場を設けそこで祈り、心を落ち着かせて一日のスタートを切らせて頂いております。
最近では遠く離れている子供や孫達も新型コロナに感染しないようにというお願いも加えておりました。そんな中昨年九月息子より電話で「俺今日PCR検査受けて来たから一応連絡した」との連絡がありまし
た。息子は会社内で背中合わせの同僚の家族がコロナに感染し、一日中近くで仕事をしていた息子も接触者と人事から言われて検査に行った様です。
感染者が急増している申達絡を受けてからは心配が最高潮に達していました。何をさておき主人と二人で神様に祈り息子の無
事を願いました。その同僚はやはり陽性という事でしたが息子は幸いにも陰性でした。
地元の神社にも主人と二人でお参りし息子をお守り頂いた御礼のお参りもさせて頂きました。
いつもご指導頂いている様に「祈り」を通じてお守り頂いている事を感じさせて頂いた出来事でした。いつも宮司様よりお教え頂いております 「祈り・清め」 を大切にしてこれからの日々も継続していこうと思います。
編集後記及び令和四年の年回り
▼新海様には心寵る文を寄せて頂き感謝。人様の人生に寄り添っていける神社でありたい。
▼本年は占って地天泰(ちてんたい)の卦を得ました。よく占者が泰の字を名付けるように基本的には良卦ですが、浮沈のはげしい年と言えそうです。攻勢より守勢を。高慢より謙虚で。成長と分配の好循環“を生み出すにはそんな心持ちが大切です。加えて大水・雪害・火災・停電などの災厄にも注意が必要か.。時に我慢を強いられるとしても跳躍には助走が付き物▼祈りの心で本年が良い年になります様ご祈念申し上げます(玲光)。
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発行 甲斐奈神社社社務所
〒400-0003山梨県甲府市中央3-7-11
TEL055-233-4755
ホームページ https://www.kainajinnja.com
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続いて、御参詣体験記です。
甲斐奈神社にお通いして
新海 富美代
甲斐の国には甲斐奈神社は3社あります。
現在の笛吹市に2社、甲府市内に1社です。
これら甲斐奈神社3社は、いずれも「延喜式神名帳(えんぎしき じんみょうちょう)」に「甲斐国山梨郡 甲斐奈神社」と記されています。この延喜式神名帳とは、平安時代の延長5年(927年)にまとめられた『延喜式』という法典の一部に記載されている全国の神社一覧表です。
その頃から甲斐奈神社は甲斐の国の守り神だったのです。
私が父の代からお世話になっている甲斐奈神社は、甲府市中央3丁目にあります。甲府駅南口から徒歩18分、甲府駅お隣りの身延線・金手駅からは南に約百メートルという至近距離にあり、歩いてて通える地元の人以外は殆んど金手駅を利用しています。
このように、駅から近くて足場もいいので、足腰の少し弱ったご高齢の方も、ご家族と一緒に散歩を兼ねてよくお見えになっていらっしゃいます。
私はいつも家族と一緒に車で出かけますが、神社の裏手にある7台まで駐車可の駐車場はいつも空いていて、並んで空きを待ったのは初詣の時だけです。これは、駅から近いので徒歩の参拝客が圧倒的に多いからです。それでも、お正月や大きな祭礼行事の時は、隣接するご近所さんに広い敷地をお借りして臨時の駐車場にしますので、マイカー利用で御参詣の皆様にも安心してご来社いただけます。
なお、「甲斐奈」は「甲斐の」の意味でもあり、甲斐奈神社は歴史的にみて、甲斐の国の総社といえる立場を担っていました。
その後、戦国時代の雄・武信玄公によって「府中八幡宮」が建てられ、こちらが総社として認められて参ります。
さて、甲斐奈神社に戻ります。
神社の境内にはきれいな玉砂利が敷かれ、境内中央には、新たに改築されたばかりの拝殿があり、その後方に壮厳な本殿が鎮座していて、その重厚さが古くから伝わる甲斐奈神社の歴史の片鱗を感じさせてくれます。
社殿の左手には、境内末社や由緒ある様々な石がズラリと並んでいて、南側から、延命長寿社、動物霊石、諸霊社、水子霊石、無縁霊石、内守護社、祖霊社、五行円満石、家内安全社、安全・合格の鐘、合格の石、学業成就社、学業・交通守護牛、交通守護社、交通・開運守護馬、開運守護社、甲斐奈七福神、諸願成就社、百度めぐり、商売繁盛社(稲荷社)大国主大神石像、健康守護社、生目大神石像などがあり、夫々に神々が宿っています。
境内の南側には、命の石・子育て石・夫婦銀杏石などがあり、これについては後で詳しく説明します。
社歴によると創建には、人皇第二代綏靖天皇(すいぜいてんのう、神武天皇第3子)の名があり、移転や改築を重ねて今日に続いた甲斐奈神社の基礎は紀元前にまで遡るという気の遠くなるような大昔のことで、まさに夢のような物語です。
なお、甲斐奈神社のご祭神は女神が2体、白山大神(しろやまのおおかみ)、浅間大神(あさまのおおかみ)のご神体が、こちらの神社に鎮座なされています。
白山大神といえば、白山権現(はくさんごんげん)の山岳信仰と修験道が融合した神様で、別名を「菊理姫命(くくちひめのみこと)」ともいい、知性豊かで決断力もあり、裁判所の調停委員のように、どのような紛争でも円く収めるというスゴ腕の女神です。
一方の浅間大神は、富士信仰とも関連する女神で、桜の美しさを持ち、永遠の子孫繁栄を司るという「木花咲耶姫命(このはなさくやひめのみこと)」と同一ご神体とみられます。
この2体の霊験新たかな女神によって、甲斐奈神社の御利益は多岐に渉り、「子授け、安産、夫婦円満、火災除け、五穀豊穣」を柱に、商売繁盛、子孫繁栄、健康長寿、交通安全、恋愛成就、受験・就職成立、願望達成とあらゆる分野で、ご利益ありと多くの人に支持されています。
「手水舎(てみずや)」で身を浄めて粛々と、健康で来られたことに感謝を込めて拝殿に詣でます。
ここからが、少しだけ他の神社と作法が違います。なんと、おみくじボックスが拝殿の前にデンと設置されているのです。そこで、感謝と願いを込めて鈴を鳴らし、ご参拝を終えますが、ここまでは、いつもながら身が引き締まる思いでいっぱいです。
参拝の後は初詣でなくても、願いを込めた気持ちをそのままに真剣な気持ちでおみくじを引きます。
その内容を信じてまた日常生活に励むのです。
もちろん、おみくじを引く引かないは随意ですが私はそうしています。
さらに拝殿の脇には、願い事を書いて祈願できる紙絵馬や願文があり、カラーペンやスタンプを使って自分だけの紙絵馬を作ることもできます。この場合、書き終わったら、左角にある願掛け額に、願いを込めて掛けさせて頂きます。その願掛け額の下には、おみくじを収める場所もありますので、祈願文や持ち帰らない凶などのおみくじをそこに収めてください。
なお、通常の木板の絵馬を御求めの方は、社務所にありますので気軽にお立ち寄りになられてください。
さらに、この甲斐奈神社の境内には、他の神社では見られない、ちょっと変わった願掛け所が3ヶ所あります。
「命の石と夫婦いちょう石」、「子育て石」、「巽龍神社」、この3ケ所です。
境内に入ってすぐ右側に見えるのが、「命の石と夫婦いちょう石」で、「命の石」には「若返り成就、長寿、ボケ防止」など、「夫婦いちょう石」では「夫婦和合、家庭円満、子授け成就」や「夫婦和合」などの願掛けを行ないます。その時の作法は、願掛け石のの名称が書かれた石碑の正面に立ち、手を合わせて住所、氏名、年齢を告げるように呟き、さらにm自分の願いごとが記された側面にまわり、改めて両手を合わせて願いを念じます。
その「命の石と夫婦いちょう石」のすぐ目の前に、前には大きな「子育て石」があります。
この「子育て石」では子どもに活力を与え、聡明で健康に育つように、子どもの成長を祈願します。なお、この石には、両親のどちらかが厄年の時に産まれた子どもの厄落としや浄化や清めの意味も含まれているそうです。
その「子育て石」での願掛けにも作法があります。
まず、お子さんを「子育て石」の上に乗せます。
つぎに「子育ち、子育ち、子育ち」と3回唱え、「無事に成長できますように」と手を合せて祈願します。
さらに境内右端には、開運と問題解決には抜群の卓効があるという「巽龍神社(たつみりゅうじんじゃ)」という龍神をお祭りしたこじんまりした祠ががあります。こちらの御利益には「水恩感謝、無病延命、」などがあります。この祠にはオマケがあって、祠のすぐ隣に立つ石碑には「諸事開運・問題解決の鍵」と書かれていて、石碑の上には鍵形の模様がついていて、ここに手を添えて願掛けをすると所持万端揉め事も解決するというのです。いつか私も何か問題が生じたら、ここで願掛けをと思っています。
この他にも樹々に包まれた境内には沢山の祠があり、今までに説明した拝殿や願掛け所以外にも多くのご利益が期待できるのですが、キリがありませんのでそろそろ帰路につきます。
様々な施設や祠の中には、大国主大神が筆頭の「健康守護社」は、「眼病平癒」や「病気平癒」などの体調不良を取り除きますし、伏見稲荷や豊川稲荷の祠は「商売繁盛」の御利益がある、というように境内の全てが何らかのご利益で出来上がっているのが甲斐奈神社・・・これは私の岡目八目、身びいき体験談だけでもありません。皆様が同じように声を揃えます。
宮司さんを始め皆様が親切で居心地がいい神社、これが甲斐奈神社です。
この拙い一文を目にされてお気持が動きましたら、甲府にお立ち寄りの節は是非、甲斐奈神社を覗いてみてください。きっと何らかのご利益に巡り合うことになります。これも私の実感です。
ここまでお読み頂きまして、有り難うございました。
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甲斐奈神社(甲府市)
バリアフリーあり
お祓い 要相談
御朱印・ 300円(書き置きのみ)
御札・御守り・ 500円から
おみくじ ・100円
公式サイト https://www.kainajinja.com/
所在地 山梨県甲府市中央三丁目7?11
電話番号 055-233-4742
アクセス
徒歩 甲府駅南口より18分
車 甲府昭和I.Cより18分
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