人生のお手本
新海 富美代
一番の話題に上っているオリンピックも間近かに迫っておりますがオリンピック終了後の日本がどの様になっているか心配です。私の住んでいる山梨も昨年度は中止だった富士山の山開きも今年は感染症対策をしながら行う事となりましたし、日本三大奇祭の吉田の火祭りも同じく感染症対策しながらも開催予定となりました。
コロナ感染も心配ですが私たちが生活していく為にも中止ばかりでは経済も回って行かないので工夫しながら徐々に日常生活を取り戻して行きたいですね。
日常生活といえば私のヘルニア治療も順調に進んでお蔭様で痛みも少なく時々動作によりけり鈍い痛み的な物は感じる時はありますが日常生活をするには全く問題無く有難く感じています。投薬治療はまだ続いておりますが病院から指示された腰痛体操と自主的の筋肉トレーニングストレッチを朝と晩にやっているお蔭で筋肉が和らぎ身体の柔軟性を感じる様になっているのだと思います。フッと気付くと以前の自分の身体になってきている感じです。
この3月頃からの痛みは多分その前からの冷えや自分の身体に向ける時間のなさから来た結果で身体が固くなり、よく考えてみると以前は前傾姿勢を取る事が多く良い姿勢が保たれておらず腹筋や色々な筋肉が弱まっていたのが原因かと私なりに反省しています。これからは自分の身体と向き合って日々筋肉トレーニングやストレッチを欠かさず行い筋肉維持に努力して行きたいと思います。
そこで整体に通って来ている今年76歳になる女性の方のお話をさせて頂きたいと思います。その女性はご主人がなくなった後3人のお子さんを育てながら、勤めもしながら資格を取り老人施設の施設長を長年勤め退職後の今は自分の資格を活かしながら県や個人の介護職を教育する学校で教壇に立っています。
ほぼ1ヶ月カレンダー通りに朝から夕方まで指導されています。仕事が好きだとおっしゃっていますし忠犬ハチ公の飼い主の大学の先生みたいに教壇で倒れてそのままでも私は良いと思っているといつもおしゃっています。
その女性が私の整体院を訪れてくれたのはO(オー)脚が酷くて腰痛もあり、ある方のご紹介で来院して下さいました。確かにO(オー)脚は酷かったです。少しでも良くなりたいと最初は月3回位通って下さいました。
彼女の口癖はお金はいくら持っていても使わなければ何もならないし脚に一万円札をいくら貼っておいてもちっとも良くはならない、やはり脚の中に施術をして貰って良くしなければと言われて実行された方です。その甲斐あって酷かったO(オー)脚も改善されて来て、徐々に月に通う回数も減り今は1回になって来ています。
教壇に立つ姿を見ている生徒さんが先生綺麗になったね?と言ってくれる程良くなって来ています。本人も喜んでくれていますが私も嬉しいです。また彼女は働く為には身体にかけなければ働けないと言っています。働くには身体にかけなければならないし、かけた分身体は応えてくれると自信を持って話してくれます。
長年老人施設等で働いて来て得た経験なのでしょうか、彼女はお勤めしながらも地元で民生委員を長年されていて老人施設で働いていた経験がとても役立って地元の皆さんも喜んでくれているようです。本当に素晴らしい方だと尊敬します。
私が施術者としてもっと尊敬する事は良く通院してくれた事ですが、それ以上に通院しながらも毎日朝起きて自分で決めた体操ストレッチを30分から小一時間やってから朝の用事を済ませ仕事に出かけて行くという生活を続け、そして此れは良いと思う事は直ぐに取り入れて実行するという生活習慣の素晴らしさです。本当に自助努力を一生懸命されている方で驚きます。
なかなか自助努力をするという事は大変な事で、ましてそれを長く続けておられる事は本当に立派なことだと思います。その結果として酷かったO(オー)脚が良くなり現役を続けておられるのだなと思います。
彼女を通して今回の私のヘルニア治療についても自助努力が必要と強く感じました。御年76歳で現役を貫いている彼女をお手本にして私も自助努力に努めたいと思っています。
最後にもう一つ、彼女は長い間沢山の人を介護し看取って来ました。なので自分の最後は家でと言っています。子供の数が少なく近くにもおらず、独居老人が増えている現代、子供に見てもらいたくとも見て貰えないという人も多くいらっしゃいます。だけど国の制度がしっかりしているから一人でも最後は迎えられるのよ。なので私はそのつもりと私に話してくれます。しっかり自分の最後も決めているようです。あっぱれです。