1 転落事故 「これは……!」 傘を傾けた月刊誌エルの記者戸田友美は、大門沢橋の上から谷底をのぞ…Continue reading 第一章 清里高原
第二章 中央高原村
4 殺人事件現場 事故現場では、指令車のパトカ-だけは赤色灯と警察無線を常時作動中にしておくのが通例になってい…Continue reading 第二章 中央高原村
第三章 八ヶ岳山麓
7 白い妖花 また秋がめぐる。山の四季の移り変わりはめまぐるしい。 戸田友美は、友人の沢野千恵子と、北八ヶ岳山…Continue reading 第三章 八ヶ岳山麓
第四章 攻防
11 喫茶店ミラ-ジュ 外は雨、それでも少しは小降りになっている。達也は、神田駅西口の喫茶店で友美と赤城を待っ…Continue reading 第四章 攻防
第五章 ほころび
15 栄光 氷川小学校の建物が右手に見え、左手に衆議院議員宿舎と矢印のある小看板が目につく。 その路地を左に…Continue reading 第五章 ほころび
第六章 安本という男
19 混浴の湯 「戸田さん。佐賀さんという男の方から電話ですよ……」 管理人の香取隆吉から、湯船の友美に声が…Continue reading 第六章 安本という男
第七章 大金の行方
24 花嫁姿 甲府郊外のブライダルサロン『アピア』の飛翔の間で、結婚予定者三〇〇組のカップルの招待者を呼んでの…Continue reading 第七章 大金の行方
第八章 脱出
28 ポ-トレ-ト 友美が、朝十時過ぎに出社すると、「小森若葉、心臓発作で突如引退!」のニュ-スが社内を駆け…Continue reading 第八章 脱出
第九章 逃避行
30 道東の海 「あんたが安本じゃないかと気付いた時から、安本の前歴を伊部に調べさせたんだ。そしたらな、正しい…Continue reading 第九章 逃避行
第十章 人情
33 オホ-ツクに近い駅 (このまま二人は死ねるだろうか?) 覚悟をきめた死出の旅なのに、未練が…Continue reading 第十章 人情