55、岩手県・盛岡八幡宮

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開運スポット巡りー55

開運招福、厄除除災、念願成就、技芸上達、良縁成就
岩手県・盛岡八幡宮(もりおかはちまんぐう)

盛岡八幡宮の歴史は古く、延宝8年(1680)、第29代藩主・南部重信公によって建立されました。
ここに祀られている神は、品陀和気命(ほんだわけのみこと=第15代応神天皇)で、農工業、商業や学問、衣食住など人の生活の根源を司る神として地域の人々の多大なる崇敬を集めています。
過去の盛岡大火などの災害などで社殿は再建され、現在の社殿は平成9年12月に新八幡宮として建て直されたものです。
彫刻の施された色鮮やかな朱塗りの大社殿が、県下一の大社として人々の生活に根ざした信仰や祝い事の拠りどころとなっていて、多くの参拝者で賑わっています。
とくに賑うのは秋の例大祭(9月13日~16日)です。
盛岡の秋祭りでもある八幡宮例大祭は、9月13日の宵宮祭からはじまり、14日の神輿渡御、15日の例大祭・崇敬者大祭、16日の神事流鏑馬(やぶさめ)と4日間続き、盛岡市全体が盛り上がります。
このほか、献茶祭、稚児社参など、さまざまな行事があり、期間中は、10万人以上の参拝者が訪れます。
盛岡八幡宮の正面階段を登ると拝殿が見え、拝殿の正面には扉があり。ここは誰もがいつでも参拝できるように24時間扉が開けられるようになっています。
拝殿の中では、各種の祭事や神前祈祷が執り行われますが、その内外には、岩手県の「県花」の桐の花の彫刻が随所にほどこされて華麗な装飾となっています。さらに、正面扉の上には旧拝殿から引き継がれた「八幡宮」の額があります。

ここでは、巫女の舞いや祝詞奏上、初宮参りや七五三、厄除けなどの各種の祈祷も執り行われます。
ここでの結婚式は、約100人収容の大広間がある檜(ひのき)の香る儀式殿で厳粛に行われ、ここで結ばれた夫婦は末永く幸せに暮らすといわれます。
この八幡宮には珍しく、狛犬の代わりに神に仕える2体で一対の鳩の木像があります。一方の鳩は阿形(あぎょう)で口を開け、もう一方の鳩は吽形(うんぎょう)で口を閉じ、阿吽(あうん)の呼吸を表しています。
手水舎(てみずしゃ)に使われているのは「水堀石」といわれる大石で、もとは岩手郡内・北の浦の滝壺にあった石で、流水によって自然にくぼみが形づくられた珍しい石で、明治21年の八幡宮再建時に、八幡町の人びとから奉献されています。
神宝殿(しんほうでん)には八幡宮に古くから伝わっている宝物など重要な品々が数多く保管、 展示されています。
その一つに「蛇切丸」の異名をもつ宝刀の脇指(わきざし・岩手県指定有形文化財)があります。
初代国義(現在の福岡県出身、延宝年間の初めに南部重信に仕えた)が制作したと伝えられています。
この宝刀「蛇切丸」の名の謂れは、玉山氏の先祖である大和の守が、陸奥三戸蓑ヶ坂において大蛇を退治したと伝えられている名刀で、延宝9年(1681)8月の八幡宮のはじめての祭礼のときに藩主が寄贈したといわれています。
その他、この盛岡八幡宮には延宝9年(1681)から現在まで3000年以上も用いられてきた旧神輿と、漆仕上げの上に螺鈿(らでん)をほどこした東北唯一の重厚な新神輿があり、これも人々に知られています。

さらに、盛岡八幡神社の境内には、数多くの神社があります。
中でも笠森稲荷神社(かさもりいなりじんじゃ)は、八幡宮が建てられる前から八幡山の山頂に祀られていて、主神は宇迦之御魂命(うたのみかたのみこと)で、五穀豊穣・商売繁盛、さらに瘡病(そうびょう=吹き出物)の守り神として知られています。
つぎは神明社(しんめいしゃ)です。
神明社に祀られている神さまは天照大神(あまてらすおおみかみ)です。
伝承によると、延暦の昔、坂上田村麻呂が盛岡の仁王に建てたのがはじまりで、元禄時代に煙草丁(現在の明神町)、その後で八幡山にと移され、明治17年(1884)の大火で焼失、昭和43年(1968)に現在の盛岡八幡神社に祀られたものです。
さらに、岩手護國神社(いわてごこくじんじゃ)があります。
戊辰戦争で亡くなった岩手県関係者をお祀りしている神社です。
明治2年に当時の県知事・南部利恭が岩手郡東中野村茶畑(現在の盛岡市内)に社殿を建て、戊辰戦争で亡くなった将兵を祀りました。 その後は、戊辰戦争だけでなく西南の役、日清・日露、第一次世界大戦、太平洋戦争にいたる戦没者、約3万5千柱以上の英霊をお祀りし、明治39年に盛岡八幡宮境内に移され、昭和14年に「岩手護國神社」と改称されています。

さらに、境内にある末社に、男女の縁結びで知られる「縁結美神社(えんむすびじんじゃ)」があります。
こちらは、男女の縁、人と人のご縁を結ぶ神社で、赤い結び紐を境内に結び、良縁成就、恋愛成就を願う人たちで賑わいます。
つぎの末社は、高倍神社(たかべじんじゃ)で、磐鹿六雁命(いわかむつかりのみこと)と四条中納言藤原政朝卿(しじょうちゅうなごんふじわらのまさともきょう)のを神さまとして、醤油や味噌などの調味料や料理、飲食の守り神として有名です。
とくに、調理によいということから女性の守り神でもあり、調理を仕事にする人々の守り神として敬われています。

高倍神社の例祭および包丁式は例年、6月15日に行われます。
料理の守り神の高倍神社の例祭ですから、例祭の終盤には岩手県内調理師会の人々によって、包丁式が奉納されます。
魚に直接手を触れず、息もかけずに長包丁で魚をさばいていく伝統的な儀式です。
盛岡八幡神社の境内をひと回りすると、まだまだ沢山の末社や碑や記念物があり過ぎて説明に困るほどです。
料理人が詣でる「庖丁塚(ほうちょうづか)」、交通事故撲滅を願う「交通安全祈祷殿(こうつうあんぜんきとうでん)」、安産祈願の「梅宮(うめみや)」、農耕の神、豊漁の守護神として尊ばれ、縁結びにも欠かせない「大国・恵比寿様(だいこく・えびす)」、生まれ年の12支それぞれに守り神のいる「十二支神社(じゅうにしじんじゃ)」、受験生の合格祈願の神様・菅原道真公を祀る「盛岡天神社(もりおかてんじんしゃ)」、五臓六腑の守り神「健康神社(けんこうじんじゃ)」など、まだまだ続いて切りがありません。
ここ盛岡八幡神社は、岩手県一のパワースポットと言われるのにも納得です。

所在地
〒020-0872  岩手県盛岡市八幡町13-1
電話・019-662-5211
交通アクセス
JR盛岡駅からバスで20分
八幡宮下車・徒歩すぐ。