夏に向けてスリムに美しくー2
花見 正樹
今回は予告を翻して、これから梅雨時にかけて多発する座骨神経痛について触れます。
これから薄着になってさっそうと美しくなる時期に、腰が引けたちょこちょこ歩きでは折角のおされも美貌も台無しです。
坐骨神経痛とは、一般に下半身の神経に沿った筋肉の痛みをいいます。
主な原因は、筋肉の疲労による神経への圧迫ですが、ストレスによる心的要因も大きく影響しますので心労には要注意です。
その坐骨神経痛というのは病名ではなく、臀部から太もも、さらに脚部にかけて伸びている人体で一番長い神経が圧迫されて痛みやしびれを感じる症状のことです。
しかし、その症状を軽く見て放置すると本格的な治療を要する立派な病名がついてしまいます。
その代表的なものが、椎間板ヘルニアと腰部脊柱管の狭窄症の2種で、どちらも重症になると手術を要したりして大変なことになります。この2種の病名がついた重傷者は専門医にお任せして、整体では、この症状の軽いうちに施術して病気にならないように症状を和らげることを目指します。
そのために、次のような症状を感じたら、まず坐骨神経痛かどうかを調べることが大事です。
1、腰からお尻にかけての痛みや太もものしびれを感じる。
2、腰からお尻、さらに太ももの裏側いかけて痛みを感じ、脚先にかけてしびれを感じる。
3、腰からお尻、さらに太ももの裏側から脚先にかけて痛みやしびれ、だるさを感じる
上記の1は坐骨神経痛に似た症状です。2は、坐骨神経痛の初期症状です。3は、神経を通す管が狭くなって神経通しが触れ合って痛みが治まらないなどの本格的な坐骨神経痛の症状ですので、2と3の場合は医師の診断を仰いで、病名に従った治療を受けるお奨めします。
そこで注目しなければならないのは、上記1~3の中の「腰からお尻にかけて痛みや違和感を感じる。」ケースです。
この状態で病院に行くと、まず90%以上は、骨や椎間板に異常なくても「軽い坐骨神経痛です」との診断でお薬を戴いて通院することになります。
すると、その日から自分自身も病人になったような気分になり、徐々に本物の病人になります。
ところが、この症状の多くは腰や臀部の疲労で出来た筋肉の凝りや骨盤の歪みが神経を圧迫するのが痛みやしびれの原因で、実際にはまだ座骨神経痛のはるか手前であることが多いのです。
だからといって、そのまま放置しますと坐骨神経痛に進んでしまいますので「坐骨神経痛の初期」と診たてる医師の診断に間違いはありません。それでも正しくは「坐骨神経痛予備軍」であって、まだ正式には座骨神経痛ではありません。栄養と休養と肉体の揉みほぐしで筋肉疲労を解くことが出来れば神経の圧迫が解消されますので痛みは消えます。ただ、多忙な生活習慣から腰や臀部の筋肉疲労をどう解消するか、その辺りも加齢現象も加味して考える必要があります。
そこで、整体では、その腰から臀部にかけての痛みやしびれを解消するために、骨盤の歪みを調整することも施術にとり入れています。
その方法は、一流のスポーツ選手なら誰でも知ってい「ハムストリング筋群」と呼ぶ股関節から膝関節につながる疲労しやすい繊細な筋群の凝りを揉み解すことで骨盤の歪みの原因でもある大腰筋の疲労回復にもなるからです。
その「ハムストリング筋群」は、臀部から太ももの部位ですので、生活習慣でも、その部分に出来るだけ負担のかからない姿勢で過ごすようにお奨めしています。
坐骨神経痛の初期症状