応急処置ー1 寝違い対策

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第一章 整体入門

応急処置ー1

第一章 整体入門

5、ひとまず応急処置をー1

1、寝違い対策

寝る時は何でもなかったのに、朝起きたら首が痛くて自由にならない・・・これが寝違いです。
寝ている間に妙な姿勢で無意識に首を捻ったりすると筋肉や靭帯が損傷して痛みます。
寝違いを別の言い方で表現すると「「首の筋肉の肉離れ」「頸椎の捻挫」「頸椎変位」などで、首の筋肉に傷が入って炎症が発生していると思えば間違いありません。
場合によっては、首だけでなく腕の痺れを感じることがありますが、こうなると、かなりの重症です。
寝違えた場合、大概の人は少し力を入れて首を揉み、その後でお風呂に入ると、痛みがとれたように感じます。
しかし、これは一時的なもので、翌日になれば痛みはもっとひどくなります。
痛みがひどい時は炎症を起こしていますから、温めるのは厳禁です。
むしろ、患部を冷湿布や保冷剤などで冷やし、しばらく安静にして揉んだり押したりは後回しにすべきです。
例外として、凝りや血行不良での寝違いがありますが、これは肩の凝り過ぎと痛みの連鎖ですからすぐ分かります。この場合は冷やすのは逆効果で、温めて筋肉を和らげれば血行もよくなり肩凝りも首の痛みも和らぎます。
いずれにしても肩凝り以外の「寝違い」は、炎症による激痛ですから、最初は冷やして安静、少し落ち着いたら次の手です。

痛みが軽くなってきたら、まず、首の左右、どちらが痛いかを確かめます。
首の右側が痛い場合は、ゆっくりと息を吐きながら反対の左側に首を倒して6秒ほど耐え、フッと力を抜いて戻します。
最初は軽く、徐々に強めて5回ほど同じ動作を繰り返して様子をみます。
倒す方向はあくまでも反対側、右後が痛ければ左前、左後が痛ければ右前に倒します。
これを数回繰り返して様子をみます。
また、脇の下の神経の血行を良好にすることも効果があり、首回りのツボの軽擦も役立つことがあります。
ところが、寝違いを治すツボは首回りより手にあることがよく知られています。
昔から、寝違えた時は「落枕(らくちん)」、手の甲側の人差し指と中指の間にあるツボです。
ここは左右どちらも親指を用いての押しさすりが有効で、少し強めに何度でも首の痛みが治まるまで施療してください。
「寝違い」は、炎症の傷ですから施術してもすぐには治りません。
程度にもよりますが、痛みが治まるまでにおよそ3~6日はかかるのはご承知おきください。