去る10月22日、俳優の平幹二朗さんが死去しました。
死因は、暖かい部屋から突然気温の低い浴室に入って、さらに熱い湯にすぐ首まで浸かるなど「ヒートショック」と言われる、急激な温度変化によって血圧が変動して、心筋梗塞や脳梗塞などを引き起こす現象による死亡と見られています。血管が詰まったり破れて脳出血などを引き起こすこの現象は、これから2月頃までの寒い季節に風呂場やトイレで多く起こり、65歳以上の高齢者に多く、年間1万人以上が亡くなっているそうです。この対処法は、浴室と居間の温度を同じにするよう心掛ける、これが一番いいほようです。
平さんは1933年の82歳、佐久間良子さんと結婚しましたが、その佐久間さんは以前から鶴田浩二さんと熱愛中で結婚後も不倫を続行していたことを離婚後それを知った平さんは、例のギョロ目をさらに見開いて「へー」と驚いて絶句したそうです。
俳優としての活動期間は63年の長期に渉り、映画では、三匹の侍、樅ノ木は残った、国盗り物語、花の生涯、新選組始末記、天城越えなど、演劇やテレビドラマでは数限りなく活躍していて、紫綬褒章、旭日小綬章などの栄誉にも輝いています。
テレビドラマや映画で私の印象に残っている役は、篤姫の調所広郷役、新選組始末記の近藤勇役、源義経の後白河法皇役、剣客商売の田沼意次役などですが、とくに天保水滸伝の大原幽学役は、私の執筆ライフワークの一つが「大原幽学」ですから特別な思い入れがあります。
この開運村HPの花見正樹作品集に「大原幽学」第1巻だけが載っています。宜しければご覧ください。必ずいずれは出版します。
平さんは、近藤勇も演じ、近藤勇の出身地の府中にも住んだことがあります。
私も新選組を書いていて、府中市在住の知人から新選組&近藤勇に関する貴重な資料を頂いています。その資料や平さんの演技から得たヒントなどを生かしての「新選組・残照」という小説を来春、右文書院から発刊します。これも上記と並んで連載中です。
この府中在住の知人・岩佐豊氏が、平さんと相前後しての逝去、お別れ会が11月のある土曜日にあるのですが、残念ながらラジオで「土アサ(山口放送)」なる番組を持っている私は出席出来ません。岩佐氏は経済誌でお馴染みのダイヤモンド社の元社長です。
私は、同社創立者・石山賢吉翁の懐刀と言われた棚村浩三老と親交があり故石山翁の自伝を書かないかと言われたり、同社に招かれて講演をしたこともあり、岩佐氏とも30年以上前からの交流でした。
私の執筆に多少なりともご縁のあるお二人のご逝去に接し、心からご冥福をご祈念申し上げます。