納音(なっちん)-1 十干十二支と納音

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こんにちは。羽合光凜(うごうこうりん)です。

今日から「納音(なっちん)」について、お話ししていきます。

納音の基本は十干十二支(じっかんじゅうにし)です。
たとえば、今年の干支(えと)は「辛丑(かのとうし)」です。辛(かのと)が干、丑(うし)が支にあたります。十二支の「丑(うし)」はなじみがありますが、十干の「辛(かのと)」は、初めて聞く方もおられるのではないでしょうか。

十干とは「甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸」の十個からなっています。音読みでは「コウ・オツ・ヘイ・テイ・ボ・キ・コウ・ シン・ジン・キ」。十二支と同じく、その年ごとに順番に廻っていきます。

    (西暦)  (干・支)
   2019年  己・亥
   2020年  庚・子
   2021年  辛・丑
   2023年  壬・寅
    ……       …

干も支も、ともに十個・十二個と偶数なので、
   10×12÷2=60
ということで、六十年に1度、同じ干支が巡ってくる「還暦」がやってきます。還暦は六十歳を祝う行事としてなじみがあるように、干支は意外にも私たちの身近なところで使われています。たとえば、672年の「壬申(じんしん)の乱」や、1868年の「戊辰(ぼしん)戦争」など、日本史ではその出来事のあった年の干支がそのまま名前に使われているものもあります。

納音は、この六十ある干支を三十に分類して人の運命や性格を判断するというもので、平安末期から鎌倉時代の初期にかけて活躍した陰陽師・安倍晴明の占いの骨子となっているものの1つになります。

色鮮やかなセトリュウグウウミウシ
(山口県長門市・青海島沖にて)

次回に続く・・・。