世界中を金融危機に巻き込んでの英国のEUからの離脱、私はその気概を羨ましく思っています。
現実には、私の本職である花見化学がドイツ、スイスと共に、取引額は少ないながら英国からの輸入もあり、今回の出来事はマイナス要因になります。したがって、私の「羨ましい」という感覚は全く次元の低いレベルでの個人的な独りごとです。かつて、仕事の関係で英国の地方を旅したとき、延々と見渡す限りの麦畑や野菜畑を車窓から眺めて、山の少ない大地に恵まれた英国が世界有数の農業国であるのを実感しています。地表面積はさほど変わらなくても、山だらけの日本と、有効面積の広い平地の英国とでは自給率に雲泥の差があるのです。
ともあれ、参議院選挙や東京都知事選挙で国内が慌ただしいさ中、英国の国民投票で欧州連合離脱派が勝利するというショッキングな出来事が起こりました。国民投票を決めたキャメロン首相やマスコミえでさえ、離脱派が過半数を超えるなどとは予想もしなかったそうです。
この衝撃のおかげで24日は、世界中の株価や通貨の価値が狂い、株価の値下がりだけでも日本円にして約215兆円という見当もつかない天文学的数字の膨大な損失が生じ、世界経済が大きな打撃を受けています。
このEUからの離脱で、年々国威が落ちていた英国が、かつての大英帝国の権威と繁栄を取り戻せるどころか、さらなる国力の衰退が予測されますが、それでも英国のプライドを守ったつもりでいるのは確かです。ただ、この離脱劇で、英国の支配層と労働者層、都会と地方の考え方の違いなどがはっきりと二分されていたことが世界中に明らかになったのも確かです。移民受け入れ政策で、安い労働力に職場を奪われた労働者層の政府への反発は、これでハッキリしました。
このEU離脱は、英国の歴史的転換期になるだけでなく、英国の将来に大きな影響を与える大事件ともいえます。
これが合理的な判断だったかづかは、これからの英国内の政治闘争やスコットランドの独立運動なども絡んで目が離せません。次のステージは英国領各国の英国からの離脱、さらにはEU連盟加入で恩恵より弊害があったと思い込んでいるオランダや北欧各国のEU離脱への波で、これはもうEU首脳陣の必死の説得で防ぎきれるかどうか、今後の課題です。
それにしても、国際的な出来事一つで円や株価が乱上下し国内経済が大きく左右される日本の政治的脆弱さも情けないものです。
本来が、オランダ、フランス、西ドイツなど一部の石炭鉄鋼業者が企業利益を守るために始めた欧州石炭鉄鋼共同体という利益団体が、いつの間にか英国を巻き込んでの国益保護を目的とした政治的な欧州連合に発展させてきた経緯から考えれば、国益がないと分かった時点で連合からの離脱を考えるのは至極当然のことです。
ともあれ、これでヨーロッパの結束の乱れはかそくされこそすれ、EU残留国家が一枚岩で、ロシア、中国などの大国に渡り合うのは難しくなります。しかも、EUと米国の蜜月時代も、EU離脱の英国と米国の密着がある限り、英国抜きのEUだけでどれだけ頑張れるか?
ともあれ、今回のEU離脱の引き金になったEUからの財政緊縮策押しつけと国境、移民政策は水と油、矛盾だらけで決して相容れるものではありません。移民を大量に受け入れれば国の予算は緊縮どころか底なし沼に吸い込まれるように消え去り、低賃金で満足する移民に職場を奪われた一般市民の怒りを政治家はもっと早く気づくべきでした。かつては世界に君臨し、敗北を知らない英国のプライド高い国民の半数以上が、自国のエリート政治家が参加するEUに牙を剝いたのも無理はありません。
今回の英国のEU残留派への投票の多くはロンドン近郊の狭い都市部と富裕層、労働者出身が多く農業で生活する貧しい地方都市の多くは離脱派と、今回の投票は、はっきり色分けされています。
国民投票と言えば、財政危機に陥って国家破たんの危機に晒されたギリシャ・・・国が倒産寸前にも拘わらず、EUが要求した財政緊縮策に反発して、要求を受け入れるかどうかの国民投票に踏切「ノー」の結果を突き付けました。それでも英国と違って国力にないギリシャですからEUからの離脱は不可能、国家壊滅ですので出来ません。結局、国民の不満を抱えながらもチプラス首相が民意に逆らって緊縮策を受け入れて国の破綻を免れました。
さて、ここで我が身に帰っての反省です。私も過去に何度かは我が家連盟からの離脱を考えました。ところが妻子連合の結束が固い上にガッチリと財力を握られていて連盟離脱後の独り立ちに不安があって離脱に踏み切れず今日に至っています。男の平均寿命を上回った今はもう勢威の高い妻子連合に抗すべくもなく、家庭の片隅に安住の地を見出し、日々好日とばかりに何とか暮らしています。だからこそ、英国国民の逆境を承知の上でのEU離脱、これを決断した猛々しい独立の気概が羨ましいのかも知れません。
政治家の発言
「なにとぞ、もう暫くのご猶予を・・・」
往生際の悪かった舛添要一都知事がついに辞任に追い込まれました。
何とかリオ五輪までは知事のイスにしがみつきたい執念で、給料辞退などを涙目で訴えた甲斐もなく、都知事への推薦団体である自民・公明にさえ不信任案を突き付けられての辞任勧告、これではもう四面楚歌、結果的にはノタレ死にです。
一時期、都庁には金銭感覚を麻痺させる魔物が棲んでいるという噂が出たことがあります。知事に就任するとその魔物に魂を奪われて仕舞うと言う都庁伝説ですが、なんだかそれも一理あるような気もします。
そうでなければ、正義の清廉潔白づらで都知事になった舛添さんが、かくも陰湿で貪欲な守銭奴に変貌するはずがありません。
これを魔物のせいにすれば、歴代都知事の金銭感覚の異常さが全て狂人の為せる業として処理出来ます。無理ですか?
以前は東京都も一地方行政でしかありませんでしたが、東京都は日本の中心だからと図って、一気に職員を2万人ほど増やして
都庁のマンモス化を図った美濃部亮吉都知事も魔物に狂わされた一人です。女性からの圧倒的人気で知地になった美濃部都知事は、目茶苦茶な北朝鮮優遇策で大いに世論を沸かせ、他府県との差別化&都庁拡大での大赤字政策で失敗しています。
以来、石原慎太郎、猪瀬直樹、桝添要一と、なぜか都知事になると人格が変わっての狂った行動で周囲を驚かせ、いずれも金銭問題で墓穴を掘っています。青島都知事? こちらは論外、いわば高額給料だけ頂いて全く仕事をしなかったそうです。
何もしなくても都知事の年収は、推定約2,200万円です。
舛添都知事の年収は、約2,600万円、ボーナスも高額、退職金も2千万円以上、それでも家族との食事や遊興費までを公金で賄うほど懐が苦しかったのは度重なる離婚と女性スキャンダルで出費が多すぎ、ついセコイ行為をしたのか? と少しは同情も出来ます。
ところで、麻生太郎財務相がこの17日、北海道小樽市での自民党支部大会での講演の中で、「90になっても老後が心配とか言ってる人がテレビに出ていたけど、『お前いつまで生きてるつもりだ!』と思いながら見ていた」とのことです。これを知った私もあわてました。安倍首相の片腕の麻生大臣の言葉ですから、アベノミクスの方針に「長寿殺し」が加わったと考えて間違いありません。今までは100歳になると長寿を祝って金杯を贈られた高齢者が、今後は邪魔者なのです。これからの日本の財政からみて長寿は悪いことになるのです。
私は8月で102歳になる母の長寿を嬉しく思って、つい得意になって周囲に話していましたが、これからは母の長寿は秘密にしなければなりません。いつ「長寿狩り」で拉致されるか心配だからです。私も今年は80歳、世間の隅でどうにか生かさせて頂きます。 そこで、ふと気づきました。
麻生大臣もすでに75歳、ご自分は絶対に長生きしない自信があっての発言だったのでしょうか?
いま話題のお二人!
お元気ですか?
初夏の風が仕事部屋を吹き抜けます。
とはいえ、梅雨空のじめっとした湿度の多い風ですから快適さにはイマイチです。
そんな中、ジメッとした舛添東京都知事の5度目の釈明会見が行われ、内容もスッキリしません。
「学者出身だから、生意気に映ることもあると思う」「こういうタイプだから理論的なことが先行する」とも言いました。しかし、この生意気と自ら認める自己分析と、都民の税金で家族連れで豪遊との矛盾は、何ひとつ理論的に解明されていません。誰が考えてもセコくてずるい姑息なやり方で、後楽園の巨人観戦まで公務にする答弁も卑劣です。
こんな都知事の存在を許すのであれば都民の皆さまの鷹揚さにはほとほと感心しますが、都知事からは随分となめられたものです。あの言いようでは学者や学者出身者まで敵にまわしてしまいますから、いよいよ四面楚歌、オリンピック終了までは何とか知事のイスにしがみつきたい舛添知事ですが徐々に「辞めろ」コールで四面楚歌、給料半減、私物化分弁償で手内を図ったところで、もはや手遅れ、退職へのシナリオが部下の都庁役員内で着々と進んでいるようにも思えます。
ところで6月10日(金)は、どのスポーツ紙も歌舞伎俳優・市川海老蔵さんの記者会見が大きく一面を飾っていました。妻でフリーアナウンサーの小林麻央さんの進行性乳がんでの療養を公表したものです。ところが、その夕には自分のブログで、行き過ぎたマスコミの取材行為に対して配慮を求めた文を載せています。
内容は、「度々申し訳ありません。マスコミの方々へ」との前置きで、「命に関わることなので、ご理解ください。マオの実家や周辺での取材、カメラでの盗撮のような行為はお控えください、お願いします」との訴えですが、マスコミの行きすぎた職業的横暴さは今更,この程度のお願いで止まるものではありません。
この機会にと、30万人が見るという海老さんのブログを初めて覗きましたが、義経千本桜などの宣材が絢爛豪華に盛り沢山に掲載され、ブログと連動するユーチューブに載れば全国津々浦々までも知れ渡りますから、マスコミがさらに狂奔するのは無理もないことと予測できます。
社会的影響のあるお二人・・・ケチな小悪事で人気凋落の舛添都知事、円熟しつつある演技と家族愛で人気上昇中の海老蔵さん、どちらもその言動がさらにマスコミの好餌になることを覚悟し、お節介な世情やマスコミの非情さを再認識すべきです。
例えば、日頃はこのお二人に全く無関心な私でさえ、野次馬根性で気になって、ここに載せたことが何よりの証しです。
しつけ?
お元気ですか?
どうやら東京オリンピックでは野球、ソフトボール、空手などが参加出来る見通しになってきました。世界全体で見た場合は、サッカーがメジャーなら野球はマイナーかも知れませんが、オリンピックに採用されるのであれば一野球ファンとしては嬉しい限りです。また、日本の女子ソフトボールはご承知のごとく金メダルが狙えますので、喜べる回数が増えるだけに格別な思いがします。
ところで、函館の北に位置する北海道北斗市の小学校2年の少年が、山の中にしつけと称して置き去りにされ、山の中を5キロも彷徨い、自衛隊の施設に潜り込んで寒さと飢えに耐え水だけで一週間を生き抜き無事に救助された事件はさまざまな波紋を呼んでいます。
私は、北海道北部の営林署副署長の友人と一般の人は入れない森の中に四駆を駆って渓流魚釣りをしましたが、狐、鹿は身近に見られますし、時には子連れ熊の足跡に遭遇して逃げたこともあり、北海道の山林には危険がいっぱいなのです。その父親としては、家族4人で出かけた公園の池に石を投げこんだりした少年に対してのしつけだったそうですが、体罰としては行き過ぎだったのは認めています。細やかな一家庭問題が、ちょっとした歯車の食い違いでとんだ騒ぎに発展して気の毒としか言いようがありません。
結果的に少年が助かったのでホッとしましたが、これがヒグマにでも食い殺されていたら大変なことになっていました。人の命は尊いものですから子供一人助かっただけでも歓喜の声が上がり、テレビ・ラジオ・新聞・週刊誌とマスコミは大騒ぎします。それでも、現実は厳しくて、救助されるまでの一週間の捜索費用などを考えると、少年の父親が自治体や社会にかけた迷惑は図り知れません。当然ながら教育者やマスコミは寄ってたかって、この父親を袋叩きにするのは目に見えています。そうなると、この父親も被害者です。
今回のケースとは関係ありませんが、児童虐待の年間届け数は平成25年度で約8万8千件、同年の児童の虐待死は69人、そのうちの33人は心中での巻き添え死亡です。人の命をもっと大切にと叫びたい気持ちでいっぱいです。この続きは「曼珠沙華コーナー」で・・・
サミット終わって・・・
お元気ですか?
私はこの季節になると週末はアウトドアー、昨日の土曜日は栃木県の山間の清流でたっぷり遊んできました。
あと数日で鮎解禁、そのためにも足腰は鍛えておかねばなりません。
日本中を騒がせた伊勢志摩サミットがテロにも遇わず無事に終わりました。警備に当った全国の警察関係者も政府はじめ国民を含めてホッとしたところです。議長国としての安倍首相の立場では、いかにも日本が世界経済に主導権をもって立ち向かうような形づくりを狙った感はありますが、結果的には各国の思惑がバラバラで何の成果もなかったように思えます。
安倍首相は議長国提案で一方的に、世界はリーマンショック並みの危機に陥る可能性がある、と言い出して経済問題でサミットの主導権を握ろうとしましたが各国首脳の同意を得られませんでした。安倍首相の狙いは、自分の提案を参加各国代表が賛同して一気にサミットの成功を得ることにあったのは明白ですが、足元の日本国内の景気がイマイチでは積極的な財政出動も出来ませんから、どうしても口先ばかりになってしまいます。しかも、参院選も近づいて選挙対策で打ち出した増税延期案で財務省ともギクシャクですから足元がぐらついています。
アベノミクスの失敗で国の経済がガタつき出したのに焦った安倍首相は、サミットの冒頭に「世界の経済的危機」などと言いだしたのですが、サミット参加国代表全員に「自分の国のことは自分で」と、突き放されてしまったようです。ともあれ、世界の財政政策については日本側からのお手盛り提案はスッキリしない形で終り、サミットの成果をいくら安倍首相が叫んだところで国民の耳には届きません。
それよりも経済問題では国内が大事で、この月末に閣議決定されると見られる、東日本大震災復興、子育て支援、介護支援、介護離職者解消、教育、研究開発投資等の生産性向上策、観光の基幹産業化、農林水産業の発展、東京五輪対策、地方創生などへの大型財政予算600兆円の出所の方が気になります。
ところで今回のサミット、唯一の目玉は何といってもアメリカのオバマ大統領の歴史的な広島訪問に止めを刺します。だが、問題はあります。
アメリカの言い分は、あの原爆投下が戦争集結を早め、多くの兵士の戦士を救った、だから「あれは正しかった」、です。だとすると、どの戦争も民間人を含めての大量虐殺は終戦を早めるために許される理屈になります。
謝罪しないという条件で広島訪問を決断したオバマ大統領が、黙祷をさた後で一言「済まなかった」と詫びたらどうなったか?
二発の原爆で長崎・広島と民間人を大量殺育をしておきながら一言の謝罪もなく、原爆のない世界へと演説しながらも自国では万を超す原爆を保有しているのですから説得力がありません。それを被爆国日本で語るのですから大したものです。もっとも、任期終了間近のオバマ大統領の成果なき政治生活に花を添えた広島訪問であるのは間違いありませんので武士の情け、「広島にようこそ」です。
やはり、歴代の大統領が避けてきた原爆による死者の霊に祈りを捧げたオバマ大統領の勇気は、素直に評価すべきと考えました。
聞くところによると、伊勢志摩サミットに出席の各国代表が胸につけていた地元真珠業界製作の金枠に真珠入りブローチ(約14万円)が問い合わせ殺到で嬉しい悲鳴とか。それだけではありません。サミットの夕食会で出された地元大田酒造の「半蔵・純米吟醸酒」が、それをNETで知った人達から注文が殺到してこの半蔵ブランドだけで1日で1年分が完売、生産が間に合わず出荷停止、これはもう蔵元にとっては予想外の大化けで嬉しい悲鳴です。この大化けは多分、この酒の命名の原点・伊賀忍者の頭目、服部半蔵の成せる業かも知れません。
それにしても、外務省が紹介したサミットで提供された飲料・軽食のリストには38社の飲食物があるのに、半蔵・吟醸酒のダントツでの一人勝ちとは解せないもの、創業124年目で初めての満塁逆転の大ホームランといったところでしょうか。
さらに、各国首脳にプレゼントされた万年筆の件です。熊本県伝統工芸の肥後象がん模様入りプラチナ社製万年筆で約3万円の品に問い合わせが殺到、象がん職人の手仕事が間に合わないそうです。
もう四半世紀前の昔話ですが、パイロット社が某国大統領就任祝い特注品を制作したことがあります。その時の担当重役が創業者一族の重役で、試作品に私のを作ってくれました。象牙の印鑑で内緒で親しい人で操業⒮たに同様の万年筆をぱいり
で製造には3カ月かかるため「どう対応すればいいのか付き銀製名入り金ペンでデザインも素晴らしく私も大いに気に入って愛用しましたが数十年を経て今はお蔵入り、どこに仕舞ったかも忘れています。
さて、今日の夜は昔なじみの元関脇・舛田山こと千賀の浦親方の定年祝いパーティ出席で浅草ビューホテル行きです。
発起人の一人がこれまた親しい富家孝医師(新日本プロレスドクター他肩書多数)ですから行かないわけにはいきません。
..
稀勢、破れたり!
お元気ですか?
私は仕事中は滅多にテレビは見ません。
元来がテレビ好きで、ドラマ、映画、ニュースと何でも見ますが、目を患ってからはニュース以外はめっきり見なくなりました。
それでも5月20日(金)の夏場所13日目の横綱白鵬と大関稀勢の里の全勝対決だけは仕事の手を休めてテレビ観戦でした。
ここは何としても稀勢の里が勝って優勝への道を開き、場所後の横綱審議会の推薦で久方ぶりの日本人横綱を! です。
館内の大部分は稀勢の里への声援で行司の軍配が返り、二人は闘志満々、真っ向から激突して、白鵬が右で張って右上手で左を差し、稀勢の里も十分の左四つで右上手を取り、どちらも充分に力を発揮、稀勢の里有利の寄りで土俵際、ここから白鵬が強靱な下半身で粘りに粘って回り込み、必死で発した逆転の下手投げ、これで稀勢の里が力尽きて崩れ落ち万事窮しました。
私の見たところ、この戦いだけはお互いに小細工なしで、どちらも優勝争いにふさわしい気迫ある取り口で勝敗は、勝負への執念の差だけなのか、それとも実力差なのか? いずれにしても稀勢の里の白鵬撃破で横綱、の夢は破れました。ここまで順風満帆で連勝街道を突っ走ったきた稀勢の里にとって、白鵬はやはり大きな壁でした。これで稀勢の里が精神的に大きく後退したのは間違いありません。
一方のにっくき横綱白鵬は勝って60本近い懸賞金を手に「相撲の神様が今日は私にほほ笑んでくれた」と、余裕のコメントです。
なるほど、相撲の神様のえこひいきがが、優勝36度で横綱8年の白鵬と、まだ一度も賜杯を持ったことのない稀勢の里への差別だったのか、と妙に納得です。やはり神様は、そう安易に日本人横綱を作らず、モンゴル相撲を蹴散らす実力者が横綱になるまで「待て!」との啓示が隠されていたのかも知れません。そう考えると、もう稀勢の里や琴奨菊への期待は捨てて、じっくりと遠藤らの若手実力者が這い上がって来るのを待つしかありません。案の定、今日も稀勢の里は破れて優勝の夢も消えました。
ところで、この場所で、旧友千賀の浦親方も定年退職します。
日本相撲協会の定年は65歳、千賀ノ浦親方(元関脇舛田山)が師匠を務める千賀ノ浦部屋は、元小結隆三杉の常盤山親方(55、貴乃花)が継承することになりました。千賀の浦が所属する出羽海一門の内外に継承する部屋がなく、合併話はあったが力士の混乱を避けるため、親方同士が気心の合った間柄で話がまとまったようです。引退する千賀ノ浦親方は再雇用制度を利用して70歳まで「常盤山」の名跡で部屋の後見役で残ります。いわば元隆三杉と親方名交換です。
ともあれ、部屋を引き継ぐのが貴乃花一門の親方ですから、これからは春日の部屋の分家であった千賀の浦部屋の譲渡先を考えると、千賀の浦後援会の私としては、元栃錦系から元若乃花系へと真逆の大転換になるわけです。旧態依然とした相撲界でこんなことが現実に起こりうるなんて青天霹靂の出来事、全く信じられない奇跡です。これも水面下で相撲界の革命児・貴乃花の意向が動いているのかも知れません。この29日(日)千賀の浦親方定年を祝う会の席でそれらの疑問を聞いてみたいと思っています。
都知事の非常識
お元気ですか?
世界的に知名度の高い演劇界の巨匠、蜷川幸雄(にながわ・ゆきお)さんがこの5月12日、肺炎による多臓器不全のために死亡しました。私と同じ80歳、俳優時代に何度かお会いしたこともあり芝居も何度か観ていますので余計残念でなりません。
かなり以前から、東京都の舛添要一知事の素行はあちこちで問題になっていました。
それが、とうとう週刊文春ですっぱ抜かれ、この13日には都庁で行われた定例記者会見での質問攻めで火だるま状態になっています。
湯河原の別荘への公用車使用などは日常茶飯、都の条例規定では出張時の宿泊費は1泊4万200円なのに、パリでは1泊19万7200円、ロンドンでは19万8000円の高級ホテル泊まりの豪遊ぶりです。家族連れでの数万円の食事代や美術用品や玩具などまで公費を乱用し数限りなく不正な金銭支出がこぼれ出ています。
なにしろ都知事の提出した収支報告書には私的な支出が呆れるほど沢山混じっていたことがバレてしまったのです。
今までは舌先三寸で逃げていた都知事も週刊誌で克明に書かれている事実にギブアップ、誤りを追及された部分だけ訂正を行って都の金庫に返金すると語って何とか一時逃れは果たしたつもりのようです。元妻の片山さつきさんのコメントは辛辣「相変わらずセコイ」です。
それにしても歴代の都知事のデタラメぶりは目を覆わんばかり、多くの都民の方々は余裕があるのか諦めたのか一向に騒ぐ様子もないのが埼玉県に住む私などには不思議で仕方ありません。
さて、この舛添都知事の今後はイバラの道、はたして無事に逃げ切れるのか? 気にはなります。
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大型連休終了です。
大型連休は、関越自動車道上り車線44キロ渋滞などの余韻を残してひとまず中断です。なかには2、6日を休みにして10連休という人もいて超大型連休はまだまだ遊び終わっていない人もいます。しかし、この日本列島が連休ボケの間にも熊本は地震や大雨で非難続きです。
この地震による被害は、すでに死者49人、行方不明と負傷者が1500人、避難者は一時20万人とか。熊本県の災害対策本部によると、一連の地震の関連で避難のため車中泊をしていた86歳の男性が死亡、これで地震の関連死は18人、地震の余波はまだまだ続きそうです。
これら一連の熊本地震で土砂災害の可能性が高まった崖など急傾斜地や渓流などは少なくとも54か所以上、その一つに私が鮎釣りに利用する球磨郡の球磨川左岸、鉄道沿いの狭い崖路があります。ここは何年に一度かはがけ崩れで交通止めになる因縁付きの難所で、山の樹木が道路に覆いかぶさるように迫っていて地震がなくても時々は崩れるのですから始末に負えません。その崖路は延々と数キロは続きますから行政でも杭打ち砂防止め網張り程度の一時しのぎ予防策しか打つ手がないのです。しかもその山に覆われた道路の山側には球磨鉄道の二両列車がとことこと走っていて山崩れで乗客もろとも潰される可能性もあり、道路を挟んだ球磨川側土手上には所どころ民家があります。
その民家の崖下十数メートル下には球磨川の激流が渦を巻いて流れていて深い淵などもあります。
もしも、山側の崖崩れで線路と道路に土砂や樹木が欠落すれば、それらの家は倒壊して球磨川に崩れ落ち不知火海に流れ落ちます。
夏の終わり、私が泊まる鮎宿もそんな球磨郡の山奥の旧道沿い、球磨川の崖上にあり、まさに上記の通りです。
ここで想像すると、危険でとても泊まれる雰囲気ではないのですが、その時期その場になれば何の不安もなく各地から集う釣り仲間と球磨焼酎に酔い潰れて熟睡して危機感すら忘れてしまうのも慣れ、馴れとは恐ろしいものです。
さて、今年はどうすべきか? 手遅れの白内障&緑内障で視野狭窄症、自動車運転中止を示唆された私としては、釣り糸に付した目印でオトリ鮎の動きを知るのは今年か来年まで。もはや球磨川の激流に遊ぶ生き甲斐も後がありません。それからの人生をどうするか?
もの書き、今の仕事、大鮎釣り、この生き甲斐三本柱の一本が失せた時の喪失感・・・これも今から予測できます。それを打ち払う妙薬や秘策はあるのか? この連休、孫をダシにして鯉釣りなど釣り三昧でしたが残念、大鮎釣りほどの優雅さも野趣も豪快さもなく空しいだけ、孫の大げさな喜び様が救いでした。それにしても、熊本の皆さまが元気を取り戻さない限り鮎どころではないのです。
GW+外出=渋滞
お元気ですか?
いよいよ大型連休がスタートしました。
例年のことながら都心を中心に各地への主要道路は、ふるさと帰りや家族行楽での車で渋滞が始まっています。なかには30キロ40キロ渋滞などと毎年報じられている渋滞の名所もありますが、それでも渋滞は今年も性懲りなく續きます。
そんな折の今日29日(金)の朝、九州を南北に貫く大動脈の九州自動車道の熊本県内の通行止めが15日ぶりに解除され、片側一車線ながら九州道の全線復旧が発表されました。これは九州に旅する人にとっては何よりの朗報です。あと九州の高速道路で残る通行止めは大分自動車道の一部区間ですが、これも5月の中旬までには全線復旧吞み込みとのことでやれやれです。
今は空港利用ですが、十年ほど前までは毎年、晩夏になると熊本県球磨川まで愛車を駆って大鮎釣りに出掛けていました。鮎釣りは道具が大げさですし釣り場へも車が必要ですから、最初から車で出かけるのが一番便利なのです。凝りに凝っていた頃は一か月間に3回往復した記録があります。ただし3回目はさすがにくたくたで足腰が自由にならず宮崎まで南下してヘリーで川崎港経由で帰京したことがあります。その球磨川行きも高速道が九州にない時代は大変な苦労をしたもので、それを想い出すと高速道路の有り難さはよく分かります。
今は鮎釣りどころではありません。被災者の方々はまだ住む家もないのです。なにしろ熊本・大分両県だけで家屋被害は倒壊を含めて3万棟説もあり、ライフラインでも1万4000戸以上が断水中とニュースで知りました。震度1以上の地震が千回を超え、毎日が有り難くない記録を更新中です。阪神淡路大地震、東北大地震、熊本大地震・・・つぎは東海大地震か首都圏大地震、これも避けて通れません。
科学万能の時代といわれながら地震、噴火、台風などによる災害は昔も今も変わりなく続いています。
さて、IT産業真っ盛りの今、オーストラリア留学の孫とは毎週一回NETのスカイプ通話で身近ですが、1年に数回しか顔をみない孫もいて、このGWのどこで現れるか楽しみに待つジジばかの私、これだから高速道路の渋滞はなくならないのです。その孫達が、我が家に来てからが大変です。渋滞などお構いなしにココアソコと観光地めぐりを計画したりするのです。今年こそ絶対に「孫の言いなならんぞ」と固い決意でこの連休に臨むのですが、今年小1の男孫が私の弱点を知っていて「釣りに行こう!」、こう言われたらアウトです。子供も遊べる渓流魚のイワナ、ヤマメなどの管理釣り場は栃木県の山の中、東北縦貫道の渋滞を数か所は覚悟しなければなりません。
行楽先は?
今年は、大型連休のスタートを一週間後に控えて、海外か国内か、国内ならどこがいいか? 行楽先選びに頭を悩まされている方も多いようです。全国どこに行っても地震に見舞われるような被害妄想が頭の片隅にインプットされているからです。
4月14日から続く熊本地震ではすでに50人近くの人がお亡くなりになり、重傷軽傷併せて千人超、住宅被害も約1万棟、避難者も約10万人、断水家屋が2万2千所帯超。しかも震度1以上の地震が8百回以上、しかも豪雨の中での避難生活ですからもはや行政でも手が回らない全員総ストレス状態のはずです。
こんな中でも避難生活での犯罪はいまのところ報道されていません。昔から日本人の美徳の一つに災害時泥棒の少なさがありました。ところが、東日本大震災での被災地では、空き巣狙いや強盗・強姦事件などが多発し、しかも犯人は殆どが外国人だったのです。警察でもチラシやポスターやホームページを通じて犯罪防止へのメッセージを発信して対策を講じましたが、言葉の通じ難い外国人では効果もありません。
それと、被災地での女性の権利やプライバシーの保全が完全であるかどうかも大きな問題になっています。
日本大震災女性支援ネットワークという民間団体がかつて1年間にかけて行った災害復興時の女性と子供の被害に関する内容の調査では、80例ほどが報告されていますが、それらは氷山の一角で表に出ないでうやむやにされる事案は日常的にあるとされます。その背景にはアジア系外国人の労働力としての移住の増加によるモラルの低下があります。その上、避難所生活が続くと「他の人も大変なんだから少々のことは我慢して騒ぎをおおきくしたくない」と、苦情や文句を言えない雰囲気が生まれてしまうこともあります。その結果、不快な思いを我慢して余分なストレスを抱えて苦しむことにもなりかねません。
熊本地震の避難所風景をニュースで見ていますと高齢者の死亡が多いことに気付きます。地震での家屋倒壊などでは素早く家から逃げる瞬発的な行動力が生死の明暗を分けることになりますが、高齢者になると頭では分かっても体が思うように動けないのかも知れません。しかも高齢者の一人暮らしの場合、助かる者も助かりません。
それと、自動車で寝泊まりしている人の多いことも今までの災害とは違った風景です。しかも家族連れで狭い密室状態の中で生活しているのですから体調もおかしくなるはずです。私がかつて地方新聞支社長時代に神戸淡路島地震の現地取材で気づいたことは、家族単位でのテント暮らしや避難所での生活で圧倒的に不足していたのは女性専用スペースと仮設トイレでした。水も食料も救援物資も続々と届くのに、着替えや授乳、干し物のスペースがなく、トイレは行列でした。
いまやトイレは水なしでも快適に使える「バイオトイレ」の時代です。これは、微生物が排泄物を分解するため異臭も出ません。これは、私も半世紀前に気づいて、工業用防臭マスクに応用して花見化学(株)で発売した経験があります。これならオガクズ利用ですから汲み出しも必要ありません。すでに何社か発売していますので、これを運ぶだけでどこでも滑油出来ます。これなら行政が予算さえ出せばすぐにも使えます。
これからも地震は続きます。心の準備だけでなく、家族単位か私達一人一人がいざという時の準備をしなければならない緊急時を迎えているのです。それは明日か明後日かも知れないのです。