綾部の里に花が咲く


 5月18日(日)、港区芝浦のシーサイド・ホテルでパーティがありました。東京綾部会・・・京都府綾部市出身の東京近郊住民の集いです。
 私は、綾部市を舞台にした小説を書いているお邪魔虫ゲストです。なぜ、こうなったのか?
 私の親しい友人に全日空元役員の西川嘉伸氏がいます。その故郷に珍しいお祭りがあると聞いて、のこのこ出かけました。その身内に役所の重役を勤める大物がいて、市長と高校の同級生だったのです。
 綾部市はいい街です。今でも目を閉じると、ゴミ一つ落ちていなかった清潔な綾部の街並みや山深い大自然が頭に浮かびます。
 綾部市には市街地と山間部が、都会と未開地のようなコントラストで混在しています。綾部市は、京都府北部に位置し、市街地を由良川が流れる風光明媚な町です。グンゼ、新宗教「大本」発祥の地で隣接する舞鶴・若狭、福知山・京都を結ぶ交通の要衝です。
 現在の人口は20年前の15%減で約3万5千人、京都府での地位は低下しつつあります。市の大きさは東西に32km、南北に15キロ、東が山岳地帯で積雪量も気温も東西ではまるで違います。市の東部は山間部で過疎地、人口は市の南西部に集中しています。
 どういうわけか、私はこの町が気に入りました。
 名誉市民で住み着いて、夏は由良川のアユ釣りも悪くはありません。でも、大鮎釣りに凝って25年以上、並のアユを釣る道具も腕も持ち合わせていません。残念です。
 パーティでは、市長から広報も紹介され、いよいよ書く気満々です。めどがつけば出版する・・・出版社とはすでに話がついています。
 ただ、ご当地小説を書く以上は、熱いメロドラマも挿入しないと女性読者を呼び込めません。
 そこでハタと気づきました。
 私は今まで、恋愛沙汰の修行が足りませんでした。これではせいぜい失恋もので終わりです。ああ思いつくのが遅かった・・・今さら悔いても仕方ありません。
 ところで、綾部には故郷に錦を飾る名士が沢山います。
 敬称略で列記してみます。
 足利尊氏、細野豪志(環境大臣等)、林田悠紀夫(元京都府知事・法相)奥田幹生(元文相)、塩見三省(俳優)、波多野鶴吉(グンゼ創業者)
 原脩次郎(鉄道大臣)、杉山晃紀(元プロ野球読売ジャイアンツ選手)福井勇(画家)、西川嘉伸(元ANA重役)、まだまだいますが・・・
 綾部市は今、観光客や定住者の誘致に躍起になっています。山崎善也市長は、二期目を迎えてますます前向きでやる気、工業団地でも企業誘致をしています。市長を守り立てるためにも、話題になる小説を、と思っています。
 なにしろ綾部市は文化度が高いだけに、完成度の高い小説が望まれるはずです。メディアにはFMいかる(正式にはFMあやべ)、あやべ市民新聞などがあります。この街を舞台に、全国区として評価されるどのようなドラマが書けるのか?
 これからが自分でも楽しみです。なお、ヤマ場を書くときは、お忍びで一週間ほど綾部市で暮らすつもりです。
 連載中の小説「綾部の里に花が咲く」は下記から見ることが出来ます。
 http://kaiundou.jp から、花見作品集 その中にあります。
 または、直接見ること目出来ます。
 http://kaiundou.jp/nichibungakuin/modules/pukiwiki/703.html