我が家の水槽ー1


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 お元気ですか?
先日、大手住宅会社の責任ある立場にある若い知人から小冊子が届きました。
カラー写真をふんだんに盛り込んだ贅沢な印刷物で一応定価はありますが、無料頒布には間違いありません。
その中に、知人の個人的な趣味が載っているコラムがあって、思わず目を見張ってしまいました。
なんと、趣味の一つに「釣り」とあるのですが、何度も我が家に来ているのに、一度も釣りの話などしたことがありません。
その上、子供と飼っているという小魚や金魚が泳いでいる水槽の写真が載っているのです。
しかも、真っ赤な金魚5尾にメダカが50尾、カラーですから写真もド派手です。
金魚は2年前、夜店の金魚すくいで子供と一緒に14尾獲って、いま残ったのが5尾、5センチが15センチに育ったそうです。メダカはどうしたか知りませんが、最近は自然の中で棲息する姿を見かけませんから、多分、購入したものと思われます。この金魚とメダカが、この知人の文章から、家族のペットとして癒しと交流に大きな役割を果たしている様子が微笑ましく想像できました。
我が家はアウトドアー派ですから、自分達で獲った魚以外は飼育しません。ですから、水槽内も地味ですが、思い入れだけは前出の知人と同じく中途半端ではありません。
冒頭のボケ写真の大きい黒い影4尾は、栃木県の大芦川という清流が産地です。餌は川の石底に棲むチシャ虫で、いくらでも釣れるカワムツという10センチぐらいの雑魚です。その向こうに無数に泳いでいるのは、池でも川でも清流以外ならどこにでもいるタモロコ(クチボソ)で、3~7センチが40尾ほどいますが、釣ったのはたった2尾だけ。あとは今は小1の孫が柄の長い手網で掬い獲った茨城県産と埼玉県産の混生です。実際は70尾以上はいたはずですが、いつの間にか数が減っているのに全く気付きませんでした。
ある夜、週末になると泊りに来る孫が、カワムツの口から、タモロコの尾が出ているのを見て、「チビがカワムツの口に飛び込んでるよ」と言われて、はじめて、この4尾の悪者がタモロコを餌にしていたことに気付いたのです。日頃、炒り糠など市販品にはない栄養豊富な自家製の餌を豊富に与えていたのに、何という恩知らずか・・・と、とりあえず水槽を購入して悪者4尾を別に飼うことにしました。これで一応は、タモロコ・チビ軍団の生命の安全は保たれましたが、悪役のカワムツ4尾は何となくもの足りなさそうに遊泳していて、心情的には気の毒な気はします。なぜなら、私たちだって牛や豚や魚を頂いているわけですから、あまり強くは責められないのです。