「アナグマ生活」と「一石四鳥」
私の住む埼玉県北端の久喜市栗橋地区は利根川沿いの田園地帯で、狐塚という知名もあり、つい近年までは知り合いの養鶏場が狐に襲われて、ニワトリや雛がやられた話を聞かされたものです。狐は巧妙に二ワトリの首を柵から引き延ばして首から食い千切りますのですぐバレます。逃げ足も速く、鶏舎の騒ぎに気付いて飼い主が駆け付けた時は必ず一羽は盗まれています。今はその養鶏場も後継者がいないため廃業してしまいました。
狐がいるぐらいですから当然ながらタヌキやテン、ハクビシンなどの目撃情報は度々あってもう珍しくもありません。先日はこの目で野生のクジャクの番(つがい)を見ました。
忘れもしない本年の6月6日(日)の午後4時過ぎ、私は老妻共々、久喜市体育館での2回目ワクチン接種を終えて、末娘の運転で帰宅しました。すると、留守の我が家の門前に隣近所から顔見知り数人の人だかりがあって何やら騒がしく、車を駐車場に入れることも出来ません。
話を聞くと、なんと害獣のアナグマが一頭、隣家の庭に姿を表したので騒いだところ、私の家の側溝の東側から石蓋の下に潜り込んだので、両側から物干し竿で突いてみたが手ごたえがないそうです。結局は、素早く西側に抜けて西側の隣家の庭か床下に逃げ込んだものとされ、役場の宿直に連絡してこの日は解散となりました。
その後、数日して近くの公園の茂みに蹲っているところを発見されて捕獲されたと回覧板にありました。私は今でもこのアナグマに同情的です。
理由は、これからの私の人生がアナグマ生活そのものだからです。
ところで、今日16日(金)、気象庁から関東地方の梅雨明け宣言が出た様子です。
ここ暫らく俄か雨や雷雨に悩まされていただけに、眩しいほどの青空や、伸び始めた稲穂で緑いっぱいの田園風景は、いよいよ夏本番、これでコロナ禍さえ終息すれば何も文句はありません。
ただ、心配なのは、このような状況下での東京オリンピックの成り行きです。吉と出るか凶とでるかはコロナ次第、何が起こるか分かりませんが、祈るような気持ちで各競技を楽しませて頂きます。
人生は何が起こるかわからない・・・ごく当たり前の俗諺ですが、少しでも平穏無事な生活が続くと、つい慢心や油断が生じて、平和な日常生活が永遠に続くような錯覚に陥ることがあります。昨年の夏までの私の人生全般が順風満帆で、全くその通りでした。
私の人生の三大生き甲斐は、占術家としての弟子育て、日本一の激流・球磨川の大鮎釣り、雑文を含めたもの書き、この三大生き甲斐(道楽)の重みは、もう何事にも代え難いものでした。それが、昨年7月に九州南部を襲った豪雨による球磨川の氾濫で大切な人も拠点も失い、失意のどん底に落とされて、生き甲斐の一つを喪失したのです。
その後、本年5月の引表明以来、半世紀超に及ぶ占術家の道を弟子に託して、三大生き甲斐の一つ「弟子育て」も一段落、ついに「もの書き」だけが唯一残されているのが現状です。
かといって、自宅2階の仕事部屋で座卓に座りっきりでのアナグマ生活では、足腰が弱って老化が進み、当然ながら心身共に萎えて寿命も縮みます。
そこで考えました。
週に数日は築地サロンに出勤して、余技の癒し整体などでの軽い運動も有効かと思ったのです。
これで、開運道関係者で、肩凝り・腰痛・ストレスで悩む方々の「お役に立ちながら」、ワンコイン程度の報酬でも「お茶菓子代」にはなりますし、自分自身の「筋トレ」で健康管理にもなり、最大の狙いは「サロンの必要性」を家人にアピールすることで、実に「一石四鳥」、私の老化脳ではこれ以上の名案は思い浮かびません。どうぞ、どなたかお知恵をお貸しください。