白内障手術記-10
花見 正樹
台風15号が千葉県房総地方に甚大な被害をもたらしたのもつかの間、続けざまに発生する熱帯低気圧が台風に化け、いま18号がフィリピン沖から日本列島に向かって発達しながら進行中とか、困ったものです。
一方、スポーツの秋を象徴して日本中が湧いているのが、ラグビーワールドカップ2019日本大会です。
。しかも、こちらの台風の目は日本チームらしく、28日のアイルランド戦では接戦を制して19対12で快勝。世間一般は歴史的勝利と奇跡でも起こったかのような騒ぎで勝利を祝っていますが、試合後のインタビューで田村選手は「我々31人の日本チームは勝つために準備してきました。優勝を狙います!」ときっぱりと言い切っています。これはもう、すでに大型台風そのものです。
これに加えて、カタール・ドーハで10日間に渉って行われる世界陸上 も、低調な日本選手の中から台風の目になる選手が出るかどうか、織田某という俳優の針小棒大で大風呂敷の大げさガイドに騙されながら、深夜テレビを見続けるバカバカしさも秋の夜長があればこそ。これも、砂の中のダイヤモンドを探す気分になれるなら眼が離せません。
さらに、いま国内各地で行われているビッグスポーツがバレーボール世界選手権です。
かつては「東洋の魔女」として世界中を席巻した女子バレーも、人気絶頂の過去の栄光とはほど遠い存在になっています。それでも、男女合わせて一か月におよぶ世界大会となれば、これも無視はできません。
その上、プロ野球のクライマックスシリーズから頂上決戦、サッカーの熱戦、体操、卓球、水泳など、スポーツの秋は、それぞれの台風の目を抱えて花盛り、これからが楽しみです。
と、台風の目について述べましたが、自分の眼にも奇跡が起きています。
ド近眼でメガネなしでは暮らせなかった私が、メガネなしでパソコンと対峙しています。手術前にsu院長に申告した30~40センチに焦点がピッタリ、これでまた中断していた執筆活動が再開できます。これだけでもSU眼科の院長、ナースさん、職員の皆様に感謝するばかり、死に体が生き返った感じです。このSU眼科に相談しなければ手術はなかったのですから、私の高齢期に入って最大の私的転換期であるのは間違いありません。これで満足、これ以上を望むのは、天にツバして災いが自分に及ぶようなもの、これ以上を望むのは罰当たりです。なのに、この話は、これでは終わりません。
緑内障の悪化で失明寸前だった我が身を顧みず、少し視力が戻っただけでまた欲が出て、とっくに諦めていた運転免許証の書き換えを思い立ったのです。
これに関しては当然ながら四面楚歌、80歳以上高齢者の自動車事故率は19歳以下に次いで最悪、これに関しては周囲に賛成者は一人もいません。さすがのSU眼科の皆様も、これに関しては対応が冷ややか、それでも視力検査の職員さんは協力を惜しまず、検査の基準を、免許証取得に向けて方針変更を認め、院長も「無理を承知なら」という無関心な表情で頷いてくれました。
そこで早速、通知が来ていた高齢者運転教習に挑戦を試みることにしました。
アウトドアー派の私としては、どうしても免許証は手放したくないのです。
これが、無謀か無茶か、正しい選択なのかはまだ分かりませんが、遠距離の視力はまだ足りないらしいのです。
この時点での視力は、裸眼で左が0・2、右が0・01、レンズ使用で左が0・6、右が0・15、両眼で0・65、免許証取得条件の両眼で0・7はもう一息、無理とも思えない状態ですから挑戦してみる価値はあります。
私の誕生日は1月5日、免許証の書き換え期間はその前後各一ケ月、結果はすぐ出ます。
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