月別アーカイブ: 2018年7月

同期の桜


同期の桜

花見 正樹

異例のコースで日本列島を席捲した台風122は、無情にもまた福岡県方面に再上陸して猛威を振るっています。
つい先日の豪雨でかなりの被害を被った西日本の方々には、心からお見舞い申し上げる、だけで申し訳ない気持ちです。
気象庁によると、台風12号は29日17:30頃、福岡県豊前市付近に再上陸しましたが、中心付近の最大風速は20m/sで、時速約30kmで西南西へ進んでいて、これから九州を西南寄りに進む見込み、と発表しています。今回の台風は、まるで逆コースですら安易に予測もできませんし防災対策も遅れがち、どうも何かが狂っているようです。
それにしても、海が荒れての高波の恐ろしさには驚きました。
昨日28日の夕方に静岡県熱海市熱海の海岸通りに面した「ホテルニューアカオ」を襲った高波は、高さが推定約8メートルで、二階の窓ガラスが割れて、2階の食堂にいた宿泊客男女4人と男性従業員の計5人が足などに軽傷を負ったというものです。
さらに、小田原では道路を通行中の車が15台(救援のパトカー1台を含む)が高波に浚われました。幸い、異様な高波に気づいた人達が直前に避難したことで人的被害は出ませんでしたが高波の恐ろしさをまざまざと知らされた事案です。
台風12号の強風による被害は各地で続出していて枚挙にいとまがありませんのでここまでにします。
先日の西日本豪雨だけでも農林水産被害は1695億円超・・・これから先の被害額も気になります。
さて、嬉しいニュースといえば、昨28日(土)、小澤征爾(せいじ)さんが、椅子に座ってではありますが、9ケ月ぶりにタクトを振り、小澤国際室内楽アカデミー奥志賀の受講生たちによる弦楽合奏を指揮しました。これは、隠れ小澤ファンの私としては嬉しい限りです。
小澤さんが今年の3月に、「大動脈弁狭窄(きょうさく)症」で入院したことを知った時はもうダメかと思っていましたが、わずか10分の指揮でしたが力強かったそうで、これぞ執念のカムバックです。
記事によると、4月に退院してからは復帰を目指して自宅療養でリハビリをしていたそうですが、本人が一番楽しみにしていた、晩夏の季節にに毎年行う長野県松本市での「セイジ・オザワ松本フェスティバル」の降板を発表しているだけに、もしかすると、そこでの復帰を目指しいるのかも知れません。
私はいつからか、自分と同年同級生に親しみを持つようになりました。生きて来た環境も違うし職業も違いますが、自分と同年の者がこの世の中で活躍して何らかの形で皆様のお役に立っているのを知ることは喜ばしいことです。
敬称略で82,83歳の同年または同級を列記すると、美輪明宏、野村克也、小澤征爾、蜷川幸雄、堺屋太一、朝丘雪路、浜木綿子、倉本聰、岸洋子、松尾和子、吉行和子、ジェームス三木、羽田孜、豊田泰光、八名信夫、芳村真理、常陸宮正仁親王、山本耕一、押坂忍、野際陽子、市原悦子、小野清子、長嶋茂雄・・・と一癖も二癖もある著名人が並び、私は無名ですが、これも「同期の桜,」と勝手に心のどこかで仲間にしています。この中には、易(筮竹占い)を教えた女優さんもいますが殆どは縁の薄い方ですが、いつまでも皆さんが若々しく活躍して欲しいと願っています。

怪我は大敵!



怪我は大敵!

最近、日常の挨拶が「暑いですね」が定着しました。
今までは「お早う」「今日は」「元気ですか」などでしたから楽でいいです。
私は夏が好きで、比較的暑さには強い方ですが、どうやら今年は例外のような気がします。
今のところまだ何の自覚症状もなく元気ですが、そのうち体のあちこちで疲労を感じるかも知れません。
それにしても、自分の体が不調で自分らしくない時・・・誰でもあることですが焦ると自分の心が折れます。

なぜ、こんなことを言い出したかと言いますと大相撲の御嶽海の優勝を知って唐突に稀勢の里の心境を思ったからです。
大相撲は、3横綱と前場所優勝の栃の心球場の間隙を突いて、関脇御嶽海が見事に優勝を果たしました。

稀勢の里関は来場所がダメなら引退という切羽詰まった危機感の中にあり、本人の胸中を察するとこちらまで苦しくなります。
どの様なスポーツ競技、武道、格闘技でも一度落ちた力はそう簡単には元に戻りません。まず、傷や怪我を完全に治すには、無理をせずに治療に専念という徹底した忍耐を擁しますが、つい焦ってまだ傷が完治しないのに練習を始めて怪我を再発、結果的に完全復帰を不可能にしてしまうケースがあります。
その逆に、怪我が完治したにも拘わらず、体が大事を取り過ぎたり休養慣れなどで、猛特訓などほど遠い普通の稽古しかできなくなっている場合です。長期休養から復帰するためには、気力、体力、筋力、勝負勘など全てが以前に倍する猛特訓がなければ元に戻ることは出来ません。それには強い信念がなければなりません。
稀勢の里の稽古相手は幕下や十両までで、大関・高安という弟分がいるのに全く相手にしていません。これでは、土俵復帰に向かって本気で稽古をしているとは思えません。あるいは怪我をした傷跡がまだ完治していないのかも知れません。高安もそれを知っているからこそ、兄弟子の稀勢の里を破壊することを恐れて胸を貸すことをしないのかも知れません。高安の性格として、いざ土俵で組みあったら相手が手負いの稀勢の里だろうと誰だろうと手加減など出来ません。
だからこそ、自分から稀勢の里との稽古を遠慮したとも考えられます。いずれにしても稀勢の里は来場所で引退と私は見ていますが、引退の原因は日馬富士の強引で計画的な荒業による怪我なのですから、堂々と胸を張って横綱として花道を去ってほしいと願う者です。強い大関の高安ですら今場所の御嶽海の勢いを止めることが出来なかったことを考えると、若手の台頭著しい土俵上はもう稀勢の里の出る幕ではありません。
それにしてもヒィリピン人の母親を持つ、長野県木曽出身の心優しい御嶽海の快進撃は見事でした。連日、バスで駆け付けた出身地地元の応援団の団結力も見事でした。御嶽海は、腰をがっちり落とした土俵際の安定感は抜群で、相手を土俵から押し出したときでも絶対にダメ押しをしません。むしろ、相手をかばうそぶりが多くみられました。モンゴル力士は是非見習ってほしいものです。
さて、今、こうして淡々と相撲のことを語っている私は、必ずしも冷静とは言えません。
私は、千賀の浦部屋の特別会員で前親方の旧千賀の浦(元関脇・舛田山)は現役時代からの友人です。
そこには、御嶽海と同じくフィリピン人の母をもつ舛乃山という関取がいて、破竹の勢いで幕内中位に上がり、三役を狙える位置にまでたどり着いていました。
ところが足首の怪我が常習になって休場がちになり稽古量も減り、たちまち十両、幕下と転落、弟弟子へのイジメも暴露されて今や見る影もなく廃業寸前です。これもっ怪我が元、自己管理の大切さも痛感させられます。
怪我さえなかったら・・・これは多くのアスリート達の共通の悲鳴です。
いま、千賀の浦部屋は、元小結・隆三杉が千賀の浦親方を継ぎ、元舛田山の千賀の浦が常盤親方を名乗っています。


そこで彗星の如く現れた救世主が、十両4枚目の隆の勝(たかのかつ)、この名古屋場所は13勝2敗で優勝決定戦、惜しくも元同門の貴ノ岩に引き落としで敗れましたが、来場所は幕内に昇格間違いなし・・・これでまた私も角界に復活出入りです。
是非、御嶽海だけでなく千賀の浦部屋の「隆の勝」の名を覚えておいてください。
「また勝ちました」が日常の挨拶になるかならないかは怪我次第、隆の勝の心掛けと強運を信じて後援して参ります。
それにしても、門外漢の私が病気知らず怪我知らず、この丈夫な体に生んでくれた今は亡き両親に感謝するばかりです。

番狂わせ!


今日の暑さは異常でした。これは気候上の大番狂わせです。
日本の各地で人間の体温を超す猛暑日となり、二けたを超す熱中症による死亡&重症者が出ている様子です。
この狂気じみた異常気象の中、西日本豪雨での被災地の皆様のご苦労が偲ばれます。この暑い中で過酷な労働を続けられたボランティアの方々には心から敬意を表します。
じっとしてもこの厳しい暑さは身体に応えます。
所用があってくるまで外出した午後3時前後、車外温度39度の表示を見て、悪い夢を見ているかと思ったほどです。もちろん車内は蒸し風呂、サウナに無料で入れた、と喜んでもいられません。
私の仕事場がある二階も猛烈な暑さで、いくらクーラー嫌いの私でも、この暑さでは我慢が出来ません。冷房フル回転も仕方なく、29度の設定で無理に体を冷やさずに体力温存です。
ニュースによると、岐阜県揖斐川町と京都府福知山市の二か所で全国最高猛暑の38・8度を観測したそうです。
日本一の暑さと言えば、埼玉県熊谷市と山梨県甲府市と相場がきまっていたのに、これは大番狂わせです。
番狂わせと言えば3横綱に栃の心が欠場となった大相撲の名古屋場所、遠藤、御嶽山、その他どの力士が優勝しても大番狂わせです。
さて、日本チームのいないサッカーなんて絶対に観戦しないぞ、と思ってはいても、心のどこかで0時スタートだからな、と悪魔の囁きが仕事をサボらせるべく私を好きでもないサッカーに誘っています。
クロアチアはW杯史上初めてという3試合連続での延長戦を戦っての決勝進出ですから、体力はもう限界に近いはずです。
その逆に、フランスは全試合を90分で勝ち上がっています。しかも休養日がクロアチアより1日多いのですから、誰がみてもフランス有利とみますが、試合は水物、案外クロアチアがフランスを倒す大番狂わせがあるかも知れません。
ホームページ掲載もどうやら一段落しています。2階の仕事場を離れていざ一階へ・・・何だかこれも番狂わせな気分です。
さて、お互いに健康第一、熱中症対策は万全に、何事にも熱くならず、冷静に対応しましょう。

貧者の一灯


貧者の一灯

花見 正樹

この週末、四国&中国地方の凄まじい豪雨災害での痛ましいニュースに隠れましたが、あの悪辣なオウム事件の現凶、オウム真理教の元代表・麻原彰晃こと松本智津夫死刑囚(63)と元幹部ら7人の死刑執行は、私の個人的な歴史の1ページを1枚めくった感じです。上の写真は築地本願寺中庭での臨時死体安置風景です
私が今まで危惧したのは来年の新天皇誕生を機に恩赦が施行され、彼らが無期懲役になる可能性があることでした。
最近の学者や知識人の風潮で、他国の例を挙げて、得意げに死刑廃絶を叫ぶ政治家や評論家もいます。
その理論の元は「命の大切さ」です。
マスコミは、早速得意の批判を始めています。
23年前の凶悪事件での死刑囚の死刑執行が、何か不都合があるかのような論調もあります。
「異例の7人同時執行はなぜか?」「幹部らを選んだ死刑はなぜ今行われたのか?」
評論家の中には、この時とばかりに「死刑執行については、心神喪失の状態のときは、法務大臣の命令で死刑を停止する」のが刑事訴訟法にと規定されているはず、と強硬に法務大臣に噛みついている者もいます。
この度、決断を下した第66、69代・上川陽子法務大臣は、外野の批判承知で改元前にとの思いで決断を下しものと思われます。
「大臣が女になったから死刑が執行された」、との批判もありますが、これは的外れです。
第83、84代の千葉景子法務大臣は、大臣になってからは意志表明を避けましたが、本来は強硬な死刑廃止論者でした。
オウム真理教殺人事件は、私がある郷土新聞の東京支社長時代に直面した生の事件だっただけに、この結末だけは見極めて死にたい、と思い詰めていただけに個人的にはホッとしています。
忘れもしない6月27日(1994年)月曜日、私は埼玉県北部(栗橋町)の自宅からいつも通りに東武日光線で栗橋~北千住、地下鉄日比谷線で北千住~銀座で事務所に出勤しました。事件が起きたのはその後です。
救急車、消防車、パトカーがサイレンを鳴らして走り回り、何事かと思った時、私の仕事を手伝っていた釣友M氏(元某新聞社出身)が慌ただしく現れました。
「いま、この下で大変な騒ぎになってる」と言うのでベランダ(5階)から下を覗くと、目の下の地下鉄銀座駅階段は、すでに警官がロープを張って出入りを禁止、けが人が担架で運び出されています。M氏はJR有楽町から歩いて出勤ですから地下鉄内の様子はさっぱりわかりません。ただ、風評はしっかり摑んでいました。
「本丸は銀座じゃない。築地じゃ大分死者がでたらしい」
M氏はカメラ、私は撮影機を担いで築地まで走り、本願寺側から地下鉄突入を試みましたが警官に阻止され、運びロープ越し取材となっています。顔なじみのフジテレビ・スタッフも果敢に警官と争いながらギリギリの取材中、他のマスコミも次々に集結し、ヘリが五。六機上空を旋回し、救急用消防車の出入りが激しくなっていました。死者や重傷者が次々と担架で運び出されて車で運ばれてゆく悲惨な光景は一生忘れられるものではありません。その夜、オウム・サリン事件の全貌を知り愕然としました。
オウム・サリン事件はその数年前から始まっていて、一連の事件で死者29人、重軽傷者は6千人を超える殺人事件です。
国家の体制改革を狙ったクーデターにしては準備不測のお粗末過ぎる事件でしたが、死傷者数百人を出した松本サリン事件や教団への捜査攪乱を目的として地下鉄車両にサリンを散布した卑劣な手法は到底許せるものではありません。
この事件に巻き込まれて死亡した罪なき人々に、首謀者の死刑を報告し、改め衛ご冥福をお祈り申し上げます。
これでもなお、命の尊厳を理由に「死刑反対論者」のいる不思議、この卑劣な犯罪に怒りで震えた私には理解が出来かねます。

そして、この約3ケ月前、神戸・淡路島地震直後の死体がくすぶる悲惨な現地を、折り畳み自転車・寝袋・撮影機で取材した日々も忘れられません。その後も東北大地震、熊本地震・・・これに続く今回の四国・中国地方の豪雨災害、今は現地取材する立場ではありませんのでお見舞いお手伝いには行けませんが、ただただ犠牲者のご冥福をお祈りし、被災者の救済を願うばかりです。そして恒例により開運村は、日頃から積み立てた細やかな浄財を義援金としてカンパし「貧者の一灯」とさせて頂きます。

腹を括(くく)る


腹を括(くく)る

花見 正樹

この週末、うだるような暑さが埼玉県北部・久喜市栗橋の自宅2階でHP作業中の私に襲い掛かっています。
体感温度では33度前後、冷房嫌いの私もついにクーラーを作動させましたが、極端に冷えるのは苦手なので29度に設定、家人は「冷房の意味がない」と笑います。これで私はどうやら仕事の効率は良くなったような気がしますが、「夏は汗を流す」という自然の摂理には逆らったことになります。
それにしても、つい数年前までは夏は暑いほど歓迎で、時間を作って夜明けには山に入って渓流釣り、午後からは大河に入って鮎釣りと積極果敢に水に親しんでいた自分が、今はHPの原稿書きで週末の貴重な時間を目いっぱい潰して、しかも悔いがないのが不思議です。もちろん、息子と孫や釣友が誘ってくれば渡りに舟と仕事を投げ出すのですが、暑すぎるせいか、残念ながら誰も誘いに来ません。
雑文書きも嫌いではないのですが、毎週書き捨てですから、あまり生産的ではありません。でも、毎日、数千人の皆様に読んで頂ける喜びは格別ですから、たとえ書き捨てでも手抜きは出来ません。
最近、開運村のHPの読者増が絶好調で、各地の市町村が人口減対策に苦慮しているのに開運村だけは村人の転入が右肩上がりで増え続けています。村長としては真に嬉しい限りです。 この現象は、村長の私が、開運村本来の「癒し、健康、起業、開運、長寿」などへの目的意欲を高めていることと無縁ではないような気もします。是非、あなたの周囲に開運村HPをまだ知らない人がいましたら、教えて上げてください。
開運村の発展は、村長および講師陣一団となっての「奉仕の精神」があってこそ、そう考えるとまたやる気が出てきます。

先日、ここで地震のことを書いた翌日に大阪北部地震がありましたから、地震には触れたくないのですが、東北大震災、熊本地震に続く今回の大阪北部地震で、いよいよ東海地震や首都圏地震が近いことが確実になりつつあります。
ある日、首都圏大地震が招かざる不意の客であっても、ジタバタしない覚悟で腹を括る必要はあります。
先日のサッカーでの対ポーランド戦では、名を捨てて実を得るためにしたたかな商売人の道を選んだ西野監督は、初の8強進出を成し遂げるために、どう腹をくくったのか?

7月2日の決勝トーナメント1回戦の対ベルギー戦に勝てばよし、いくら善戦しても負ければ評論家もマスコミも、先日のノロノロ戦術にさかのぼって西野叩きをぶり返すのは目に見えています。
我々も、元来が格上のベルギーなのですから、全力で戦ってくれればOK、こう解釈してジタバタせずに腹を括って観戦できれば、ゲームを楽しむことが出来ます。
腹を括る・・・これが出来れば世の中、怖いもの無しになれるのですが・・・