10月7日(土)、土曜日恒例の電話でのラジオ放送を終えてJR宇都宮線と新幹線を乗り継いで新白河駅まで行ってきました。
目的は、白河市の高台にある通称「山の寺」こと龍興寺で行われる第26回戊辰役東軍殉難者慰霊祭への参加です。
東北への関門でもある白河は、戊辰戦争の数多い戦いの中でも歴史に残る長期に渉る激戦地でした。
この白河に集結した東北各藩連合軍を撃破したことで西軍の優位は動かなくなり、会津への突破口も出来上ったのです。
その白河はすでに秋風冷たく、新幹線の車窓から眺めても北関東の埼玉・茨城から県境を越えて福島県に入ると明らかに紅葉の色合いが明らかに違って見えてきます。
案の定、午後2時30分から、戊辰戦争での戦没者を祀る龍興寺の海野仁兆和尚が厳かに読経を始めた頃は、本堂の入り口近いイスに座った私は足元が吹き込む冷たい風の餌食になって少々涼しい思いをしました。やはり、東京近郊と東北の入り口では気温に差がありました。
祭文奉読と焼香が終り、主催者でもある大出俊幸・元新人物往来社社長の司会で、歴史上著名なご先祖を持つ方々の紹介があり、その後、記念講演として、白河での最後の藩主・阿部正外(まさとう)のご子孫である阿部正靖氏(阿部家22代当主)が、徳川家と阿部家の関係、幕閣における安部家の役割、白河と阿部家、戊辰戦争と阿部家などについて数字を交えて詳しく話されまし
た。
その基礎になる資料のコピーを頂きましたが、これを見ると阿部家だけでなく当時の他藩の状況も推察できますし、つい幕末に思いを馳せて胸が騒ぎモノ書きの血が騒ぎます。
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その後、お寺の大座敷での懇親会では、住職自ら作務衣(さむえ)に着替えて調理場に入っての山菜料理や魚介類、白河名物の角のない豆腐入り味噌汁や冷たい日本そば、私はとくに野菜たっぷりで皮がバリっと焼き上がった春巻きが気に入って赤飯と一緒に大いに食べました。
なにしろ、慰霊祭では僧侶の装束で読経をした住職が料理の特徴などを話すのですが、素朴な郷土料理という趣があってなかなかの味で料亭顔負け、お寺さんもなかなかやるものです。
ともあれ、喋る人は喋る、飲む人は飲む、食べる人は食べる・・・何だか楽しい山寺の慰霊祭&懇親会でした。
翌日は、白河の史蹟巡りツアーですが、私は103歳母との付き合いもありますので、夜の新幹線&在来線で帰路につきました。