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新横綱が誕生しました。
2017年初場所、稀勢の里が千秋楽に白鵬を倒して14勝1敗で優勝、過去数場所の勝率と併せて横綱に推薦されついに19年ぶりに日本人横綱が誕生、日本中の相撲ファンが喜びに湧いたばかりです。
横綱伝達式での口上は「横綱の名に恥じぬよう精進いたします」でした。実に素直な言葉ではありませんか。
この栄誉は猛稽古と努力の末につかんだ結果で初土俵から15年、晴れの新横綱奉納土俵入りでの攻防兼備の雲竜型披露も2万人近い大観衆が集まるという大盛況で万々歳です。横綱受諾の口上も「横綱の名に恥じぬよう、精進いたします」、稀勢の里らしいシンプルさで好感がもてます。
この新横綱の1敗はライバルの琴奨菊の得意技「がぶり寄り」に完敗でした。
優勝して新横綱になった稀勢の里にただ一人勝った大関・琴奨菊が負け越しで大関陥落ですから、相撲の世界も無情です。
つい1年前の同じ初場所千秋楽に大関・豪栄道に勝って14勝1敗で初優勝、日本人力士として10年ぶり優勝を決めて、翌場所の成績次第では横綱! と歓喜と感動ですっかりお祝い気分だったのは皆さんもまだ記憶にあるはずです。それも、琴奨菊自身の膝の故障などのあってか不甲斐ない成績が続いての大関陥落・・・関脇玉鷲に押し出されて無念の負け越しで大関陥落が決まったとき控室で涙を拭いていた琴奨菊をNHKのカメラは無じぃうにも映し出しましたが、私はもらい泣きをしながら、武士の情けを知らぬヤツと怒りながらも、それもこれもプロ根性と執筆を業とする自分を恥じていました。
その琴奨菊の言葉もまた正直、くじけてなどいません。
「これが今の力。負けて終わりじゃないから。辞めたら終わりだから。気持ちを立て直してやっていきたい」、です。
いずれにしても、琴奨菊関も膝を治して奮起して返り咲き横綱になって稀勢の里関と日本人横綱同士で覇を競ってほしいもの。若手の台頭著しい角界にあって老兵が消えてゆくのか、ファンは大きな関心を以て見守っているところです。
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海外では、トランプ旋風が吹き荒れています。
政府はいま、トランプ米大統領が主張する日米2国間の貿易交渉に応じると方向転換で大慌てです。
つい先日、安部首相は、TPP(環太平洋経済連携協定)離脱を決めたトランプ大統領を説得して「翻意させる」と大見得を切っていたのに、首脳会談で2国間交渉を強く求められたら「仕方ない」とトーンダウンするのは目に見えています。今回の階段も、過日のプーチン大統領との山口会談に次ぐ屈辱外交になりそうな雰囲気です。あの時も事前に大風呂敷を広げながら経済援助などマイナス国益だけを約束させられての負け戦さでした。
て尻つぼみ、その繰り返しが安倍政権の実績であることを国民は知らなすぎます。
今回も、安倍総理は、「トランプ氏が対日赤字を批判する自動車貿易については、日本側の立場から反論していく。米国だけでなく、様々な2国間の交渉で、日本が一方的に譲歩することははない。国益を最大化する最善の道を取っていく」と語っています。その通りに日本の農工業を守れるのか、見守っていきたいと思います。
しかも、トランプ大統領がすでにTTP離脱を大統領令に署名して発令したにもっ拘わらず、安倍総理はこの1月26日の衆議院の予算委員会で未だに「米国のTPPへの復帰を説得することが日本の基本姿勢である」と出来もしないことを再び強調しているのですから、総理は何を考えているのだろう、と疑いの目で見てしまうのは仕方ないことです。
トランプ大統領の言葉に、こんな一言がありました。
「過小評価されるのはいいことだ」
これは、自分の評判の悪さと揺らぎない自信の裏返しであるのは当然です。
誰が考えても、阿部総理とトランプ大統領では役者が違います。2国間交渉になれば、日本が慎重な農産品でも、トランプ政権は容赦なくTPP協定より踏み込んだ譲歩を求めてくるのは確実で、それに応じれば日本の農業は壊滅、安部政権にとっても大きな打撃になりかねません。それを知らない総理ではないのですがトランプの強権に太刀打ちする術がないのです。なのに、総理の強気の発言は続きます。
そこで、はたと気づきました。
安倍総理の強気の発言には裏があるのではないか? そうでなければ、そこまで強気にはなれません。
それは、トランプ大統領の暗殺です。その企てが安倍総理の耳に入っているからこそ強気になれるのではないか?
トランプ大統領の就任後の支持率は45%(ギャラップ社調べ)という低い人気です。これだけ嫌われれば、アメリカ国内の反トランプ陣営の不穏分子が、大統領抹殺を図っても何の不思議もありません。
選挙演説中にも、暴漢に襲われそうになって警護員(ボディガード)が暴漢を取り押さえたこともあり、今でも「殺害脅迫」などがメールなどで届くそうですし、レバノンの諜報機関や元CIA(米中央情報局)工作員の証言などにも、過去の暗殺計画が明らかにされています。
組織的な暗殺計画は、世界中に網の目のように張り巡らされた諜報機関の探索で未然に防げても、数人の不良分子による突発的な凶行はなかなか防御しにくいものです。アメリカのFBIなどは今、トランプ大統領暗殺計画に敏感に反応しているはずです。
私も以前、警視庁出身の友人が社長を務めるボディガード派遣専門の警備会社の顧問をしていた時代があります。ある年の国政選挙は荒れに荒れ、穏やかならぬ情報が乱れ飛び警備会社は人手不足で猫の手も借りたいほど忙しい時がありました。そんな時、ある国際学者の選挙事務所からの依頼があり、脅迫メールがあって身の危険があるので至急警護を、という依頼です。もう契約社員も臨時雇いも出払ってしまい、残ったのは私だけとのこと、多少の顧問料を頂戴している手前、見て見ぬふりは出来ません。直ちに自分の事務所を休んで英国製防弾チョッキを着込み、鉄板入りカバンに振り出し式警棒での出勤で、依頼されたターゲットを数日間、選挙カーに同乗して無事に警護しました。幸いにも、犯行予告があったにも関わらず犯人は現れず、私も無傷で済みましたが、毎日、周囲に気配りしての緊張感はいい精神修養にはなります。今でも、ふと、暴漢が人混みの中から銃で撃ったら私には防ぎようがなかった、と自分の無力さを感じています。
アメリカでは、過去に4人もの現職大統領が暗殺され、暗殺計画を探知して未然に防いだのを加えると全部で16件です。
これからみても、それ以上に敵の多いトランプ氏が実の危険にさらされるのはごく当たり前の話です。そうなると、これから、多くの演説会、講演、イベント、国際会議などに身体をさらすトランプ大統領の危険度はうなぎ登りに髙くなります。
それにしても、安部総理の言葉は自信に溢れています。
「アメリカを、TPPに引き戻します」
この自信満々の口調の意味は、トランプ大統領暗殺後の次期大統領との交渉を示唆するもので、あながち風呂敷やほら話ではないのかも知れません。
FBIからの極秘情報がひそかに総理官邸に流れている・・・まさか? とは思いますが。