平和が一番!


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 この一週間、奥日光や塩原、吾妻渓谷の紅葉も見頃ですが季節は早や冬の気配です。
国際的にも冬景色が接近中、米国の大統領選挙の結果も明るい問題ばかりではなさそうです。リスクだらけのTPP参加、崩壊寸前の韓国朴政権、イラク北部のイスラム国を名乗るIS軍の民間人大量殺人、暴発寸前の北朝鮮、太平洋進出を狙う中国と不安材料は目白押しです。 ところで、米国トランプ新大統領の過激発言の中に「日本は自分で国を守れ」という最もな説があり、駐留米軍の日本撤退に言及しています。平和ボケの日本は、官民全てが「戦争はない」と楽観していますが、周辺国はすでに軍備を揃えていつでも戦端が開いたら戦えるように準備が出来ています。今までの日本なら安保の傘に守られて安泰ですが、トランプ政権で傘がなくなって丸裸になったら自力で戦わなければなりません。もう、日本は強力な軍備なしでは周辺国の侵略から国土を守れなくなっているのです。
安保反対、憲法改正反対、なんでも反対で構いませんが、米軍が撤退して周辺国が日本の領土を侵食し始めても、今の自衛隊では戦って追い払う力はありません。自衛隊は陸海空併せても25万人、日本はなによりも予備兵が殆どいないのです。それに対して中国は、軍人1億人以上、現役の軍隊が233万人、予備役が多いだけにいざ戦争となると人海戦術で攻めてきます。しかも日本は核も持っていないのですから、その大量人間兵器に対応する手がないのです。さあ、自力でどうやって軍事力世界3位の中国と戦って勝てるのか?
それとも仲良く仲良くと相手の巧妙な外交戦略に吞まれて、いつの間にか属国になり、米中ロなど全てに尾を振って追従するのか?
私の世代は、敗戦の惨めさを太平洋戦争後の焼け跡や食糧難でイヤというほど知っています。でも、いつか戦争は起こります。
これは悪夢です。
では夢だから何も考えなくていいのか?
私はいま、戊辰戦争「二本松の戦い」を書いていますが、12歳から18歳の少年が61名も戦って多数の戦死を出しています。武士道とは無縁の農兵で組織された軍隊は情け容赦なく殺戮略奪をします。そこには義も仁も存在しません。戦いは勝たねばならないのです。敗軍の美学などは後世に語られるもので敗軍の民は惨めです。二本松は老若併せて全藩の戦力二千人弱、万を超す西からの奥羽侵略軍に対して半日の決戦で壊滅、家老以下炎上した城と共に命を絶ちます。
それにしても、よく戦ったものです。老兵は弓矢や槍で大砲や銃と戦って全滅です。私は一応「二本松の戦い」としましたが、殆どは虐殺としか思えない戦いなのです。二本松同様、会津の落城にまつわる悲劇などは、あまりにも残酷悲惨過ぎてとても怖くて知り得た真相など書けません。世の中には、取材すればするほど書けなくなることもあるものです。それでは文人失格ならそれも仕方ありません。それは、私が父母祖父母とも会津人だった故の弱点かも知れません。それでも書く覚悟もまだ残ってはいます。
私は、とにかく悲惨な結末が見えている戦争には大反対です。
だから誰彼となく問いたいのです。
「日本は、今のまま強力な軍備なき平和外交だけで、この世紀を無事に切り抜けられますか?」
これが「イエス」ならば何も心配することなく、安心して紅葉など眺めて平和に暮らせます。