月別アーカイブ: 2016年7月

自分の城


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 悲惨な事件が起こりました。被害者の方には心からご冥福を祈ります。
ご家族の方も、さぞや無念であることでしょう。
相模原市緑区千木良の知的障害者施設「津久井やまゆり園」の元職員が刃物5本を用意して、無抵抗な障害者を19人を殺害、26人に重軽傷を負わせた殺傷事件は、犯人の植松聖容疑者(26)が精神異常者として裁かれ、殺人罪に問われない可能性があるらしいのです。しかも、この事件は犯人が予告しているのですから防げたのです。
今年の2月に植松は、東京都千代田区の衆院議長公邸を訪れて手紙を手渡そうとしましたが、面倒を恐れた公邸職員は受け取りを拒否しました。それでも、植松は諦めず翌日も訪れて正門前位に座り込み、しています。警備の警察官が仲に入って職員が手紙を受け取ることで騒ぎは収まりました。手紙には犯罪を予告するかのように「障害者を抹殺することができる」と書かれていました。その後の神奈川県警や相模原市役所職員の聞き取りにも同様に殺傷事件を予告するような発言を繰り返していたそうですから、精神障碍者のたわごととと突っぱねて、妄想性障害」として病院送りして万事解決とした当事者にも責任の一部はあるはずです。
しかも、植松容疑者の手紙には、「私は障害者総勢470名を抹殺することができます」とあり、さらに、津久井やまゆり園を含む二つの施設を名指しで標的にしていて、その上さらに「職員の少ない夜勤に決行致します。職員は結束バンドで身動き出来ないようにし、外部との連絡をとれなくします。抹殺した後は自首します」と書かれていたそうです。
と、なれば、事件は全く犯人のシナリオ通りで、周囲は何の警戒も予防策もせず「狂人のたわごと」で片づけていたことになります。
植松と面接した市の担当者は、再三にわたって犯行を仄めかす植松を精神異常者と決めつけ、国の指定医の意見も聞き、「大麻精神病」と「妄想性障害」の診断で強制的に緊急入院の措置をとります。
ところが、植松の尿検査で大麻の陽性反応が出たことで大麻取締法違反で逮捕できるのに、指定医が、症状の改善が優先として県警に通報しなかったのです。それから数日後、医師が「他人に危害を加える恐れがなくなった」と診断したことで植松は大手を振って退院したのです。
この病院の医師は、植松の大麻使用を見逃し、人に危害を与えないと誤診し、間接的に大勢の人を殺傷する片腕を担いだことになります。
それにしても、これだけ犯行を予告して筋書きまで公表しているのに、結果的に「犯行はない」とした関係者一同にも何らかの罰があってもおかしくありません。
結局、植松は誰にも信じて貰えなかったのです。
人は誰でも自分の居心地のいい場所を求めています。
それを意識している人と無意識に行動している人とでは落ち着き度に差が出ます。
それを下世話に表現すると「縄張り」という言葉がピッタリ合います。
元来は城郭の位置取りに使われた用語がヤクザの支配地に使われたりしますが、要は自分の城のことです。

 先週の続きになりますが、我が家では、川で釣ってきた小魚を水槽で飼っていますが、4センチサもない雑魚(ざこ)でさえ安住の地を求め、小さな縄張りを得るために必死で戦います。
植松は、その安住の地を得るための努力を怠って人に恨みを転嫁して道を誤ってしまいました。
私は、書斎という狭い縄張りを得て、そこに潜れば安泰ですが、残念ながら仕事の成果はイマイチです。
それでも、安住の地があるだけ幸せ、これで不満を言ったらバチが当たります。

スッキリ!


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九州、四国から東海地区、さらには北陸地方と梅雨明けのニュースが流れていますが、関東地方は7月22日現在まだ梅雨空のジメッとしてスッキリしない天候です。
スッキリしないのは、オリンピック競技に対するロシヤの国を挙げてのド-ピング問題。参加することに意義があるというオリンピックの精神とはあまりにもかけ離れた勝利第一主義のえげつない国策には呆れるばかりです。
東京の都知事もスッキリしません。舛添前都知事のセコい金銭スキャンダル辞職劇の後の選挙なのに、有力候補がスキャンダルだらけで足の引っ張り合いではどうしようもありません。都民の皆さんの困惑が手に取るように伝わってきます。
当初の世論調査では、後出しジャンケンで立候補した鳥越候補が優勢で、増田、小池と並んでいたようですが、徐々に三者三様の戦いで接戦になり、最近では微妙な差で、小池、鳥越、増田の順と言われていました。そこにドーンと週刊文春に載った鳥越候補の女子大生淫行のセクハラスキャンダルは、小池候補の金銭問題など吹きとばし、投票を一週間後に控えて致命的な原爆級のダメージになりました。ご本人は事実無根と文芸春秋社を名誉棄損などで訴えましたが、事実はともかく、火のないところに煙は立たず、の俗言もありますから、支持者はかなり引いたはずです。
ここで減った鳥越票は、殆ど小池候補に流れますから、これで三つ巴の戦いはタヌキ目女帝の勝利で決着がつきそうです。
とはいえ選挙は水物、ラスト一日でどんでん返しがあるかも知れません。
水物といえば我が家の小さな水槽、休日に家の近くの水路などで孫と釣った雑魚で超満員、いまカワムツとクチボソがボス争いで必死の戦いを繰り広げています。これは、前ボスのカワムツが水の入れ替え中に飛び出し、それに気づかぬ飼い主に放置されての不慮の死で、ボスの座が空席になった途端に生じた後継者争いです。戦いは第二次世界大戦時の戦闘機の空中戦のように背後にまわって相手の体を突つくのですが、勝つと縄張りを持ち、餌取りの優先権を得ますので必死です。
拙著「巨鮎に憑かれた男達」では、鮎の縄張り争いの壮絶さに触れていますが、雑魚でも鮎や人間同様の争いがあるのです。そこで勝ってボスになったとたん、今まで共存共栄だった雑魚仲間など見向きもせず唯我独尊で水槽の一等地を足場に餌取りも真っ先、あらゆる利益を享受し占有しようとするのですが、餌を入れるとチビまでが一斉に飛びつきますからボスといえども生きるためには必死です。それでも、他の雑魚を押しのけて多量に餌を搾取しますから体がさらに一回り大きくなり威圧感が増し、ますますボスらしくなり、水槽内を悠然と泳ぎまわる姿にも貫禄がついてきます。強いものが勝つ! 雑魚の世界でもこの論理はスッキリしています。
人間社会はもっと複雑です。
権力に対して執念深く執着心も強いから都知事に立候補したのですが、その本心を隠して都民のための政治を声高く掲げて、作り笑顔で頭を下げ、両手で握手をしまくって運よく勝ったとします。それが、都庁という伏魔殿に入り、知事のイスに座った途端に人間から妖怪か魔物に変身するらしいのです。そうなると、都民のことより自分の利害得失を優先して、それを隠蔽するために独裁政治を始めるのです。それが分かっていても、棄権よりは一票をと投票所に足を運ぶ善良な都民の方々・・・
何だか水槽の中の雑魚の世界のほうが、スッキリしているように思えてきました。

政治家の二枚舌


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 セコい金銭使途がバレて辞任した舛添知事の公認を選ぶ、東京都知事選挙が告示され、ただちに21人が立候補、これから月末

の31日まで約2週間の選挙戦がスタートしました。私は都民ではありませんので選挙権はありませんが、仕事場が都内にありま

すので無関心ではいられません。
自民党と公明党が推薦する地味で暗い増田寛也元総務大臣と、誰にも推薦されずに立候補したタヌキ目化粧の派手な小池百合子

元防衛大臣が保守票を食い合うことになります。それに対して、民進党、共産党、社民党、生活の党など野党4党が推すジャーナ

リスト・鳥越俊太郎候補がどこまで戦えるかが見ものです。
あとは無名か知名度のある人でも泡沫ばかり、高橋しょうご、谷山ゆうじろう、桜井誠、マック赤坂、山口敏夫、やまなかまさあき、後藤輝樹、岸本雅吉、上杉隆、七海ひろこ、中川ちょうぞうなど各氏ら21名が一つの椅子をめぐって、ダメ元で知名度アップを図ります。これも選挙というお祭り騒ぎには欠かせない風物詩なのです。
しかも、街頭演説などを聞いてみると、これら泡沫候補の中には一人や二人、総理にしたいような熱弁で正論を語りますのでなおさら選挙戦は面白いのです。
政治の世界ぐらい理想と現実がかけ離れたものはありません。育児、教育、介護、景気回復、教育、福祉、医療、どれ一つとっても公約通りにはならないのを承知で公約するのが政治家というもので、政治家になると舌が二枚になり、顔の皮が厚くなるそうです。そんな真実めいた噂が本当かどうかは、まだ確かめていません。

今、築地が熱い!


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 今、築地が熱いのです。
猛暑日で熱中症の心配がある中、観光バスから続々と外国人が降り立って築地市場を中心に観光散歩です。
鮮魚のせり売りをする場内市場は本年11月に豊洲に移転しますが、その前に今の築地の見納めにと,観光業者がPRするせいか午前中はどこもかしこも人人人と人だらけ、場外市場の狭い通路など人を掻き分けても歩くのがやっとです。お昼になると寿司、海鮮丼、うなぎ、あなご丼、もつ鍋、卵焼き、鮭、本マグロ丼など、それぞれが目的の食べ物を目がけて殺到します。行きつけの寿司屋さえ日によっては、ランチタイムが中国人観光客で貸し切りになったりします。その観光客も午後1時過ぎには潮が引くように姿を消します。場外市場の店が軒並み閉店時間になるからです。その後は、路傍の植え込みなどには投げ捨てたビニール袋入りゴミがあちこちに・・・。
ところが最近、築地の夜も賑やかなのです。本願寺の本堂の伽藍外壁がライトアップされ夜景の美しさが女性誌に紹介され、いつの間にか
築地がデートスポットとして紹介されたらしいのです。確かに本願寺の夜景には神秘的な輝きがあるのは認めますが、デートスポットになるとは思いもよりませんでした。そういえば、ここのところ男女のペアが増えているのは間違いなさそうです。
折しも築地本願寺は年に一度の夏祭り、出店がずらり並んで夕涼み客もいっぱい、盆踊りの囃子や太鼓、炭坑節や東京音頭で大賑わい。
こんな重要文化財&デートスポットを眼下に眺めて仕事する私は、幸せなのか不幸なのか? まだ答えは出ていません。

人間関係の不思議


武士道 本

 ここのところ、開運道のHPが賑やかになっています。
 新しくスタートするサイトが目白押しだからです。
 今回からは、富家孝医師の「医療への提言ルーム」に「死に方格差社会」の連載が始まります。「そんじゅ・詩集」サイトの元日本シャンソン協会会長・故芦野宏氏と息子の羽鳥功二さん、「世界の旅」の元トーハン重役の佐藤堅太郎氏など昔からの交流仲間が参加しての開運村HPは益々盛況、それぞれが何らかの形で開運村HPと拘わり合いを持ちながら人生終活への道を共有し楽しんでいます。
 日本文芸学院で俳句を披露している元毎日新聞役員の高尾義彦氏、元全日空役員の西川嘉伸氏は小説「綾部の里に花が咲く」の仕掛人・・・次回は仙台在住の友人・村上功氏の参加も決まっています。右文書院の三武義彦氏の参加も決まっていて、いよいよ隠居仲間総参加となりそうな雰囲気です。
 この数年来、毎週木曜日には必ず昼食を共にしている友人・小美濃清明氏とは、近日中に「日本の心・武士道」というサイトを立ち上げます。小美濃氏は「龍馬の刀剣」「龍馬と竹島開拓」「龍馬八十八話」など坂本龍馬研究の第一人者で幕末史研究会会長です。さて、「武士道」といえば、貨幣にも刷られた新渡戸稲造が明治32年に米国で著作した英語本が世界中に広まって日本にも逆輸入された名作ですが、その復刻版を出したのが開運道顧問の「えむ出版」社長・宗像信子氏。その本は当然ながら位戸部文化短期大学にも寄贈されています。ところが、その新渡戸短期大学名誉学長が中原英臣氏(現在は病気療養中)。中原氏は、前述の富家孝医師の親友、しかも、私が40代で富家・中原両氏が30代の生きのいい時代に一緒に仕事をした仲間です。全く驚きました。この中原氏の消息はつい数日前に富家医師に聞いて知ったことです。こうなると人間の縁というものは全く不可思議、間違いなく、目に見えない糸で誰かに操つられているのです。