西郷隆盛像

西郷隆夫氏と

 大西郷公のご子孫は鋭い論客、大西郷の血が熱く流れていました。
 雨の白虎隊墓地、白河市での戊辰戦争記念碑除幕式から一転して、私は31日(月)鹿児島市内で西郷隆盛公の曾孫(嫡男 侯爵 西郷寅太郎公の孫)の西郷隆夫氏と会って腹を割って約4時間、大いに語り合い、人間対人間の魂を感じ快く酔えました。小説のための取材内容はマル秘ですが隆夫氏の国を思う熱き心は、曽祖父の大西郷公に勝るとも劣らないものがあり、その情熱に圧倒されました。ここにはもう会津も薩摩もありません。いまの日本をどう立て直すべきか。教育論から政治まで、それが大西郷公の遺言にも思えます。
好漢・西郷隆夫氏は、西郷銅像にほど近い二の丸ビルに「西郷隆盛銅像展望ホール K10カフェ」鹿児島市内K10カフェのオーナーとしても活躍中で、曽祖父・隆盛公の「敬天愛人」 の志を受け継ぎ、大西郷公にまつわる歴史を語る活動にも力を入れています。
 今回の九州行きは、西郷さん取材の他に大鮎釣り目的でしたが、球磨川には濁流が渦巻いていて最悪の状態、Uターンで今は東京です。
 ニュースを見ていて、大阪の枚方禁野マクドナルド店の飲料にプラスチック片数十個が入っていて、女性客けが口を切ったニュースには驚くより呆れました。
 大騒ぎされている東京五輪のエンブレム盗作問題も、競技場の屋根問題と並んで税金のムダ使いで国民をバカにした話しですが、マックほど身近な話題ではありません。なにしろ、マックは私も孫とよく行った(過去形)店だからです。最近は何となくうさんくさい店に属していて、このような事件が起こってもあまり驚きません。むしろ、弱り目に祟り目で、また客が減るだろうな、と気の毒でなりません。
 もはや創業時の天空を駆けるような勢いはなく、マニュアル化されたアルバイト店員の食品提供サービスで頑張ってはきましたが、今回の事故でまた失点を重ねて顧客離れを速めました。
 少なくも、このニュースを目にした人は一時的にマック離れになると思います。それが、心なきわずか数人の社員のミスであっても、多くの常連客への信用失墜につながります。
 企業や団体のチーム力は、100の努力も一つのミスで瞬間的にゼロ以下になって崩れ去ることもあるだけに細心の注意が必要です。
 ましてや顧客の好みと信用とが相まって成り立つ食品業界での生き残りにミスは禁物、小さなことでも命取りになることがあります。
 私が知っている例でも、江戸時代から続いた岩本町のウナギ屋が、NETでの「サービスが悪い」「味が落ちた」などの悪質で執拗な投書攻撃で客足が遠のき、ついに廃業の憂き目にあっています。ただし、そこは先祖伝来の土地ですから敷地内にマンションを建ててオーナーは不動産収入で悠々自適の生活になり、かえって良かったと聞いています。
 ともあれ今の世の中は一寸先が闇、登山には時間が掛かりますが谷底には一瞬、いつ逆転しても驚かない心の準備が必要な気がします。
あの大西郷が維新の大業を成し遂げ乍ら、元部下達の銃弾に倒れ割腹して果てるという不遇の最期、この悲劇もまた人生です。