今日は、新選組に登場する実在の甲州博徒の話です。
嘉永6年(1853)6月、アメリカ大統領の親書を携えた
ペリー艦隊の江戸湾来航は、その数年前から迫っていた通
商条約の締結の最終通告で、場合によっては武力行使も厭
わないとの姿勢を見せての強気の交渉に幕府は、筆頭老中
の安倍正弘は外様大名にまで良策を求めました。
これにより議論百出で、却って幕府の無力さを天下に知
らしめる結果になり、世情は騒然となります。
あわてた幕府は、伊豆から江戸湾にかけての沿岸警備と
台場の設置を、海外事情に詳しい江川担庵に命じます。
駿河から上州までの膨大な天領の治安と行政を任されて
いる江川家は、さらなる大仕事のために、50人ほどの執
事・手代を各地に派遣して、民衆の動揺や暴動を沈静化さ
せ、百姓一揆の発生を抑え込みます。そんな時、江川家の
おひざ元の伊豆でも、思いがけない事件が勃発します。
江川代官所の全員が各地の安維持に忙殺されている中、
人殺しの罪で伊豆の新島に流罪となって2年間幽閉されて
いた凶悪犯が、他の流人7人とともに見張りの役人を倒し
て島抜けを実行し、脱走したのです。その男の名は竹居安
五郎。通称、竹居の吃安(どもやす)と呼ばれる甲州一の
博徒の親分で、駿府清水の次郎長との抗争で知られます。
この事件は、幕府の治安を預かる江川代官所にとっては
大きな衝撃となりました。
尊皇攘夷か開国かで世論も割れ、徳川幕府の非力さは明
らかになりつつあり、世相も治安も乱れに乱れました。
安五郎が、法印仙之助という二足の草鞋を履いた坊主上
がりの博徒に、微罪で捕縛されて伊豆に流されてから島抜
けをするまでに2年の歳月が過ぎていました。
その間に、甲州一円の縄張りは舎弟分だった黒駒の勝蔵
と法印仙之助の手に渡っていました。
法印仙之助の父は山伏で、生まれ落ちて甲州紺屋町の行
蔵院に預けられ育ったことで仙之助は僧籍もあり、法印と
も祐天とも云われていました。仙之助は、博徒の親分であ
り甲府遊郭の主でもあった三井の卯之吉の子分になり、や
がて修行を積んで代貸となり、卯之吉の引退後は縄張りを
譲り受け、力づくで黒駒の勝蔵の賭場を荒らして勢力を広
げていたのです。
そんなところに島抜けの安五郎が戻って来ました。その
後は、安五郎と勝蔵が縄張りを分け合って、仙之助との間
で死闘を繰り返します。
土方歳三が、伊豆韮山の代官江川英龍こと担庵の密命を
受けて、各地を命知らず者探しの旅に出たのも、その遠因
は黒船艦隊の来航や、竹居安五郎の島抜けなどによる治安
の乱れが遠因でした。
甲州路を歩いた歳三がこの無法者達と接し、将来の協力
を約束させた経緯を小説にしました。
清川八郎の建策により幕府が将軍警護の浪士隊を組織し、
京に向かわせた時、用心棒や乾分数十人を引きつれて参加
し、五番隊の隊長となった山本仙之助とは、この法印仙之
助のことです。
つづく
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さて話題を変えて、女性のための開運講座です。
これは、恋愛、結婚、再婚に役立つ開運法です。
途中からご覧の方は、遡ってご覧になってくだ
さい。勿論、男性が見ても役立つはずです。
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女性のための開運講座ー90
(3) 心身回復・安眠美容コース
3.眠る前のセルフコントロール-2
セルフコントロール法でもっとも大切なことは自分に
とって全てをプラスイメージに変えることです。
仕事も楽しい、周囲の人とは仲良くする、好きな人と
は相思相愛になる、結婚してから生活は楽しい、自分の
望むことは必ず叶えられるなどですが、それよりもまず
美しくなる眠りを得るための実践テクニックが大切です。
眠るに入る前のほんのひととき、毎日、次のようにト
レーニングしてみて下さい。
1、仰向けに寝て目を閉じ、肩幅ぐらいに脚を開きから
だ全体の力を抜く。
2、ゆっくりと口で息を吐き鼻から吸ってからだ全体
を糾暖させて腹式呼吸します。
3、手の先が温かくなるのを感じ、次に足の先まで血
液がめぐってまるでお風呂に入っているように身体全体
の血行がよくなるのを感じる。
4、手や足やからだ全体がゆったりと沈むように重く
なるのを感じる。
5、今までに自分がもっとも楽しかった出来事や美し
かった景色を映画かテレビでも見るようにイメージのス
クリーンに映し出しているように感じて想像する。
6、イメージのスクリーンに美しく変身したあなたが
笑顔で登場する。
7、今の自分が生き生きと美しく輝いて周囲の人に囲
まれて人気者になっている姿をイメージする。
8、自分の好きな人あるいは理想の人がうっとりと美
しいあなたを見つめているシーンを想像する。
9、大自然の美しい景色を想像する。海でも高原でも
湖畔でも自由に、自分と恋人と一緒に楽しく過ごす光景
を想像できれば最高です。
10。深い幸せの中で眠りに入る美しい自分をイメージ
し、イメージの中の自分が眠りに入ったのを感じながら
明日の幸せを確信し眠りに落ちてゆく。
以上1~10までを毎日繰り返しますと、習慣性になっ
て眠ることが楽しくなります。
順番通りに一つずつ考えると面倒のようでも実際は簡
単です。
仰向けに寝て、目を閉じ、足を少し開き、深呼吸をし
ながら、からだ各部の力が抜け、からだ全体が温かく包
まれて重く沈んでゆくのを感じながら、美しい景色・楽
しい出来事・最高に幸せな自分をイメージしながら眠り
に注いでゆく・・・ただこれだけです。
これで深い眠りに入ることが出来ます。
眠ることが楽しくなれば当然、眠っているときのあな
たの表情も多分、いい表情です。これから毎晩、眠りに
入ったときの表情が美しいとしたら、目覚めたときの表
情がさらに美しくなるのは当然です。
セルフコントロールの効果は、さっそく今晩からでも
理解することができるでしょう。
これから毎日が楽しみになるはずです。
つづく
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書店発売中の「坂本龍馬異聞」に続き「新選組3部作」
を執筆中です。その内容を先にお届けします。
ホームページでも挿絵入りで連載を始めました。
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新選組ー異聞
第三章 黒船騒乱
(11)将門の墓-1
九月にあと数日となった初秋、夕方には風が頬に快く感
じて日中の暑さを忘れさせてくれる。
この日は、日光御成街道六番宿場の幸手(さって)町で
「あさよろず」という宿の二階に泊った。
窓を開けると街道の松並木越しに爽やかな風が入り、鈴
虫の音が涼を呼ぶ。
膳を運んだ女中が歳三を気に入ったのか、酒の酌をしな
がら講釈を始めた。
それによると、この地は鎌倉時代の昔から古河公方の家臣
一色一族の領地であったが、その後、徳川家康の国家統一に
よって幕府の所有地の天領となった。幸手の家数は千に届か
ず、人口は四千人弱しかいない。なのに、街道に軒を並べる
旅宿だけは大小合わせて二十七軒もあるという。
「近頃はお客さんの奪い合いでしてね、だから、一人旅のお
客さんには尽くしますよ」
並以下の顔のおナカと名乗ったその女中は「呼んだらいつ
でも参りますからね」と、艶然と謎を掛けて去った。
それで気が滅入ったところに、どこかの部屋からか女の声
で「足が痛い」、武士らしき声で「按摩は呼べるか」などと、
煩わしい声がして酒まで不味くなる。しかし、こんなことを
気にしていては旅は出来ない。思い直して、風流に俳句でも
詠むことにした。だが、なんとなく出来が悪い。
「涼をとる宿の窓辺に虫の声、松風や窓辺の月で酒を呑む。
知らぬ地で月を眺めて秋の酒・・・」
声に出してみて「こいつはいかん」と諦めた。酒が足りな
いのだ。
廊下側の障子を開けて手を叩くと、おナカが嬉しそうに部
屋に入って障子を閉めた。なにかカン違いしているらしい。
「酒を熱燗にして三本ほど、焼き魚も持ってきてくれ」
「あら、よろしいんですか?」と、嬉しそうに部屋を去った。
さらに状況は悪くなっている。
案の定、酒と肴を運んで来たところを見ると、盃が余分に
乗っている。これで歳三は諦めた。
「ま、一杯」
それも悪かった。器量の悪い分、酒が達者で飲めば飲むほ
ど口の滑りがよくなる。
その昔、この地は「薩手(菩薩の手)」と呼ばれたが、働
き手の健康と農作物の豊作への願いを込めて、いつの間にか
幸せを招く手の「幸手」と変わったという。
「だから、幸手で生れて幸手で育ったあたしの手で大事なと
ころを触れられた人は幸せですよ」
そんな気になれないし、却って不幸になりそうだから歳三
はあわてて話題を変えた。
「この地で、剣術使いで有名な人はいるかい?」
この質問もよくなかった。
つづく
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