梅の花香る春に思わぬ悲報です。
今回の三陸沖地震でお亡くなりになった方々に深
い哀悼の意を表します。
被災された方々に心からお見舞いを申し上げます。
テレビ画面から流れ出る惨状は目を覆うばかりで、
見るだけで胸が痛みます。町全体が津波に呑みこま
れて流され、壊滅状態で全く連絡のとれない地区も
あります。
突然の大地震が多くの人命を奪い、平和な人々の
生活を恐怖のどん底に落としています。国内の観測
史上で一番凄いという震度マグニチュード9・0、
信じられない大地震です。
震源地から遥かに遠い東京では震度5強でも大パ
ニックでした。電話もメールも繋がらず電車も止ま
り、ビルは大揺れでエレベーターが止まりました。
水道、電気などライフラインが止まった地域もあ
り、不安の度は想像を超えています。
東京の私にも多少は影響がありました。金曜日は
土曜の山口放送の原稿つくりです。ビルの10階に
ある狭い事務所で机に向かっていました。グラグラ
と来てテーブルの下にとっさに潜ったのは、子供の
時の空襲訓練の条件反射です。
その上に食器棚が倒れて来て、目の前に毀れた食
器類が飛散しましたがケガはありません。後は、本
棚から崩れ落ちた書類や本の山ですが、それで済ん
だのは不幸中の幸いです。
百年に一度や二度の大地震は天災ですから諦めも
つきますが、原発事故は許せません。天災があって
も万全の備えで絶対に事故がないからと許可されて
の開業だからです。放射能での被ばくが12日深夜
現在ですでに190人、これから増え続けます。こ
れは営利事業の東京電力だけの責任ではありません。
安易に許可を出した国や役所にも問題はあります。
枝野官房長官は、したり顔で「放射能漏れは少な
い、人的被害はない」と強調しています。
枝野大臣は「未曾有の大地震」を連発し、事故が
不可抗力であるかのように言いました。しかし、す
でに200人近い被爆者が出ています。
これを地震や津波のせいにして欲しくありません。
原子力発電所誘致には地元の反対もあり紆余曲折、
数多くの難関を突破した経緯があります。「大地震
でも放射能は絶対に洩れない」、これを条件に建築
許可が出たはずです。
地震、津波、火事、その上に放射能では踏んだり
蹴ったりで全くお気の毒です。
さて、私の本籍は福島県で、テレビ岩手の準レギ
ュラーですから、これと無縁ではいられません。
東北には仕事関係や親類、占いの弟子や釣友など
も含めて多勢の知人友人もいます。
阪神大地震の時は折り畳み自転車と救援物資を担
いで神戸に二度訪れました。新潟地震のときは遠く
迂回して車で救援物資を積んで現地見舞いに行きま
した。今回も当然ながら、行かなければなりません。
母親の介護もありますが、母親を施設に預かって
貰っても見舞い出張は私なりの義務です。
まだ、知人の安否を尋ねての電話やメールも通じ
ていません。
たまたま親しい仲のテレビ岩手の報道部長が、テ
レビで現地の現状を語っていました。
その姿を見ただけでホッとして心が落ち着き、す
ぐ激励ましのメールを入れました。深夜ながらすぐ
本人から返信メールが届きました。
「お気遣いありがとうございます。これからが岩手
県の疲れが厚みを増すと思います。当分は、報道番
組体制で進みます。前に進む力を与えるようなテレ
ビつくりに、身をつくす考えです。これからも、よ
ろしくお願いします。テレビ岩手・平井雅幸より」
やはり、仲間は徹夜で頑張っていました。
ともあれ私も、心配している人の一人だけでも姿
を見ることが出来て一安心です。
これ以上の被害が出ないことを祈るのみです。
つづく
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さて話題を変えて、女性のための開運講座です。
これは、恋愛、結婚、再婚に役立つ開運法です。
途中からご覧の方は、遡ってご覧になってくだ
さい。勿論、男性が見ても役立つはずです。
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女性のための開運講座ー68
恋愛・結婚、さまざま模様
美しくなる秘訣
3、神安定で血行回復
ストレスは美容の大敵であるということはご存知
だと思いますが、これは心理学・病理学・生理学の
あらゆる面からも証明されています。ストレスとい
う言葉は、1936年(昭和11年)にカナダの生理化学
者であるハンス・セリエ博士(1907~1982)が用い、
日本ではセリエ博士と共にストレスについて研究さ
れた銀座内科の藤井尚治医博が1971年(昭和46年)
(財)東京ストレス会を開設し、それからストレス
という言葉が徐々に浸透してきました。ストレスは、
ある程度までは生活の張りという部分で必要とされ
ますが、ストレスが高まり、許容の範囲を超えます
と、不眠やイライラの症状があらわれます。
スレレス症状になると、動悸がする・胃の調子が
悪い・頭が重い・肩が凝る・腰が痛む・寝つきが悪
い・疲れやすい・朝起きて疲れが抜けない・小さな
ことが気になる・めまいがする・過ぎたことにくよ
くよする・人に会いたくない・満腹感もない・肌が
荒れる・手足が冷たい・フケが溜まりやすい・顔が
きつくなるなど美容には悪いことばかりです。
身体の不調で病院に行き精密検査をしたら、神経
性胃炎だと言われたという。話を聞くと、仕事が忙
しく残業続きで寝不足、その上、恋人ともうまくい
かないとか、これなど完全にストレスです。
ストレスは感じやすい人とそうでない人とに分か
れていますが、ストレスに強くなるにはそれなりの
心身トレーニングによってストレス耐性を強めてお
くことが必要なのは当然です。特に、毎日の生活を
快適に明るく健康で美しく過ごすには、適度の運動・
バランスの良い食事・快い眠り・安定した心などが
必要です。
つづく
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書店発売中の「坂本龍馬異聞」に続き「新撰組
3部作」を執筆中です。その内容を先にお届けし
ます。
ホームページでも挿絵入りで連載を始めました。
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新撰組ー異聞
第二章 勝太の心象風景
(12)くされ縁ー2-2
各地の門弟道場での勝太の人気は、すでに師や兄
弟子を超え、殆どの道場は勝太を名指しで招くのだ
が、試衛館の出稽古は師範代の当番制に決まってい
るから兄弟子も勝太も殆ど休む間もない。その兄弟
子や勝太の人気によって天然理心流の道場は相模や
上州、多摩一円から甲斐路にまで広がっていて、門
弟数は孫弟子を加えると末端六百人とも千人ともい
われていたが分派が枝葉のように広がっていて、そ
の実数は誰にも分らない。
小野路村の小島鹿之助からの紹介で入門した日野
宿の名主・佐藤彦五郎の道場には、義父の周助に連
れられて行った。
佐藤彦五郎は、農家から出た不始末火で隣家の本
陣共々両名主宅を火事で失い、その火事のどさくさ
で、不祥事で追放されていた隣人の恨みに殺された
祖母を救えなかった不甲斐なさを恥じて剣術の修行
を思い立った。その彦五郎の熱意もまた「鬼気迫る」
ものがあると義父は言う。
勝太が、周助に連れられて初めて彦五郎と会った
時、稽古熱心で腕に自信のある彦五郎は初手から年
下の勝太を甘く見たらしく、軽い調子で立ち会った
が、周助と違って手加減をしない勝太には、名主の
余技の剣術では全力で立ち向かっても全く歯が立た
ない。彦五郎は、勝太にこっぴどく木刀で叩かれて
恐怖を植え付けられ完敗を認めて頭を下げた。
この日の彦五郎は、容赦のない勝太の強さを素直
に認め、以後は従順に勝太の指導を受けている。
勝太は、佐藤彦五郎に対して、実際は「目録」程
度なのに「中極位目録」を許した周助の甘い査定の
辻褄合わせのために厳しく対応して稽古をつけた。
勝太は自分が教える以上は遠慮はしない、そう心
に決めていた。その意気に応えて彦五郎も勝太の教
えに必死に食い下がった。実力がないと戦場の戦い
で命を落とすことになるからだ。
彦五郎は、多摩代官・江川太郎左衛門英龍こと通
称・坦庵の肝入りで十一歳の若さで日野郷四十四ケ
町村二千五百石の名主を継いだ苦労人だけに、七歳
も年下の勝太を兄弟子として尊敬し丁重に扱ってく
れるから居心地もよかったが、彦五郎の門人達が多
いことから稽古が暮れるまで続き、その後の酒宴が
苦手だった。
その点では、小野路村の小島鹿之助のあっさりし
た態度が気に入っていた。
周助によると、小島家は以前からの特別な「試衛
館」の理解者で、その親類の佐藤家が後援者になっ
たことで試衛館は万全だという。確かに鹿之助も彦
五郎も年下の勝太を丁重にもてなし、勝太もまた気
心の知れたこの二人を別格扱いしていた。
この小島鹿之助と佐藤彦五郎の両名主は、お互い
に研鑽を積んで、今では天然理心流の目録以上まで
進んでいる。それでも、いずれ天然理心流四代目を
継ぐ立場で猛稽古に明け暮れる勝太と、多忙な公職
の合間に剣術を習う名主二人との間では稽古量と質
の高さで大きな差があった。
勝太と小島道場で意気投合した彦五郎の義弟の歳
三とも、何度か佐藤道場で顔を合わせたが、歳三は
二度と勝太と立ち会うこともなく酒席にも顔を出さ
ない。義父の周助は、あの歳三にはまだ正式の弟子
ではないが、他の者にない独特の凄みがある、と勝
太に語った。
「あの歳三ってやつの強さは本物だぞ。だがな」
と、義父の周助はつけ加えた。
「あいつは稽古嫌いだし、他流の癖が抜けきれまい。
本来なら免許皆伝まで行けるが当流としては、せい
ぜい目録というところまでだな」
義父は歳三を稽古嫌いと言ったが、勝太はそうは
思わなかった。勝太が門人相手に稽古を始めると、
鋭い目で勝太の一挙一動を追い、一つ一つの技を自
分のものにしようとする貪欲な気迫をその視線から
感じていた。勝太は、歳三の木刀の無数の傷跡を思
い出し、歳三が何らかの方法で自分なりの技を磨い
ているのを確信した。
(こいつとは腐れ縁になる)
勝太が歳三の目をまっすぐ見つめると、歳三の挑
戦的な目がふと笑った。
つづく
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では、次回をお楽しみに・・・・
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