今日は、前回に触れた鳩山総理提案の「国民幸福度」調査が気になっての再掲載です。
それに似たような国の調査が3年前に行われていました。
実に単純な質問と結果ですが、あなたの回答は何番ですか?
1、あなたはご自身をどの程度幸せだと思いますか?
1、幸せである 30・3パーセント
2、どちらかというと幸せ 58・7
3、どちらかというと不幸 8・7
4.不幸である 2・0
以上の質問であれば、2番が多いのは当たり前ですね。では、次は?
上は単発の4択調査でしたが、下記は内閣府の3年毎に行われる「国民生活選好度調査」で5択です。
1、あなたは生活全般に満足していますか?
1.満足している 5点
2、まあ満足している 4点
3、どちらでもない 3点
4、少し不満である 2点
5 不満である 1点
ここから選んで平均点を出すのですが、では、その数字をご覧ください。
1996年=3・26点、99年=3・19、02年=3・12、05年=3・07、08年=3・41
これで見ますと、毎年、満足度が下落していたのが、たまたま2008年の調査で上向いた数字が出ています。
この時の自民党政府は、もう鬼の首でも取ったかのように大騒ぎしでした。
内閣広報は、「国民生活が豊かになった証拠」と大はしゃぎでしたが、とんでもないことです。
その3・41点では「まあ満足している」の4点には遠く及ばないのですから、日本国民の幸福度など知れたもの、早く5点満点に近づくための政治力を発揮してほしいものですね。
さて、今日は3月3日の「雛(ひな)祭り」、桃の節句ですね。
「ひな祭り」といえば、女の子のすこやかな成長を願う日本古来の年中行事。 日本古来と言っても、その起源までは知りません。それに、桃の節句といっても東北などまだ雪が降っていて、とても桃の花どころではありませんので、新暦の4月3日に祝うところも結構多いものです。ただし、4月3日でもまだ桃の花は咲かないようです。
「ひなまつり」という童謡で、男びなを「お内裏(だいり)さま」、女びなを「お雛(ひな)さま」と唄うのは間違いで、本来は男女一対で「お内裏雛さま」と呼ばれるのが正しいそうです。その内裏が三人官女以下のその他大勢の随臣を従えての「供揃い」から考えると、平安時代の貴族の子女の「遊びごと」から始まったとの説が最有力のようです。
その「人形遊び」が「節句」と結びついて全国に広まり、天正年間以降には、3月の節句の厄払いに雛祭りを行うようになったという説もあります。もっとも、昔からの行事は殆ど厄除けなどに絡みますから、この時代も単なる飾り物だけではなく、我が子の一生の厄除けとして、男子は初夏、女子は春の節句に人形に身代りさせて厄除けの祭りをしたと考えられます。それが、いつの間にか武家の子女などの嫁入り道具の中に組み込まれ、ますます華美で贅沢なものになったようです。
江戸時代以前は「坐り雛」、江戸時代以降は「立て雛」も流行り、一般的には男女一対の「内裏雛」が主流だったようです。それが、時代が下るごとに華美に戻り、十二単(ひとえ)の装束を着せた「元禄雛」が息を引き返し、明治以降は内裏雛に従う家来や小道具や御殿を模した檀飾りなどまでが増えて五段、七段、最近では大掛かりな八段雛まで発売されています。
それにしても、屏風、家財道具、牛車、三人官女、五人囃子、鏡台、茶道具、重箱、菱餅、雛あられ、鯛や蛤料理、ちらし寿司、白酒、生菓子、など贅沢にはキリがありません。でも、雛が飾れるのは平和だからこそ可能なことですね。
内裏雛や人形の並べ方に決まりごとはなかったそうですが、宮中の並び方を人形で模すことがあり、中国では西太后・皇帝・東太后と3体が並び、日本では天皇・皇后となります。
永い歴史のある京都などでは、旧い伝統を重んじて男雛を向かって右、女雛を向かって左に置きますが、近年になって東京では、男雛を向かって左、女雛を右に置くのを「現代式」として業者が推奨しているようです。
いよいよ、オリンピックの成績だけでなく、雛の世界でも男女の地位が逆転したのですね。
就職試験などで、純粋に語学を含む学科試験で男女平等の雇用規則を守ると、一流会社の新入社員の殆どが女性で占められてしまうそうです。
私も今まで多用した「男と女」という言葉を、最近は無意識のうちに「女と男」として使っていることに気づきました。いつの間にか、長年のひそかな抵抗もむなしく刀折れ矢尽きて、無意識のうちに女性に白旗を掲げていたのですね・・・ま、それが幸福度を高めるために一番の要因になるならば喜んで女性崇拝を・・・これでスッキリします。